ヒロの残日録 

日残リテ昏ルルニ未ダ遠シ

色あせた父母の写真

2017年07月07日 | 日記
実家のタンスの引き出しから、父と母がいっしょに撮った
写真が出てきた。
ふたりだけの写真を見たのは初めてだった。
少し色あせていたが、ふたりが若くて元気だった頃の写真だ。
仲睦まじく幸せそうな父母が懐かしくて胸にジーンときた。

大正生まれの両親は、私たち子供の前で腕を組む姿を見せた
ことがなかった。
写真の中では母が父に寄り添い腕を絡めていた。
母は父を愛していた。父も母を大切にした。
父は63歳、母は89歳で亡くなった。

両親は結婚してから身を粉にして私達を育ててくれた。
男一人である長男の私は転勤が多く両親と一緒に暮らす
ことが出来なかった。
お盆、正月の休みに帰らないこともあったが
「元気でやってればよか。こっちは心配せんでよか。」
と言ってくれた。父母の言葉が胸に沁みた。

父は胃ガンを患い、母の看病もむなしく逝ってしまった。
母は気強く寂しさに耐えて、ひとりで生き抜いた。
私は仕事に精いっぱいで十分な親孝行も出来なかった。

ふたりの写真は胸ポケット入れておくことにした。
父母は生前ふたりづれの旅行は叶わずじまいだった。
これから私が連れて行く。
今月に計画している信州、千葉への旅行は父母の写真と
いっしょの旅にする。


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ブログへの訪問ありがとうございます

ブログへの訪問ありがとうございます