輪廻を信じている。
時折、仕事の合間に頬杖をつき
ぼんやり前世に思いを巡らせたり、
来世を慮ったりしている。
輪廻を信じる理由は単純で、信じない
より信じた方が楽しいからだ。それ
はUFOや幽霊にも言える。
私は根が欲張りなので、身近になるべ
く沢山、面白がれることを探しておく
のが好きである。
前世や来世を信じると、世界が何倍に
も広がる気がする。第一、人間は死ん
だら灰になるだけと思うより、永遠の
生命があると考え方が心が慰められる。
過去世でもこの地球に住んだことがあ
り、来世もきっとまた何処かの国に生
まれ変わるだろうと考えると、SF小説
を読むようにワクワクする。
人生を何かに賭けるなら、よりロマ
ンティックな方に賭けてみたい。
ロマンとは未知数が一杯ということ
だ。一足す一が二ではなく、千にも
億にもなる世界。
答えが見えない分だけ興味も増す。
イマジネーションの中で自由に
選ぶことが出来たら、この世は
もっとも面白くなる。
出来れば、人生をロマンティックに
賭けてみたい。輪廻を信じるという
ことは、人のご縁を信じることでも
ある。
すべてのことは廻り廻って、廻り巡
って繋がってゆく。そう思えは今世、
出会う人がみんな懐しく思える。
たとえ初対面の人でも「初めまして」
ではなく、「五百年振りにお目に掛か
りましたね」とつい、そんな挨拶を
したくなる。