(商用目的ではない)似顔絵を描こうと、モデルと対峙したとき、まず光源を探す。
たいがいは影によって光源が理解できる。
暫く描いていると、何も描いていないはずの白い背景が光りだし、モデルが真っ暗なカタマリに見えてくる。
しかしぼーっと見ていると、徐々に真っ暗なカタマリから光が差してきて、鼻筋を明るくさせ、全体のトーン(階調)が見えてくる。
微笑んでいるのだろうか、悲しんで微笑んでいるのだろうか。
よく見ようとすればするほど、モデルを包み込む背景の光は弱まってしまう。
よく描こうとすればするほど、モデルとはかけ離れてしまう。
そういうときは、あえて目を閉じたり、あるいは曖昧なグレーやイエローオーカーの中間色の世界から、モデルが浮き出てくるのを待つのだった。
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