暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

沈下

2017年12月03日 | 古民家

 今時の「在来工法」と言う地震に強い家は、まずは足元をしっかり考えて・・・ベタ基礎が基本です。

それ以外も、壁量だとか直下率とか・・・大きな地震がある度に、基準が見直され・・

実際の被害から新しい工法や考え方が発表されています・・・。

お寺のような造りは、「伝統工法」と言われる建て方で、基礎部分は「石場立」と言う造りで・・

柱は自然石の上にのっています・・・

丁寧な施工でしたら、地震の時揺れながら力を逃がして、もし動きが大きくて柱が石からずれても

「曳屋」と言う技術で建物を持ち上げて元に戻す事も出来ます。(水平移動や、建物を回転させたりも出来ます)

在来工法の傾いた家は、基礎とボルトで繋がっているのでかなり傾いても建物が倒れる事は無いようですが・・・

建物の加重が一部分に集中しているので、そのままの状態では柱や梁の繋ぎ目の部分に大きなダメージを与え続けています。

なので、伝統工法と同じように「曳屋」さんの出番となります。

「曳屋」・・・一般的には詳しくその業種内容を知っている方は少ないと思いますが・・・

東日本大震災で多くの曳屋業者さんが全国から集まり、活躍していたのですが・・・

地盤沈下・液状化で多くの建物が傾き・・・その対応に、にわか「曳屋」業者が

法外な値段で、最低の施工で工事を請けていたそうです。

当時の状況・特殊な工事内容・不安をあおる様な営業手法・・・などで良く解らないで被害にあった方も数多く・・・

補修後の沈下再発などもあったそうです。

棟梁と言われる方、職人と言われる方々は自分の技術に誇りを持って・・・

次の世代に残る仕事の事を考え丁寧に、正しい施工を行っていると思っています。

恥じない仕事・・・そんな当たり前の事を考えながら仕事に携わっている方・・・どれだけいるのでしょうか?

 

 

 

 

 

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