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日本聴導犬・介助犬訓練士学院の学生ノート

(福)日本聴導犬協会付属・訓練士学校の学生によるブログです。

65.補助犬を選ばなかった兄弟達

2011-10-18 18:48:51 | Weblog

東日本大震災で被災された皆様、原発、台風の影響で被災をされた皆様に謹んでお見舞い申し上げます。

被災地の1日も早い復興をお祈り申し上げます。


みなさまは、聴導犬や介助犬というお仕事を選ばなかったボク達の兄弟のその後って気になりませんか?今回は、補助犬というお仕事をえらばなかったボク達の兄弟のお話をさせていただきます

 

協会新聞などでご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、ボク達は協会に候補犬として選ばれてからも、聴導犬や介助犬の訓練に入る前に何度も“補助犬としての適性があるか”という事を協会のスタッフにテストをおこなってもらいます。

だって、補助犬のお仕事が好きではないのに無理にお仕事をする事は、ボク達にとっても楽しくないでしょ?補助犬としてお仕事をしているボクの先輩達は、お仕事を楽しみながら、ユーザーさんと一緒に生活をしているんです人も犬も楽しく仕事をしないともったいないですよね

 

そんな理由で、協会に来てからも何度も適性のチェックを受けるんだ。こうして、新・家族(協会では、里親さんの事をそう呼んでいるんだよ)に向いている子達も選ばれていきます。協会の使命は、聴導犬・介助犬の育成を通して、障がい者の方の生活の向上の手助けをさせていただく事と、もうひとつは、保健所などで処分される犬や、飼主のいない犬達の中から、適性を選んで不幸な犬達を救済する事なんです^・ω・^bそして、候補犬として選ばれたボク達が、一生幸せに過ごせるように、新しい家族の一員として迎えてくださる家庭を探してくれるんだよ^・ω・^

 

新・家族候補となったボクの兄弟達は、家庭犬としてはとってもかわいがってもらえるけれど、補助犬としては難しい。

例えば、人が好きだけれど初めての場所が苦手だったり、自分を上手に表現できる子だったりと色々な事があります。でも、それがボク達の個性なんです。それらを全て受入れてくださる方を待っているんです

 

新・家族になっていただく方には、いくつかの条件があります。すごく難しいことではないんだけどね。

ボクの兄弟達と家の中で一緒に生活をしてくれたり、1人っきりにする時間が少なかったり、愛情をもって一生涯いっしょに暮らしてくださる方が、新・家族として迎え入れてくださる新しいお父さん、お母さんとなります。

 

新・家族のお家にお嫁・お婿入りした兄弟達は、新しいお父さんやお母さん達とすごーく幸せそうなんだはじめましての印象でも、自分はこのお家の子になりたいと思ったら、積極的にアピールをするんだよ。そんなのウソでしょ?って思われるかもしれないけれど、みんなこの人たちと一緒に暮らしたいって自分から言うんだ^・ω・^

 

そして、マッチング期間の1ヶ月を一緒に暮らして、本当に幸せに生活をしていけるかを協会のスタッフが確認をしに行って、初めて家族となれます。その1ヶ月間で、たくさんの愛情をもらって、みんな今までとはまた違った幸せそうな顔をしているんだよ。もちろん新しいご家族のみなさんのお顔も幸せそうだったり^*・ω・*^でも、それも今まで、ボク達をたくさんの愛情と優しさで育ててくださった、ソーシャライザーのお父さん、お母さん、ボク達の協会を応援してくださるみなさまがいたからこその幸せって事も忘れちゃいけないよね。

 

ボク達は、捨てられたり、飼い主がいなかったっていう過去があるけれど、たくさんの人に支えられて、愛情をもらっているので、遠回りをしたけれど、とっても幸せです。

みなさま、本当にありがとうございます。これからも、応援をよろしくお願い申し上げます。

ボク達も、一生懸命がんばります^・ω・^

 

準教授 だいすけ

    

新・家族に行った兄弟達!協会にいたときよりも、もっともっとたくさんの愛情を新しいお父さん、お母さん達にもらってと~っても幸せです

 

新・家族候補の子達  http://www.hearingdog.or.jp/list-sinkazoku-bosyuu.htm

新・家ブログ       http://blog.livedoor.jp/nihonchoudouken/ 


64.デモンストレーションシーズン

2011-10-08 20:07:16 | Weblog

 

東日本大震災で被災されたみなさま、原発、台風の影響で避難をされている皆様に謹んでお見舞い申し上げます。

 

(福)日本聴導犬協会附属「日本聴導犬・介助犬訓練士学院」準教授のだいすけ(もうすぐ4歳です,甲斐犬とシェトランドシープドッグのMIX,デモンストレーション犬)です。

 

夏休みが終わって、秋になると、ボク達の楽しみな食欲の秋そして、協会の活動にとっては、デモンストレーションシーズンに入りました。

毎日、ご来所のデモンストレーションや出張でのデモンストレーションをがんばっています

 

去年の今頃もデモンストレーションがたくさんあったおかげで、デモンストレーションデビューの子達もいたんだよ!例えばじん君(当時2才,ハウンド系のMix,介助犬訓練中)。協会でご来所デモンストレーションがある時は、一昨年から学院生さん達と一緒に介助犬のデモンストレーションをしてくれていたんだよ。学院生さん達と毎日一緒に訓練をしているおかげで、日に日に上達をしていったんだ。そして、ついにじん君の協会外でのデビューが決まったんだ!

 

じん君は、ハウンドという種類で動いている獲物を見つけて狩をする習性を持っている猟犬の一種なので、すばやく動くものや小さい子の動きというのはじん君の本能をくすぐってしまいますでも、学院生さん達との訓練のおかげで、そのような動きのある中でも落ち着いていることができるようになりました

 

初めての協会外でのデモンストレーションは、伊那市の小学校でした。小さいけれど、聴導犬のお仕事がとっても得意なこんちゃん(当時2才,シーズー)と一緒に参加をしました。有馬さん,ボランティアさん,(福)日本聴導犬協会附属「日本聴導犬・介助犬訓練士学院」を卒業してスタッフとなった佐橋さんの3人も一緒でした。ボクも一緒にいたら、心強かったと思うけど、この日は3ヵ所のイベントがあって、ボクは東京のイベントに参加していたんだ。

 

ボクは、じん君より少し早くデビューをして、今ではデモンストレーションが大好き^*・ω・*^vみなさまにボク達のお仕事を見ていただいたり、知っていただいたり、ボク達が成功するとたくさんの拍手をいただけて、とってもやりがいのあるお仕事なんだ!もっとたくさんの方にボク達のお仕事を見ていただきたいな^・ω・^おっと、ボクの話になってしまいなした・・・じん君デビューのお話に戻りますね

 

じん君、身体は協会で一番大きくて30Kg近くあるんですが、とっても繊細な子なんです。ボクも以前は人見知りだったんですが・・・。

いつもの慣れている場所でなく、小学生のお友達がたくさんいる前で介助犬のお仕事を見せるのって意外と大変なんだ。例えば、たくさんの大人の人たちの前でデモンストレーションをした方がやりやすい。どうしてかっていうと・・・

 小学生のお友達は静かに見てくれる子達もいるけど、ボク達を見ると、喜んで声を出したり、急に動いたりと予想外のことが起こるんだ。でも、その時の小学校のお友達は2頭を見ても落ち着いていて、とっても上手にお話しを聞いてくれたんだよ。

 

じん君はというと、初めての場所で、初めて見るドアを上手に開けてくれたんだ。体育館の袖にあるドアだから、人が開けるのも少し重いかなって思うようなドアだけど、2~3回練習をしただけで、本番ではきちんと成功してくれたんだよ実は、一緒に行ってくださったボランティアさんも協会外でじん君とデモンストレーションをするのは初めてだったんだ。でも、じん君と一緒に靴下を脱がせたり、下に落としたものを拾ったりするお仕事を見せてくれたんだよ。

 

もちろん、こんちゃんも素晴らしいデモンストレーションを見せてくれて、有馬さんのサポートで無事デモンストレーションを終えることができました。ボク達のお仕事やお話をきちんと聞いてくれたお友達にも感謝です。ボクもいつの間にか、協会の中では兄貴分みたいな存在になってきました。これからも、ボク達の妹や弟たちがデビューをしていくと思いますので、運よくデビューに居合わせましたら、あたたかく見守って下さい。そして応援をよろしくお願いいたします。

 

候補犬 だいすけ

 こうやってドアを開けるんだよ!       パピークラスでのこんちゃん