朝がカーテンの隙間から
洩れ
横たわるきみを優しく包む
白い壁に光は遊び なんて
眠りはきみを綺麗にするんだ
今ぼくのなかを朝が通りすぎる
顔をそむけひとりで生きて来た
何も見なかった何も聞かなかっ
たそんな今までが
昔のような気がする
もう起きてるの眠そうな声
眼を薄くあけて微笑みかける
何も言わずに息を吸いこむ
ぼくは暖かい
窓の外は春
夢の中で、「これは夢じゃない
か」と頬をつねったこと
が、私には何度かある。
「逝きたる人」に会うことは、
それほど信じがたく、またそ
れほど遠くに感じられる存在
なのだ。
にもかかわらず夢に見るのが、
せつない。
“夢の中にはこれ夢かと
思ひをり逝きたる人に
出会ひたるとき“
もちろん、「これは夢か」には
疑問だけではなく、驚きと喜び
もふくまれている。
けれど、その驚きと喜びとは、
夢から醒めたときにはため息
に変わり二重にせつない。
夢から醒めたら次のように歌う
ほかはない。
“不意の出会ひある筈はなし
信号を幾つ超えても
空あるばかり“
か」と頬をつねったこと
が、私には何度かある。
「逝きたる人」に会うことは、
それほど信じがたく、またそ
れほど遠くに感じられる存在
なのだ。
にもかかわらず夢に見るのが、
せつない。
“夢の中にはこれ夢かと
思ひをり逝きたる人に
出会ひたるとき“
もちろん、「これは夢か」には
疑問だけではなく、驚きと喜び
もふくまれている。
けれど、その驚きと喜びとは、
夢から醒めたときにはため息
に変わり二重にせつない。
夢から醒めたら次のように歌う
ほかはない。
“不意の出会ひある筈はなし
信号を幾つ超えても
空あるばかり“
冬の冷たいい風が、少しずつ
和らぎ始めた空気を含んで、
まるで銀色の霧雨のように、
音もなく、街全体に降り注
いでいた。
曖昧で、不確で、掴みどころ
がなくて、なのになぜだか、
何かを予感させる。
強くはないのに心に染み込ん
くる。
そんな陽射しに包まれて、わ
たしは歩いていった。
おそらくそのあたりで、
会えると思います。
会えると思います。
会えと思います。
耳の奥にくっきりと残って
いる。
彼の声。その余韻を楽しみ
ながら・・・・・。
和らぎ始めた空気を含んで、
まるで銀色の霧雨のように、
音もなく、街全体に降り注
いでいた。
曖昧で、不確で、掴みどころ
がなくて、なのになぜだか、
何かを予感させる。
強くはないのに心に染み込ん
くる。
そんな陽射しに包まれて、わ
たしは歩いていった。
おそらくそのあたりで、
会えると思います。
会えると思います。
会えと思います。
耳の奥にくっきりと残って
いる。
彼の声。その余韻を楽しみ
ながら・・・・・。
永遠にすれ違う、魂と魂で
あっても、たった一度きりで
あっても、
わたしたちはつながることが
できた。そう信じさせて
欲しい。
たとえ赦されない行為であって
も、そこには愛だ在ったのだと。
星たちが恋のささやき交わす
今下界の我は心乱れる
だれかに あいたくて
なにかに あいたくて
生まれてきた
そんな気がするのだけれど
それが だれかのか なになのか
あえるのは いつなのか
おつかいの とちゅうで
迷ってしまった子どもみたい
とほうに くれている
それでも 手のなかに
みえないことづけを
にぎりしめているような気が
するから
それを手わたさなくちゃ
だから
あいたくて
なにかに あいたくて
生まれてきた
そんな気がするのだけれど
それが だれかのか なになのか
あえるのは いつなのか
おつかいの とちゅうで
迷ってしまった子どもみたい
とほうに くれている
それでも 手のなかに
みえないことづけを
にぎりしめているような気が
するから
それを手わたさなくちゃ
だから
あいたくて
今のわたしには、わかる。
泣き出したいくらいに、
痛いくらいに、
わかり過ぎるほどに。
人が「もしも」とそのことを
仮定した時には、それはすで
に始まっている。
別れがそうであるよに、
始まりも、また。