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御坊市長選残り2日 総力挙げラストスパート 〈2016年5月20日〉

2016年05月20日 08時30分00秒 | 記事

 任期満了(6月10日)に伴う御坊市長選は、いよいよ終盤に入り、22日の投票日まで選挙運動も残すところあと2日間となった。7選を目指す現職の柏木征夫氏(75)=保守系無所属・当選6回、薗=と、二階俊博自民党総務会長の長男で元秘書の新人、二階俊樹氏(51)=保守系無所属、自民県連・公明県本部推薦、島=の両陣営とも街宣や街頭演説などで支持拡大に努めており、柏木陣営は「手応えは十分ある」、二階陣営は「急速に支援が広がっている」としている。情勢は依然横一線の接戦と見られ、両陣営とも総力を挙げてラストスパートをかける。両陣営代表に手応えや終盤の戦い方などを聞いた。

「手応え、ムード十分」 「絶対勝つ」
現職 柏木征夫陣営

 告示以降、吉田擴後援会長、上西一永副会長、西本和明市議会議長、向井孝行、山田勝人、小池佐左夫各市議、地区役員、支援者らスタッフを中心に6期24年間の実績、豊富な経験、堅実で誠実な市政の継続、中央権力との戦いを前面に打ち出し、支持拡大を図っている。
 幹事長の西本議長は、選挙戦の手応えについて「街宣で回っていても多くの人が出てきてくれ、中には追いかけてきてくれる人もいる。街頭演説も大勢の人に来ていただき、手応えは十分ある」とし、陣営のムードは「すこぶる良い。といっても浮かれていないし、引き締まっている。より一層、気を引き締め、最後の最後まで全力で頑張りたい」と話す。
 地区別の情勢は「前哨戦で野口、藤田、名田、塩屋各地区で手応えを感じていると言ったが、選挙戦に入ってからは旧御坊町、湯川町の市中心部に向かって攻めているという感じだ。とにかく市内全域で支持を広げられるように攻め続けたい」とした。
 残りの選挙戦で特に訴えたいことは「もう一歩、二歩と踏んばり、絶対に勝ち抜く。相手陣営は大物政治家を続々と連れてきており、中央権力対市民の戦いになっている。市長選は市民の選挙だ。絶対に負けられない。中央権力、大きな圧力に対し、良識ある市民の皆さんがどう考えるかを訴えたい。心のつながりを市内全域に広げ、強い絆で1票でも多く、投票していただけるよう全力を挙げる」と話した。

「急速に支持拡大」 「チャンスを」
新人 二階俊樹陣営

 告示以降、街宣、街頭演説、個人演説会を中心に「御坊を変えよう」「御坊刷新」を前面に政策や人柄の浸透に努めている。推薦の自民、公明両党の全面支援を受け、二階総務会長や人気の高い小泉進次郎代議士をはじめ現職大臣ら大物政治家が大挙して応援に駆けつけるなど国政選挙並みの総力戦を展開している。
 選対本部長の中村裕一県議は、選挙戦の手応えについて「24年間の長期政権に胸を借りる形でスタートしたが、前哨戦終盤の決起大会、公開討論会で流れが変わった。御坊を元気なまちに変えようという市民の皆様の熱いご支援で力強い戦いができている。この勢いで1票でも多く投票してもらえるように最後の最後まで戦い抜き、勝利したい」とし、陣営のムードは「急速な支持拡大に大きな勇気をいただき、陣営も熱く燃え上がっている。小泉進次郎さんをはじめ自公の幹部、仁坂知事の応援もいただき勇気百倍」と話した。
 地区別の情勢は「老若男女、市内全域に支持が広がっている」とし、残りの選挙戦で特に訴えたいことは「まず論より証拠。先日の公開討論会が主催者によりネットで公開されている。ぜひ見ていただきたい。御坊市は迫り来る南海地震の防災対策が遅れ、市外に流出する子どもたちを引き留めることができていない。二階俊樹と共に御坊を刷新し、元気な御坊を創りましょう。大変厳しい選挙です。どうか市民の皆様お助け下さい。二階俊樹に元気な御坊を創るチャンスをお与え下さい」と話した。


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御坊市長選後半戦 保守票、浮動票、革新票の行方は? 〈2016年5月19日〉

2016年05月19日 08時30分00秒 | 記事


 任期満了(6月10日)に伴う御坊市長選は、きょう19日から後半戦に突入。22日の投票日に向け、7選を目指す現職の柏木征夫氏(75)=保守系無所属・当選6回、薗=と、二階俊博自民党総務会長の長男で元秘書の新人、二階俊樹氏(51)=保守系無所属、自民県連・公明県本部推薦、島=の両陣営とも「ムードは上昇中」「あと一歩」と手応えを感じつつも、近年にない保守分裂選挙となり「票が読みづらい」のが実情のようだ。がっぷり四つの接戦だけに保守層に加え、若者層を中心とした浮動票、候補者擁立を見送った革新票の行方も注目されており、両陣営とも票の掘り起こし、取り込みに総力を挙げている。

 二階総務会長~中村県議~柏木候補ラインで戦ってきた近年の各種選挙を見ると、地方選では直近の平成24年市長選(投票率58・25%)は柏木候補8558票、無所属の山本勝也氏3070票▽23年県議選(54・80%)は現職の中村裕一氏8168票、民主の齋藤麻希氏3041票▽26年知事選(47・53%)は現職の仁坂吉伸氏8003票、共産推薦の畑中正好氏1404票。
 国政選挙では26年総選挙(55・38%)は現職の二階俊博氏8606票、共産の原矢寸久氏2196票▽25年の参院選(58・89%)は現職の世耕弘成氏9346票、原矢寸久氏1958票、幸福の久保美也子氏390票▽24年総選挙(64・59%)は二階俊博氏8612票、維新の山下大輔氏2950票、原矢寸久氏1406票。
 どの選挙でも二階会長を中心とした保守候補が8000票台から9000票前後、対立候補は2000票前後から3000票前後がほとんど。今回の市長選はこの9000票前後の保守層が分かれ、激しい票の奪い合いをしている。二階陣営は自民、公明両党の全面支援を受け、保守票を固めているのに対し、柏木陣営は中央権力との戦いを前面に保守層の取り込みを図っており、どちらが多くの票をまとめられるかが最大の焦点となっている。
 この保守票に加え、浮動票や革新票の行方も注目されている。民主党が政権を取った21年総選挙(75・40%)は二階俊博氏9173票、民主の玉置公良氏5931票、幸福の湊侑子氏414票▽同年参院選(63・38%)は現職の鶴保庸介氏8043票、民主の島久美子氏3411票、共産の吉田雅哉氏1273票だった。有権者の関心が高まれば風が吹いた方に浮動票が流れる傾向が強く、柏木、二階両陣営とも子育て世代や若者層を意識した政策を打ち出しており、浮動票を取り込める風を起こせるか。
 一定数ある革新票のうち共産票は1000票前後あると見られる。共産党は今回の市長選は「自主投票」とし、どちらの候補も支援していない。ただし「投票には必ず行くように」との方針を出し、誰を支持するかについては告示前に開いた「公開討論会を見てそれぞれ判断する」としている。両候補とも使用済み核燃料中間貯蔵施設問題には明確に反対しており、政策や人柄などからどう判断するか。


旧御坊町、湯川町、若年層が鍵
投票率アップへ 期日前は好調

 もうひとつ注目されるのが投票率だ。激戦だけに60%台に乗るのは確実だが、70%を越えるかは見方が分かれる。支持拡大には投票率アップは必須条件で、大票田の旧御坊町、湯川町での掘り起こし、若い世代ら浮動票の関心を高められるかがポイントだ。
 昨年の市議選、4年前の市長選を比べると、市議選は投票所30カ所のうち、1カ所を除いてすべて70%以上あったが、市長選は70%以上は7カ所に止まり、逆に40%台が1カ所、50%台が12カ所あった。旧村部は比較的高い数字を残しているため、旧御坊町とそれに隣接する湯川町でいかに有権者の関心を高め、投票に行ってもらうか。
 市選管が知事選、国政選挙でデータ化している第15投票所(小竹八幡神社)での年代別投票率を見ると、23年県議選は20~24歳41・86%、25~29歳39・22%で、他の年代と比べて極端に低い。知事選、国政選挙でも同様で若年層へのアピールも重要となる。
 期日前投票は、2日目の17日は534人が投票を済ませ、累計は900人。4年前の市長選329人を大きく上回り、昨年の市議選975人にほぼ追いついており、好調な出足だ。ただ、期日前投票がそく投票率アップにつながるとは限らず、市選管、両陣営とも棄権防止を呼びかけている。


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御坊市長選きょう(18日)中日、支持拡大に総力 〈2016年5月18日〉

2016年05月18日 08時30分00秒 | 記事

必勝のはちまきを巻き支援を訴える柏木、二階両候補


 任期満了(6月10日)に伴う御坊市長選は、きょう18日が中日。22日の投票日に向け、7選を目指す現職の柏木征夫氏(75)=保守系無所属・当選6回、薗=と、二階俊博自民党総務会長の長男で元秘書の新人、二階俊樹氏(51)=保守系無所属、自民県連・公明県本部推薦、島=は支持拡大に懸命。柏木陣営は街宣や街頭演説、二階陣営は街宣や街頭演説、個人演説会で支援を訴えている。情勢は以前、がっぷり四つの接戦と見られ、最後までもつれそうだ。

 柏木陣営 前哨戦ではミニ集会を50回以上開き、地道に実績や政策をアピール。告示日以降は柏木氏、吉田擴後援会長、上西一永副会長、幹事長の西本和明市議会議長らが街宣車に乗り、市内をこまめに回り、各所で街頭演説を行っている。6期24年間の実績、豊富な経験、堅実で誠実な市政を前面に支持拡大を図っている。
 街頭演説では西本幹事長が「相手陣営は大臣クラスの国会議員が続々とやってきて圧力をかけている。中央権力対良識ある市民との戦いだ。大きな象に立ち向かうアリのようなものだが、皆さんとの絆、心のつながりがあれば絶対に負けない。絶対に勝ちます」、吉田後援会長は「勝った方が市長になる。どちらが市長にふさわしいか。信頼できる人、なってほしい人を市長にしよう。市民のため、御坊市のために絶対に負けられない」と呼びかけ。
 柏木氏は「大きな権力、組織が動き、圧力で押さえこみにきており、絶対に負けられない。市民の皆さんが自由な意志で選ぶことが大事。相手候補はいろんなことをやると言っているが、税金は市民の皆さんが納得できる使い方をしなければいけない。何でもかんでも簡単に使える予算はない。安心して子を生み育て、年を重ねることができる安全なまちづくりに向けて選挙を勝ち抜き、見事当選してみせる」と訴えている。
 二階陣営 前哨戦ではミニ集会を60回以上開き、集会や街頭演説、辻立ちなどを精力的に行い、政策や人柄の浸透に努め、告示日以降も街宣、街頭演説、個人演説会とフル回転。推薦の自民、公明両党の全面支援を受け、大物国会議員が続々と応援に駆けつけるなど国政選挙並みの運動を展開し、支持拡大に総力を挙げている。
 街頭演説や個人演説会では高垣太郎後援会長が「まだまだ競っている。あと一歩、上へ押し上げてほしい」、選対本部長の中村裕一県議は「先日の公開討論会を聞き、市長にふさわしいのは二階俊樹だと確信した」と呼びかけたほか、母の怜子さんも「御坊市のために皆さんと一緒に俊樹を働かせてやって下さい。ご支援よろしくお願いします」と頭を下げた。
 二階氏は「人口、働く場を増やすことに挑戦しなければ市長になるべきではない。市役所が黒字で、市民生活が赤字で本当にいいのか。すぐにできないというが、父から金がないなら知恵を絞れと教えられた。厳しい戦いだが、いばらの道を選んだのは子ども達のために命を捧げたいと思ったから。私は御坊が大好き。御坊は素晴らしいまち。だからこそ今以上に元気で活気があるまちにして次の世代に引き継ぎたい。私にやらせて下さい。必ず御坊市を変えます。元気なまちにします」と訴えている。


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御坊市長選告示、柏木征夫氏(現職)二階俊樹氏(新人)一騎打ち 〈2016年5月17日〉

2016年05月17日 08時30分00秒 | 記事

 6月10日の任期満了に伴う御坊市長選は、15日に告示され、7選を目指す現職の柏木征夫氏(75)=保守系無所属・当選6回、薗=と、二階俊博自民党総務会長の長男で元秘書の新人、二階俊樹氏(51)=保守系無所属、自民県連・公明県本部推薦、島=が立候補し、1週間の選挙戦に突入した。長年政治活動を共にしてきた両陣営の「ガチンコ勝負」となり、前哨戦はがっぷり四つの接戦。保守二分の激戦を制するのはどちらか-両陣営とも支持拡大に全力を挙げている。投票は22日午前7時から午後6時まで市内30カ所の投票所で行い、即日開票される。14日現在の有権者数は2万168人(男9452・女1万716)。

「巨大な組織、権力に負けない」
現職 柏木征夫氏

 島地内18メートル道路沿いの選挙事務所前で出陣式を行い、支持者ら600人(陣営発表)が集まった。
 吉田擴後援会長は「一対一のガチンコ勝負。どちらが市長にふさわしいかを争う選挙。柏木候補はあの人(二階候補)には任せられないと出馬を決意した。御坊市のためにも勝たなければならない。皆さんの力で勝たせてやって下さい」。上西一永副会長は「相手は巨大な象で我々は小さな虫だが『一寸の虫にも五分の魂』の精神で、皆さんの力を集結して勝ち抜こう」と支援を呼びかけた。西本和明市議会議長、向井孝行市議も「このように多くの人が自らの意思で駆け付けてくれ本当にうれしい。中央権力と地方との戦いで絶対に負けられない。人、物、金とすべてにおいて相手に劣っているが、一つだけ我々が勝っているものがある。それは絆と心のつながりだ」「きょうからが本当の戦い。ふるさとのためにみんなで頑張ろう」。応援に駆け付けた県市長会長の神出政巳海南市長も「いろいろとしがらみがあるとは思うが、御坊市政は御坊市民でつくっていって下さい」と支援を訴えたほか、仁坂吉伸知事からの応援メッセージも紹介された。
 マイクを握った柏木候補は「これまで法令を順守して巨大な組織、巨大な権力に立ち向かって下さった皆様方に心から御礼申し上げます」と駆け付けた支持者らに感謝し「いよいよ残すところ1週間。安心して子を産み育て、年を重ねることのできる笑顔いっぱいの御坊市を建築する。しがらみのない健全で安心した御坊市政を次の時代に伝えるために頑張っていく」と力強く決意を述べた。
 最後に山田勝人市議の音頭でがんばろうコールを三唱し、気勢を上げたあと、柏木候補は街宣カーに乗り込み、街宣に出発。市内を一巡し、各所で街頭演説を行った。

「御坊を変えるため命をかける」
新人 二階俊樹氏

 薗744(小竹八幡神社前)の選挙事務所で行い、支持者ら1500人(陣営発表)が集まった。
 高垣太郎後援会長が「御坊市の未来を決める大切な選挙。御坊刷新、二階俊樹をよろしくお願いします」とあいさつし、応援に駆けつけた林幹雄経済産業大臣が「俊樹君ほど御坊を愛してる人はいない。御坊のために働かせてやってほしい。底力を見せよう」、公明党の浮島とも子代議士が「元気あふれる御坊市にするため、公明党も全力で頑張ります。大勝利を収めよう」、武部勤元自民党幹事長が「大事なのは昨日より今日、今日より明日、明日より未来。俊樹君と一緒に御坊を変えよう」と支援を呼びかけた。
 父の二階総務会長は「皆さんのご支援、ご期待に応えるため、しっかり頑張らせます。私も全力を尽くす。私は誰よりも御坊を愛しているが、今の現状では御坊市生まれというのが恥ずかしい。こんな御坊市に誰がしたのか。ちょっとたるんでいる。皆さんと共に手を組み、肩を組み、素晴らしい御坊市をつくり、皆さんのご恩、ご期待に応えたい」と訴え、鶴保庸介自民党参院政審会長、下宏副知事、中村裕一選対本部長らも支援を呼びかけた。
 必勝のはちまきを巻いた俊樹候補は「元気な御坊市にするため、人口を増やし、雇用の場を増やすことに挑戦したい。難しい課題だが、これを言わなければ市長をやるべきではない。人口はこの24年間減り続け、今の政策では御坊は変わらないという証だ。国、県、周辺町と連携し、元気な街に変えたい。命をかけて全力で頑張ります。応援よろしくお願いします」と支援を訴えた。
 最後に俊樹候補の同級生を中心に頑張ろうコールで気勢を上げ、街宣にスタート。市内を一巡し、各所で街頭演説、夜は2カ所で個人演説会を開いた。


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御坊市長選公開討論会、柏木征夫(現職)二階俊樹(新人)両氏火花 〈2016年5月15日〉

2016年05月15日 08時30分00秒 | 記事

 

政策や持論を主張する柏木(右)、二階両氏


 15日告示、22日投開票の御坊市長選(任期満了6月10日)に伴い、特定非営利活動法人わかやま市民自治ネットワーク主催、一般社団法人御坊青年会議所共催の公開討論会が13日夜、市民文化会館で開かれ、7選を目指す現職の柏木征夫市長(75)=保守系無所属・当選6回、薗=と、二階俊博自民党総務会長の長男で元秘書の新人、二階俊樹氏(51)=保守系無所属、自民県連・公明県本部推薦、島=が防災や子育て支援など8項目について持論や政策を説明。質問や反論の機会もあり、学校空調整備や道の駅設置、防災などで応酬し、来場した市民700人(主催者発表)は熱心に耳を傾けていた。

 学校空調整備は約3億円必要。柏木氏は「まず実態調査を行い、室温が高いところから順次やっていく」、二階氏は「子どもにとって1年1年は大切。待ってもらうのは良くない。すぐにやる」と主張。財源を問う柏木氏の質問に二階氏は「財政調整基金を取り崩したい。基金を使う以上は責任があり、私は(市長の)退職金を返上する」と述べると、柏木氏は「120~130億円の年間予算の中で議会の承認をもらいながら運営しており、そう簡単に使える予算はない」と反論した。
 道の駅設置では二階氏が「観光振興で道の駅をつくり、地元の農林水産物を販売し、御坊をPRする仕組みを作りたい」、柏木氏は「私も日高港近くの国道沿いで検討したが、費用や運営など課題があり、実現に至っていない」と説明。二階氏が「国、県とのパイプを使えば御坊に2カ所設置できる。できないではなく、できる努力をすることが大事」と反論したのに対し、柏木氏は「できると願い検討しているが、具体的に進めていくと難しい問題が出てくる。ひとつひとつ詰めていくことが大事」としたが、二階氏は「父は金がないなら知恵を出せと言って不可能を可能にしてきた。知恵を出して挑戦したい」と応酬した。
 市にとって大きな課題の人口減問題は、二階氏が「人口を増やすことに果敢に挑戦したい。難しいが、これを言わなければ市長をやるべきではない。人、雇用を増やさないと御坊の発展はない」、柏木氏は「人口減少は全国的な問題。現実に対応した手法で人口増、活性化につなげていくのが本来であり、農業の素晴らしい技術など良いところを伸ばしていくのが私の考え」と主張。二階氏が「御坊小の児童数が激減している。24年間やってこられて何をしてきたのかお聞きしたい」と質問したのに対し、柏木氏は「御坊小で減ったが、その周辺は減っていない。正確な表現をしていない。子どもを3人以上産んでいただきたいという願いから第3子以降の子育て支援策に力を入れている」と反論した。
 防災は、司会者の「まず何をするか」という質問に柏木氏は「避難路の確保に努めるため、御坊大橋の耐震化を進めている。今年から地域の実情に応じた地域別の避難マニュアルをつくり、より実践的な訓練を行う」、二階氏が「避難困難地域の名屋、新町への避難タワー建設を早急に行う。一人ひとりがプレーヤーが私の信条。行政から与える防災ではなく、地域や家族で話し合い、一人ひとりが考え、動いてもらえるよう努力したい」と主張した。
 財政運営は、柏木氏が「持続可能な財政運営に努めている。市民サービスの低下を招かない徹底した行財政改革を進め、基金をできるだけ取り崩さない運営を行っている。むやみに使うと、赤字再建団体に行き着く」、二階氏は「今の財政は硬直化を招いている。国、県とのパイプ、ネットワークを生かし、補助金を最大限活用する。すぐにはできないが、人口、雇用を増やし、税収増も図りたい」と主張した。
 二階氏が「今の市は内向き。外から金を取ってきていない」と指摘したのに対し、柏木氏は「手をこまねいたり、なまくらしているわけではない。職員がしっかり勉強し、頂くべき補助金は頂いている」と反論。二階氏がさらに「スピードが遅い。24年間やってできないのに、なぜ今できるというのか分からない」と追求したのに対し、柏木氏は「24年間何もしていないように言うが、議会で承認を得た総合計画に基づき、責任を持ってやるべきことはきっちりやっている。私は4年ごとに選挙の審判を得ており、市民を見誤っている」と反論した。
 このほか、高齢者施策や産業の育成、使用済み核燃料中間貯蔵施設問題などについても活発に討論。時に白熱した応酬もあり、来場者からは「2人の話を直接聞けたのは良かった」との声も聞かれた。主催者は「公開討論会を参考に、今後4年間を託す人を選んでほしい。ぜひ投票に行ってください」とした。


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御坊市長選がっぷり四つ 〈2016年5月14日〉

2016年05月14日 08時30分00秒 | 記事

 15日告示、22日投開票の御坊市長選(任期満了6月10日)は、7選を目指す現職の柏木征夫市長(75)=保守系無所属・当選6回、薗=と、二階俊博自民党総務会長の長男で政策担当秘書の新人、二階俊樹氏(51)=保守系無所属、自民県連・公明県本部推薦、島=の一騎打ちが確実。保守を二分した激しい前哨戦を繰り広げ、12日には柏木陣営がJA紀州がいなポートで前哨戦ラストの市政報告会、二階陣営が市民文化会館で大物ゲストを招いての決起大会を開き「必勝」へ支援を訴え、結束を固めた。

市政報告「堅実な市政危うい」
柏木氏、西本幹事長が支援訴え

頑張ろうコールで気勢を上げる柏木氏(左から3人目)

 市政報告会には、名田町5区長や支持者160人(主催者発表)が参加した。
 幹事長の西本和明市議会議長は「非常に厳しい戦いだが、絶対に負けてはならない。市政を任せられるのは柏木市長しかいない。24年間、悪いことは何一つしておらず、健全な財政になったのは柏木市長のおかげだ。相手陣営に人、物、金で劣っているが、私たちは一つだけ勝っているものがある。それは絆と心のつながり。これは私たちの宝。あと10日間、この力を借りて頑張っていくので応援よろしくお願いします」と支持を呼びかけた。
 柏木市長は「二階氏が出馬するようになり、多くの人から尻をたたかれ、私がこれまで推進してきたしがらみのない堅実で誠実な市政が危うくなると感じ、出馬を決意をした」と述べた上で「24年間は長いことは長いが、1期4年ごとに区切りをつけ、次の4年間は何をするのか決め、けじめをつけてやっており、自分自身では長いとは感じていない」と述べた。
 流通対策や品質保証などによる農水産物販売をメーンとした〝まち・ひと・しごと〟地方創生事業や、学問的な面からの寺内町観光推進など一、二ひねりした観光事業などを説明しながら「市民の皆さんとお約束していることは一つ一つ実行していく。お預かりしている税金は皆さんが納得のいく使い方をするのが市長の大きな仕事。当たり前のことだが、法律をきっちり守る人が市長をやらなければならない。きっちりけじめをつけて市政を担うことを肝に銘じてやってきた。これまで市政を担ってこれたのはご支持、信頼してくださった皆さんのおかげ。あと10日間で勝負の幕が閉じます。よろしくお願い申し上げます」と訴え、頑張ろうコールで気勢を上げ、結束を固めた。

決起大会「総力戦で御坊刷新」
二階(総務会長)稲田(政調会長)漆原(公明重鎮)3氏応援

手を挙げ声援に応える俊樹、漆原、稲田、俊博各氏(左から)

 決起大会には、1400人(主催者発表)が訪れ、大ホールに入りきれない人がロビーにあふれた。
 二階総務会長は「自分で選んだ道であり、いくばくか邪魔にならない程度に応援したい。選挙は方法より魂、気持ちをどう市民の皆さんに理解していただくかだ。生まれ育ったふるさと御坊市を良くすることが私の最大の目標。御坊市が伸びる要素はたくさんあり、それを伸ばそうという努力が足りなかった。日本一のふるさとにするため、みんなで一緒に努力しよう」。
 漆原良夫・公明党中央幹事会長は「二階先生は義理と人情に厚く気配りができる方。その先生のご子息が御坊刷新のために立ち上がった。俊樹さんも二階先生譲りの実行力、人を思いやる心があり、誰よりも御坊を愛している。我が党も俊樹さんの推薦を決めた。全力で頑張りたい。俊樹さんを中心にみんなで盛り上げ、元気あふれる御坊市を実現してほしい」。
 稲田朋美・自民党政調会長は「二階会長という素晴らしい指導者の下で多くを学ばれた。私の政治信条は伝統と創造。良いものを守るには変えないといけない。俊樹さんは御坊を変えようと立ち上がった。二階会長の血を受け継いだ俊樹さんに御坊を任せよう。大接戦を制することが今後、政治家として大きな力になる。最後の最後まであきらめない熱意、気持ちが大事だ」とそれぞれ訴えた。
 俊樹氏は「今日から新しい御坊の夜明けが始まる。未来の子どもたちに立派な御坊市を残すために自分の命を捧げたい。御坊が変わればきっと世の中は良くなる。御坊は変わります、二階俊樹も変わります」と決意を述べた。高垣太郎後援会長、中村裕一選対本部長らも支援を呼びかけ、頑張ろうコールで気勢を上げ、結束を固めた。


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御坊市長選 鍵握る投票率、70%台に乗るか? 〈2016年5月13日〉

2016年05月13日 08時30分00秒 | 記事

投票を呼びかける懸垂幕


 15日告示、22日投開票の御坊市長選(任期満了6月10日)は、7選を目指す現職の柏木征夫市長(75)=保守系無所属・当選6回、薗=と、二階俊博自民党総務会長の長男で政策担当秘書の新人、二階俊樹氏(51)=保守系無所属、自民県連・公明県本部推薦、島=の一騎打ちが確実。保守を二分した激しい前哨戦を繰り広げ、がっぷり四つの情勢。両陣営とも支持拡大には投票率アップが重要と位置づけ、棄権防止を訴えている。3月2日現在の有権者数は2万195人(男9442・女1万753)。

 柏木陣営は幹事長の西本和明市議会議長、選対本部長の向井孝行、同副本部長の山田勝人両市議や後援会役員、各地区世話人、推薦団体を中心に支持拡大を図っており、これまでにミニ集会を50回以上開き、地道に実績や政策をアピールしている。二階陣営は選対本部長の中村裕一県議、同副本部長の山本清司、山本直治、松本隆史、村上宗隆、田中数将、松屋久紀、宮路雅仁各市議をはじめ推薦の自民、公明両党、各種団体の支援を受け、国政選挙並みの運動を展開。ミニ集会を60回以上開いたほか、街頭演説や街宣、辻立ちなど精力的にこなし、政策や人柄の浸透を図っている。
 二階総務会長の下で共に活動してきた両陣営の「ガチンコ勝負」だけに有権者の関心も日ごとに高まっており、両陣営とも「手応えを感じている」と話しながらも「実際に投票に行ってもらえるかどうか」と投票率の行方に注目。支持拡大には投票率アップは必須条件で若い世代や転居者ら浮動票をどれだけ掘り起こして取り込めるかが鍵を握りそう。柏木陣営は「良い意味で関心を持っていただき、投票に行っていただきたい。投票率は高ければ高いほどいい」、二階陣営は「御坊市を変革していくために、まず投票に行っていただきたい。市議選並みの投票率を目指したい」と棄権防止や期日前投票の活用を訴えている。
 4年前の市長選投票率は58・25%で平成8年の69・44%を大きく下回った。今回は保守二分の激戦だけに60%台に乗るのは確実と見られるが、70%を越えるかについては見方が分かれている。最近では昨年1月の市議選投票率は76・47%と高かったが、23年の78・22%を下回った。24年ぶりの選挙戦だった23年の県議選は54・80%と低調。総選挙は政権交代に絡んだ21年は75・40%、24年は64・59%だったが、保革一騎打ちの26年は55・38%。26年の知事選は47・53%、25年の参院選は58・89%だった。

期日前投票は16日から
22日午後9時ごろ当落判明

 市選挙管理委員会(岩田正夫委員長)は11日、市長選の投票・開票に関する各種情報を発表。立候補の届出は15日午前8時30分から午後5時まで市役所3階会議室で。期日前投票は16日から21日までの午前8時30分から午後8時まで市役所5階大会議室で。
 投票は22日午前7時から午後6時まで市内30カ所の投票所で。開票は22日午後7時30分から市立体育館で。投票率は午後6時45分ごろ判明。
 開票速報は第1回が午後8時。それ以降は30分ごとに発表し、午後9時ごろ当落が判明する。
 告示に向け、市内165カ所に立候補者ポスター掲示場を設置。市役所などに懸垂幕、のぼりを設置して投票を呼びかけている。


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御坊市長選 政策、公約訴え支持拡大に全力 〈2016年5月12日〉

2016年05月12日 08時30分00秒 | 記事

 15日告示、22日投開票の御坊市長選(任期満了6月10日)が迫る中、7選を目指す現職の柏木征夫市長(75)=保守系無所属・当選6回、薗=と、二階俊博自民党総務会長の長男で政策担当秘書の新人、二階俊樹氏(51)=無所属、自民県連・公明県本部推薦、島=の両陣営ともミニ集会などで政策や公約を訴えるなど精力的に活動を展開。がっぷり四つのまま選挙戦本番に突入するとみられ、熱い戦いはさらにヒートアップしそう。

 柏木氏 「安心して子を生み育て、年を重ねることができる安全なまちづくり」をスローガンに「市民の皆さまに35のお約束」を公約に掲げている。
 子ども医療費無料化を高校卒業まで拡充▽ファミリーサポートセンター開設や学童保育対象年齢の拡大、病児病後時保育の充実▽妊婦中の健康管理や安全な出産、産後のサポート体制の充実▽子育て支援で気軽に相談できる環境づくりと情報提供▽働く女性や子育て中の女性らが気軽に交流できる拠点づくり▽小中学校教室への冷暖房設置▽お年寄りや障害者、子どもが安心できる道路環境を整える▽節目年齢のがん検診無料化や受診率アップを図り市民の健康をサポート。
 トップセールスの範囲を広げ、農水産品や地場産品、地域の魅力を積極的に売り込み、産業の活性化、企業誘致を推進▽ふるさと納税を積極的に推進し、御坊の魅力を全国に発信▽農産物や水産物のブランド化・高品質化を支援し、一次産業の高収入化、担い手の確保・育成に努める▽日高港のポートセールスをより積極的に行う▽地元企業の会社情報や雇用情報の発信を強化し、企業間連携や地元雇用を促進する▽商店街空き店舗活用やアイデアを生かした活動を支援する。
 地域見守りネットワークを構築し、単身世帯のお年寄りや障害者、子ども達を地域で見守る体制をつくる▽認知症支援体制を整えるとともに地域で支えあえる環境づくり▽津波避難困難地域に津波避難タワーを建設する▽地域別避難マニュアルの策定支援や自主防災組織の設立促進など幼児から大人まで防災意識をさらに高める取り組みを進める▽御坊大橋耐震化や全橋梁点検、漁港施設の防災・減災機能強化▽わがまち魅力発信事業で市民と協働で御坊の魅力を全国に発信▽行財政改革の推進▽市民のアイデアやパワーをまちづくりに取り入れる協働支援制度をつくるなどを挙げている。
 二階氏 「元気あふれる御坊市」をスローガンに若さと行動力、20年間の秘書経験を生かし「人・雇用・優しさ・防災」からの絆を4本柱に掲げる。
 ただちに取り組むこととして▽今年中に小中学校へのクーラー設置(学力向上・避難所環境改善・学校施設の地域開放)▽食糧備蓄を充実するなど市民の生命と財産を守る(市民総参加の訓練実施、市強靱化計画で災害に強いまちづくり)▽高校卒業まで医療費無料化拡充▽自治会・班レベルでのミニ対話集会の実施▽子ども、高齢者、障害者、若者の交流支援▽市民福祉充実のためのNPO・ボランティアの活動支援▽ふるさと納税の推進(優良産品はふるさと納税返礼品として活用)▽日高郡町村会との連携、他の自治体との職員・住民交流、防災備蓄協定▽国・県の事業を取り込み、市民生活を黒字にするなどを挙げる。
 他の政策では産業振興の窓口を一本化し、経営者を支援する産業支援センターの設置▽農漁業振興でパイプハウス建て替え補助率のアップ、漁港の防災対策と高度化、道の駅設置で御坊産品の宣伝・販売▽商店街振興で国、県の支援を得ての空き店舗対策、寺内町の古い町並み保存・活用で観光客誘導▽中小企業対策で国・県の支援を活用して創業・新分野開拓を支援、インターンシップ充実で地元人材を地元企業へ、奨学金充実活用で優秀技術者を地元企業へ。
 企業誘致は県と共同で熊野工業団地造成に着手、企業誘致担当課を設置して市長自らが積極的活動、日高港への客船誘致などトップセールス、誘致した企業を物心両面で支援▽観光振興は歴史・土産・郷土料理・語り部など観光資源開発、道成寺や煙樹海岸など日高の周遊観光ルート整備、世界文化遺産の「和食」の味噌醤油等活用事業▽運動、健診、生きがいで健康寿命延長▽用地買収で生活・命守る道路(市道)整備などを挙げている。


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全国小学生Sテニス大会県予選で片山・川村組(印南Jr)林・畑中組(美浜Jr)優勝 〈2016年5月11日〉

2016年05月11日 08時30分00秒 | 記事

優勝で全国大会出場を決めた片山君、川村君、林さん、畑中さん(右から)


 第33回県小学生ソフトテニス選手権大会兼第24回近畿小学生ソフトテニス選手権大会と第33回全国小学生選手権大会の県予選会は7日、8日、有田川町金屋テニス公園であり、男子の部で印南ジュニアの片山剛志君(印南6年)・川村幸大君(同)組が優勝、日高ジュニアの立野桂吾君(松原6年)・江川優那君(名田6年)が2位、女子の部で美浜ジュニアの林李々花さん(御坊6年)畑中望来さん(藤田6年)組が優勝、日高ジュニアの中島穂乃花さん(野口6年)が2位と日高勢が上位を独占し、いずれも全国大会出場を決めた。

 男子の部は49組、女子の部は69組が参加し、ともに予選リーグのあと、勝ち上がった組がトーナメント戦を行い、上位8組が順位決定リーグで競った。男子の部の片山・川村組は予選リーグを1セットも落とさず2勝し勝ち上がり、トーナメント戦も4-0のストレート勝ち。順位決定リーグも落としたのはわずか3セットで7戦全勝で優勝を飾った。立野・江川組も予選リーグ2試合、トーナメント戦1試合をいずれも4-0のストレート勝ち。順位決定リーグでは片山・川村組に敗れたが、あとの6試合は圧勝で6勝1敗で準優勝。
 女子の部の林・畑中組は予選リーグ2試合を4-0のストレート勝ち、トーナメント戦1試合も1セットも落とさず完勝。順位決定リーグはフルセットの接戦を制すなど7戦全勝で頂点に立った。L.C.Cの津露咲良さんとのペアで出場の中島さんも予選リーグ2試合、トーナメント戦1試合を1セットも落とさず勝ち上がった。順位決定リーグでは林・畑中組に惜敗するも後の6試合は圧勝し2位に入った。
 日高勢ではこの他、男子の部で印南ジュニアの岡本啓秀君(印南6年)が新宮の尾崎隼君とのペアで5位、女子の部で印南ジュニアの大地紗永さん(印南6年)が下津の脇口芹さんとのペアで5位、日高ジュニアの岩崎涼さん(松原6年)・戸根乙翠さん(内原6年)組が6位、御坊ジュニアの岩本実結さん(藤田6年)・西来夢さん(和田5年)組が8位に入賞し、全国大会出場ペアとともに近畿大会出場を決めた。
 全国選手権大会は7月28日から31日まで山形県天童市の県総合運動公園テニスコートで、近畿選手権大会は7月9日、10日に京都府舞鶴市の東舞鶴公園テニスコートでそれぞれ行われる。


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全日本弓道大会で佐竹万里子さん(範士八段)優秀者表彰 〈2016年5月10日〉

2016年05月10日 08時30分00秒 | 記事

表彰状を手にする佐竹万里子さん


 公益財団法人全日本弓道連盟主催の第67回全日本弓道大会は2、3日、京都市勧業館「みやこめっせ」で開催され、範士の部で佐竹万里子さん(68)=範士八段・御坊市御坊、県弓道連盟名誉会長=が唯一人、優秀者として表彰された。弓道の称号で最上位の範士に贈られる連盟の最高賞で、範士15年目にして最高の栄誉に輝いた。会場では関係者から多くの称賛が寄せられ、佐竹さんも「本当にうれしい」と満面に笑みを浮かべた。

 有段者や教士のような競技形式ではなく、範士の部は演武として実施。28メートル離れた所から直径36センチの霞的を狙って行われ、各自一手(2本)引いた。的に的中するのはもちろんのこと、射品、射格、射技、体配など総合的に審査されるもので、九段、十段を持つ審査員が審議し、満場一致で決まった。
 佐竹さんは日高高校弓道部入部を機に弓を引き、今年で53年。高校時代の恩師である夫・節夫氏の指導で研さんを積み、技術を高めるとともに射を磨き、射品や射格が備わった。平成13年には県内で初めて範士となり、現在も範士は佐竹さん唯一人。
 競技者として国体など全国大会で優勝するなど実績を重ね、県弓道連盟会長など要職にも就き弓道界を支える一人。現在は全日本弓道連盟の中央主任講師(全国で12人)として国内外の講習会で指導にあたり、審査員も務める。
 平成25年には大病を患い「もう弓道ができないかもしれない」と断念しかけた時期もあったが、徐々に体調が回復し、再び表舞台に姿を見せた。完全復活とまではいかないが、病気を乗り越えての受賞に喜びもひとしお。
 佐竹さんは「範士だからといって頂ける賞ではないので、受賞でき本当にうれしい。多くの仲間や連盟の方々から『おめでとう』の言葉をかけて頂き、私だけでなく、周りの方々が喜んで下さったこともうれしい。病気になったことで、弓を引けるありがたさを感じています。指導する立場でもあるので、弓について研究し、もっとちゃんと引けるようになりたいとの意欲が増しました。弓をとことん極める方向に向かっていきたい」と笑顔で話し、師匠の節夫氏も「ようやく受賞できた」とたたえた。


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