情報発進スペース拠点となる旧JA御坊本所跡
御坊市が「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の新規事業で、市内の魅力ある地域資源を再発掘・整理するなど磨きをかけ、複数のオリジナルストーリーをつくり、市内外に情報発信する「わがまち魅力発信事業」を実施する。国の交付金4000万円を活用し、ふるさとに誇りと愛着を持ってもらうとともに市の魅力を最大限発信することで交流・定住人口増をめざす考え。
市には歴史や文化、自然、花など他に誇れる地域資源があるが、総合戦略づくりで行った市民アンケート調査や若者、女性とのワークショップで「住みやすいまちだが、これといった特色、魅力がない」「他市町に負けない魅力づくりに取り組むべき」「地域資源が市内外に発信できていない」などの意見が出され、戦略的な取り組みや情報発信力が不十分であることが明らかになった。
総合戦略では(1)安定した雇用創出(2)新しい人の流れをつくる(3)結婚・出産・子育ての希望をかなえる(4)時代にあった地域づくり-を柱に掲げており「市民がふるさとに愛着と誇りを持ち、市内外に御坊市の魅力を最大限発信し、交流・定住人口を増やす」ための取り組みとして、国の平成27年度補正・地方創生加速化交付金4000万円を活用し28年度に「わがまち魅力発信事業」を実施する。
4000万円のうち、2400万円をかけ、地域資源を再発掘、整理、組み合わせて磨きをかけ、「地域全体で共有できるオリジナルストーリー」を作成する。市民代表で実行委員会をつくり、ワークショップ形式で女性、若者、高齢者、家族などターゲット、テーマを絞ったストーリーを複数つくり、それに基づきパンフレットなどを作成。モニターツアー、ファムツアー、旅行会社等PRなどのプロモーション戦略・活動を進める。
受け入れ態勢の整備では1000万円かけ、商店街空き店舗を活用して情報発信の拠点となるスペースを確保、整備するとともに寺内町の景観整備に努める。実施に当たっては御坊商工会議所に事業委託。要となる情報発信スペースは、中町商店街にある旧JA紀州中央御坊支所跡を借用することでJAの内諾を得ている。8月から1階を改装し、10月の御坊祭が終わったあと、祭り道具など御坊をPRするものを常設展示し、寺内町ツアーの休憩所として利用も検討。
29年度以降は、この情報発進スペースを民間主導で自立・継続できるようにするための仕組みづくりとして土産品など新たな産品開発や記念品作成にも取り組む。寺内町の景観整備では古い町並みを飾る取り組みとして「犬矢来」(いぬやらい=緩やかなカーブを描く垣根)や御坊の花をイメージした飾りを作成し、それを旧家や商家に取り付けてもらい、寺内町の風情、ムードを盛り上げる。
このほか、環境整備として御坊総合運動公園に500万円をかけ、ゼロ歳児~3歳児を対象にした幼児向けゾーンを新たに整備し、集客の幅を広げる。
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