(福)日本聴導犬協会では10年ちかく柳澤理論を元にした、集団で協会犬を遊ばせることでの知能と感情を豊かに育てる補助犬育成プログラムを行っています。
その柳澤秋孝(松本短期大学名誉)教授により「運動が人の子どもの脳の発達に及ぼす効果」というテーマで、ご講義をいただきました。柳澤先生は保育現 場における運動保育援助の効果を調査・研究されており、20,000名以上の子どもたちに直接運動遊びを指導されています。
テレビゲームなどの室内での遊びが主流となった現代では、外で体を動かして走り回る姿をあまり見かけなくなりました。柳澤先生は、体を動かして遊ぶことこそが、子どもの体の発育だけでなく、心の成長にも必要だと提唱されています。体を動かすことで、脳の感情をコントロールする領域を刺激し、また、集団で遊ぶことでコミュニケーションも生まれます。子どもたちは遊びを通して自分の体を知り、心をコントロールし、 相手を思いやる気持ちも芽生えてくるということでした。
この柳澤理論により、(福)日本聴導犬協会では、協会犬たちを集団で遊び、体を動かさせています。毎朝、訓練ホールで思いっきり体をぶつけたり、走り回ったりして遊びます。犬の脳にも前頭葉はありますが、人間ほど機能はしていないそうです。しかし、犬も人間と同じ群れで生活する生き物です。集団でエネルギーを発散させることで、体の筋肉の発達や、集団でのルールの学習、コミュニケーション力も生まれてきます。
犬は、人間のように言葉で気持ちを伝えあうことはありませんが、犬同士でコミュニケーションを取り合っているのだなと思いました。
犬たちの心と体を育む、運動遊びをこれからも大切に、取り組んでいきたいと思いました。柳澤先生、お忙しい中ご講義いただき、ありがとうございました!
日本聴導犬・介助犬訓練士学院
第6期生 大久保 幸子
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