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御坊クリーンセンター改築 〈2021年6月13日〉

2021年06月14日 08時30分00秒 | 記事


現施設(写真左)と隣接の新施設建設用地(右)


御坊広域行政事務組合(管理者・三浦源吾御坊市長)が平成30年度から事業着手している御坊クリーンセンター=御坊市熊野=新施設整備事業の基本計画が改定された。地元区の要望を受け、現施設の解体工事を前倒しするとともに、人口減による整備規模の見直しも行った。令和8年4月稼動はそのままだが、概算事業費は当初の53億9000万円から約20億円増の73億5000万円に膨らんだ。最終的には60億円前後まで抑えたい考え。

 クリーンセンターは昭和63年に竣工。平成6年に浄化槽汚泥専用処理施設を増設。その後整備した汚泥再生処理センターが平成18年度から稼動しているが、老朽化のため、現施設東隣の用地1万8153平方メートル(購入済み)に汚泥再生処理センター(仮称)を建設する。平成31年3月に基本計画を策定し、令和元年度から2年度にかけて生活環境影響調査を実施した。
 基本計画では新施設稼働後も当面、現施設は解体しない方針だったが、地元の熊野区役員説明会等で新施設稼動後、早期に解体工事を行うようにとの要望を受け、令和8年4月に新施設が稼動したあと、8年度中に解体することにした。これに伴い、解体工事、土地造成工事計画を基本計画に追加した。
 当初概算事業費は53億9000万円だったが、解体工事で11億300万円、造成工事で3億2500万円の追加が必要。その他の工事でも金額が多少増えたため、事業費は約20億円増の73億5000万円に膨らんだ。同組合は「増加分を極力減らしたい」と現在、計画内容や見積もり内容、全国的な入札結果等を参考に事業費を再検討しており、最終的には60億円前後まで抑えたい考え。
 新施設は処理棟と管理棟の一体型。処理棟建築面積は1482平方メートルで地下1階、地上2階。し尿処理施設というイメージを一新する建物とし、大規模災害時も性能が確保される強靱性を備えた施設とする。
 水処理方式(生物学的脱窒素処理方式と高度処理)と資源化方式(助燃剤化)を採用し、基本計画では計画処理量を現施設の一日131キロリットルから129キロリットルに縮小したが、計画策定から2年が経過し、人口減による整備規模の見直しを行い、129キロリットルから122キロリットルまで縮小させた。
 4月以降、解体工事等に伴う追加の環境影響調査を実施中。工事は総合評価一般競争入札で設計、施工、解体などを一括発注するため、29日開会の6月組合議会で事業費の債務負担行為を提案し、議決が得られれば7月から業者選定手続きに入り、来年3月下旬に選定する。令和4年度から用地造成工事・搬入道路工事を行い、5年度から7年度にかけて新施設を建設、8年4月から稼動する。


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