ビスクドール・雛人形店・オーディオ販売 佐久市 ヤナギダ店長ブログ

ビスクドール64体他お節句雛人形をフランスへ輸出128年、軽井沢方面がお店の場所。

『傷心と空虚、どっちをとるか』 ブリュー・ミュージアムショップ 佐久:ヤナギダ店長コラム

2016年10月20日 20時36分20秒 | owarai
【コラム:】
結婚を別にして、人間は、男と女の
関係が始まったらあとは別れがある
だけだ。これは体験的要素。

問題は、別れがはやい時期におとず
れるか、あるいは少しでも先にひき
のばせるかだけ。

恋の初期があれだけ甘美でめくるめ
くような興奮で満たされるのは、つ
ねにどこかに、いつかこの恋で終わ
ることを恐れる気持ちがかならずか
くされているからである。

あなたは、『空虚』と『傷心』と、ど
ちらをとる?」

「『傷心』を」

なんにもない人生なんていやだとい
うわけだ。たとえ傷ついても、なに
かあったほうがいい。

「私は『空虚』をとる。傷つくのは
いやだ」

そのころの私は思ったものだ。『空虚』
なんて死と同じだと。傷ついたって
いいじゃないか。

あのときこうしておけばよかったのに、
と、取り返しもつかないようなあとに
なって後悔するほどむなしいことは
ない。

やりたいたいことをやって後悔する
なら後悔のしがいもあるが、やらな
かったことを後悔するのは、なんとも
つらいだろう、と。

そんなわけで、私が歩んできたのは、
ずっと例外なく『傷心』の人生だった。

で、あらためて、いま、私は自分に
問うてみるのだ。『傷心』か『空虚』
かと。

驚いたことに、私は、「なにがなんでも
『傷心』に決まっている」と飛びつけ
ないのだ。

若いときの傷のなおりははやい。傷口
はすぐにふさがり、傷あとさえ残らない。
肉体的にもそうだ。ヤケドなどしても、
二~三日で消えてしまう。

ところが年をかさねるにつれて、傷は
なおりにくくなり、傷あともなかなか
消えない。へたをすると、傷口は永久
に残ってしまうこともある。

しかし冷静になって考えると、男と女
の関係、いいではないか。別れもまた
いいではないか。大事なのはどのよう
な別れをするか、その別れの質なのだ
から。

せめて、いい別れ方のできる恋愛であ
るよう、と心をくだくべきであって、
ティーンエイジャーのように尻込みす
るときではない。

いまは秋である。
庭を吹く風に透明度
がくわわり、ひんやりと冷たい。
それにしても妙にさびしいものだ。

人間の出会いの最初の段階で、もう
別れ方のあれこれを考えているなんて。


60体のビスクドールを展示

野沢93番地十二町
ぴんころ地蔵通側
~柳田二助商店~
℡0267-62-0220

『創業121年』



「手のひらはどっちを向いている?」ブリュー・ミュージアムショップ 佐久:ヤナギダ店長コラム

2016年10月20日 17時14分30秒 | owarai
【コラム:】
人は不思議と、相手が家族や親しい
友人でなければ、自分の手のひらを
めったに見せない。

もし、相手がそれほど親密ではないの
に、あなたに手のひらを見せている
ようなら、あなたに好意を抱き、信頼
を寄せている証拠。


60体のビスクドールを展示

野沢93番地十二町
ぴんころ地蔵通側
~柳田二助商店~
℡0267-62-0220

『創業121年』



『わたしを止めないで』ブリュー・ミュージアムショップ 佐久:ヤナギダ店長コラム

2016年10月20日 13時59分12秒 | owarai
【コラム:】
わたしを束ねないで
あらせという花のように
白いネギのように
束ねないでください

わたしを止めないで
高原からきた絵葉書のように

わたしを名付けないで
娘という名 妻という名
重々しい母という名でしつけ
られた座に
座りきりにさせないでください

わたしは風
りんごの木と泉のありかを知って
いる風

わたしを区切らないで
コンマやピリオド いくつかの段落で

そしておしまいに「さよなら」が
あったりする手紙のようには
こまめにけりをつけないでください

わたしは終わりのない文章
川と同じに
はてしなく流れていく 拡がっていく
一行の詩



60体のビスクドールを展示

野沢93番地十二町
ぴんころ地蔵通側
~柳田二助商店~
℡0267-62-0220

『創業121年』