日本聴導犬・介助犬訓練士学院の学生ノート

(福)日本聴導犬協会付属・訓練士学校の学生によるブログです。

23 4月12日  pro-dog ~愛犬家のためのしつけ教室~ 指導は、副学院長 有馬もと

2009-04-14 19:15:11 | Weblog
 毎年恒例で行われている愛犬家の方たちのためのしつけセミナー
「第14回 Pro-Dog School」も3回目を迎えました。今年は、21組の方が参加。リピーターの方が多いのも、うれしい限りです。

 有馬もと副学院長と、インストラクターの方たちによる愛犬家のみなさまへの指導方法がユニークでした。インストラクターさんたちも、Pro-Dog Schoolの卒業生さんたちです。今、10名ちかい方が、お手伝いをしてくださっています。うれしいですね。では、Pro-Dog Schoolについて。ちなみに、中級は5月17日から始まります。

Pro-Dog 内容

1. 呼び戻し・・3回離します。呼び戻すたびに、首輪を持って、ご褒美。すぐに遊んでおいでといって、放し、また呼び戻して、3回目に戻ってきたときに、ご褒美を上げてからリードをつけます。

2. S字歩行・・白っぽい犬と黒っぽい犬を分ける。S字歩行。自分の犬は座らせる、ステイさせておく。犬もなじみのある色(母犬や兄弟犬)を好む傾向があります。なので、親しみのない色の子に馴れさせるように、色分けします。良かったら、ご褒美をあげる。

3. 座れ 伏せ 待て 伏せしたワンちゃんの周りを3回まわり、最後にまたいで終わり。このときは、ノーリードでも、ほとんどの子が大丈夫。

●アドバイス)お座り・伏せできない子 お尻のほうにまわられるのがイヤだったりするので、おしりを撫でながら、撫でているんだよ~というのを知らせながらやる。Good!

●アドバイス)伏せのできない子:飼い主さんが地面に足を伸ばしてすわる。ひざ部分を少し立て、トンネルを作り、ご褒美で誘導して、トンネル部分に入ったら、ひざを少し下にしながら、ワンちゃんが伏せのポーズになったら、「伏せ」といいながらご褒美をあげます。よく褒める。Good!!!

●アドバイス)命令を嫌がる子には、ご褒美のグレードを変える。伏せしたら、Down Down Downと教える。

●アドバイス)吠え続ける2頭のワンちゃん
 有馬副学長が、ハンドラーさんを代えてしまいました。そしたら、静かになりました。~ハンドラーを変えることで、犬本来の性格を引き出す。~
  リードはへその緒と同じ。リードを持っている方の強さを借りて、気が強くなる子もいます。それが、飼い主さんでなくなると、もともとの気質が出ます。この2頭のワンちゃんは本来は、気の小さなこわがりさん。
 飼い主さんに、そのことを知っていただき、これまでの甘やかしていた態度を変えてもらうために、ワンちゃんを変えました。
 
●フリーラン・・リードを放して遊ばせる
   Step1 大きいワンちゃんを放して、3回 呼ぶ戻し。
   その間、小さいワンちゃんはネットの外で、歩行。飼い主は手を振って歩く。
   *注:フリーで遊ばせる間、飼い主さんは自分のワンちゃんが嫌がるようなら
      守ってあげてください。
   *注:呼んでも来ないワンちゃんには、飼い主以外の方がちょっと脅かして、
      驚いたときに「●●ちゃん」っと、飼い主が呼ぶと、戻る確立が高くな
      ります。

8. 呼び戻し・・鉄則。最後の1回! では、来たら、いっぱい褒める♪そして、いいご褒美♪


♪最後に・・・
 リードをもっている人の気持ちが伝わる。緊張も伝わる。
 作業を一緒にするのが、犬のいい訓練。カフェにも入れるようになる。

★ポイント★
☆ 犬自体も望んでいることがある。<犬の願望>
 たとえば、グレイハウンドやサルーキは50キロのスピードで走りたい!
 でも、人間は時速2キロくらい
☆ 良い犬のマナーを見せることが補助犬のアピールにつながる。
☆ 飼い主 ハンドラーを代えることで、犬本来の性格 が出ました!
*方法:
ハンドラーに戻した ⇒ 今度は、吠えワンちゃんのリードも放しました 
                   ↑
ハンドラーとリードでつながっている場合は、飼い主の力がワンちゃんに入る。そのため、ノーリードにすると、やはり、本当の性格が出る。

馴化・・ヒトがはじめて飼ったのがオオカミと言われる。ローレンツ。
狼の「馴化」→ ヒトが牛を飼い、羊を飼い、馬を飼うようになった。牧畜=定住の始まり⇒ 人間の文明をつくるほどの成果であった。
☆ 人 犬 両方の世界でマナーが良くなること。

☆ 本能的な満足を得たい。エネルギーレベルの高い順に離す。エネルギーレベルの高い子が、発散した段階で、徐徐に放す。たとえば、10の子の中に4の子。エネルギーレベルが違いすぎてケガをしてしまう。ワンちゃんの大きさも大小のエリア分けることにより、エネルギーが同じくらいなので、ケガをしないだろうということでやっている。最終的には、同じエリアに大小を入れていきたい。

☆ 黒くない子。見慣れているというのがあるので、黒同士は仲良くなる。

☆ ただ、楽しみを知ってしまうと今まで知らないでハッピーだった子が、それ(犬同士の遊びとか)がないことに不満を持つようになる子もいる。一人っ子でいることがHAPPYな子もいる!?

☆ 飼い主と犬との力関係。犬が悪いのではなく、飼い主がどれだけ悪いか自覚してもらう。Pro-Dogの訓練により、良くなっている。

★ 父の手を舐める。父は帰宅すると、抱っこをして頬ずりをする。ダックスちゃんは家長身分。ご夫婦に命令を聞かせている。
*対策:
 父はダックスちゃんがかわいいとのことなので、抱っこをせがむと、抱っこして頬ずりしてきたのを、逆に、おおいかぶさって頬ずりをする。マウントと同じ。
 他の犬に吠えるときも、吠えたらスーッと離れる。吠えたらスーッと離れる、を繰り返す。⇒ ハンドラーによって、本来の性格は弱いのに、ハンドラーがいると強気である。それと切り離したい。たとえば、つきちゃん。今、悪い面が出ている。本来の性格が現れる。

☆人間も捕食動物・・食べ物が出ると我を忘れるしワンちゃんのことも忘れる。人間でもある。食べ物が来ると、興奮する。

☆人間は、飼い主が失敗をしないと覚えないので、はじめに言わない。

私たち学生の仕事・・・絶対事故を起こさないこと。インストラクターの方への慰労。有馬副学長のそばで何をしているのかを見る。


日本聴導犬・介助犬訓練士学院 一期生 meg

22: 訓練士への道のり

2009-04-01 19:13:05 | Weblog
 学院に入学をして、2カ月が経ちました。入学をして、改めて皆様のおかげで協会が成り立っていることを実感し、想像以上に学ぶべきものの多さに必死でしがみついている毎日です。
 福祉,訓練,犬の健康面だけではなく、法律のついてもすでに授業があり、法律を理解していなければ・・・と再認識を致しました。他にも実際に聴導犬,盲導犬ユーザーの方々と接し、お話を伺うことによって、もっともっと勉強をしてたくさんのものを吸収したいと考えております。ユーザーさんの笑顔が1回でも多くなるようにユーザーさんと接すること、ユーザーさんが聴導犬,介助犬とより良い“絆”作りが出来るよう、学んでいきたいと思います。
 訓練についても、いつもユーザーさんのことを考えて、私たちが今できる訓練ではなく、貸与後にユーザーさんがいかにコントロールをしやすいのか。ということを考えて訓練をされていることに、授業での説明を聞いてなるほどと納得することばかりです。

21: 学院に入学して1ヶ月がたちました

2009-04-01 14:24:57 | Weblog
 「日本聴導犬・介助犬訓練士学院」に入学して、約1ヶ月がたちました。毎日の学院生活の充実した講師陣と、講義内容が濃いため、半年くらいたったように感じています。もう自分のものにできない感じです。でも、がんばらねば。

 毎日の昼食つくりや掃除も含めて、学院生活の一つ一つが勉強になっています。1日が終わると、自分では、くたくたですがとてもやり甲斐を感じています。夜も、みな、レポートで睡眠時間が限られています。

 最近では、介助犬のストラップを使用した基礎訓練も始まり、訓練のタイミングや犬との コミュニケーションの難しさを実感しています。
 多彩な講師陣による講義も、レベルの高く、私達の将来のためになる講義ばかりで、訓練以外の大切な事も数多く学んでいます。

 これからも、沢山の興味ぶかい講義が続きます。聴講生のみなさまも、来ていらっしゃいます。どうぞ、みなさまお気軽にご参加ください。
 どれも興味深いもので、とても楽しみです。
 これからも更なる努力をしてまいりたいと思います。

 写真は、学院生Oの部屋に、協会犬のむつ君が来たときに撮影しました。こんな風に寝る子もいるんだなぁと驚きました。ウチには犬が2頭いますが・・・。

20: 新たな気持ちで・・・

2009-04-01 07:58:13 | Weblog
 「日本聴導犬・介助犬訓練士学院」に、入学して2カ月がたちました。
 
 協会では補助犬の訓練はもちろんのこと、ご高名な先生方の授業を受けさせて頂いております。分野は法律から、アロマテラピー。そして障害に関することなど様々。 
 実技では、車いすに乗る練習を行ったり、実際にユーザーさんの訓練に実習生として参加させて頂いたり。本当に、ユーザーさんの訓練をかねたご訪問、多いです。
 
 このような体験を通しまして、補助犬訓練士は候補犬の訓練が出来れば良いだけではないことを改めて実感しております。

 ユーザーの皆様が補助犬という掛け替えのないパートナーと一緒に「ハッピー」に過ごして頂くお手伝いが出来るよう、これからも精進していきたいと考えております。

 高度で充実した授業を受けさせて頂けるのも、ご支援を下さる皆様のおかげでございます。いつも温かいご支援、本当にありがとうございます。
 何卒今後ともよろしくお願い致します。

                    日本聴導犬・介助犬訓練士学院一期生                                  K・S

 写真は、授業の一コマです。ストラップを使った、介助犬補助動作に関する基礎訓練ですが、上手になるまで有馬先生指導のもと学院生同士で練習しております。候補犬の気持ちも分かり、色々学ばせて頂ける授業でした。