多くの欠点を持つ。そんな人間の
つくる組織や製品も決して完全と
はいえない。
しかし、人には向上心があるから、
いつも高い理念と夢を追い求めて
いる。
「不完全」な人間が「ロマン」を
追及するのだから実現にはほど遠い
かもしれないが、それでも目標に
向かって努力すべきである。
人間が傲慢になるかは、自らの
「不完全」さを自覚しているかど
うかの差だ。
「傲慢人間はエゴが先に出る。個人
主義の殻にこもる。評論は上手だが
尻が重い。自分の欠陥より相手の
欠陥ばかりが目につく。ぼやく。
だから嫌われる。その結果、いつも
不満たらたらで不幸である。
謙虚人間は自分の至らなさをよく
知っているから、一歩さがって人の
話しを聞く。人の気持がわかる。
いたわりや気くばりができるように
なる。
お互いの長所を生かし合うよう努力
する。真面目である。
お得意先からも可愛がられる。その
結果、いつも感謝の気持があり、小
さなことにも喜びを見つけることが
できる」
自分の未熟さに気づいてさえいない
人が多い。たとえ未熟さに気づいて
も、あえて無視している人もいる。
人間、自らの「不完全さ」をほんとう
に知ることはきわめて難しいようだ。