暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

無垢と合板

2017年10月17日 | 古民家
 以前知り合った神奈川県のとある工務店の社長さん・・・

土壁にとても思い入れがあって、「合板使って家を建ててはダメですよ!」

「すぐに痛んでしまう材料だって解ってるでしょ!」・・・・と

大層なお叱りを受けてしまいました。


地震に強い家を建てるにはいろんなやり方がありますが


「耐力壁」という合板を使って、強い壁を作るのが基準になっています。

建築基準法も「合板」・「金物」があって耐震の建物と、なっているのが現状です。

「合板」は湿気に弱いです・・・無垢の板や柱でも雨漏れなどで濡れたり・乾いたり

そんな状態が繰り返されると腐ってきます・・・が・・・接着剤で薄い木の板を張り合わせている

合板は湿気で、あっという間に張り合わせた板が剥がれて来て、耐力壁では無くなってしまいます。

高気密・高断熱の家は、いかに壁の中に湿気を入れないようにするか?隙間を無くす施工が大切になってきます・・・

それは壁の中の湿気が合板を痛めてしまうからです。

屋根の下地も合板ですが・・・昔は薄い杉板の上に杉の皮敷いて、発酵させた土で瓦を葺いていきました。


湿気を逃がす・雨水の流れをせき止めない工夫で雨漏りを防いでいたので、当然家は長持ちしました。

でも、材料代は大きく変わらなくても、作業費・手間がかかります・・・


見えない部分にこだわりを持つ・しっかりとした施工をする事で長く住み続けられる住まいとなるのです。

原木を桂むきのように薄くスライスして張り合わせる、短い加材を繫ぎ合わせて長い材料にする・・・

端材の有効利用かもしれませんが、間伐材などの部材は板材として使う事が出来るので

無垢板だからと言ってそこまで高価なわけではありません・・・。

間取り・形状・材種など、工夫してやれることがまだあると思います。

3~4ヶ月で建てられる家と同じとは言いませんが、


住み継がれる住まい造り・・・考えてみませんか?
コメント
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