僕はいつも裸なので
ちょいとパンツをはいてみた
どうせだからとTバック
何かが足りないと思って
今度はローライズジーンズ
をはいてみた
もう少しだと思って
次にキャミソール
どうかなあ
全身鏡で右、左、正面、後ろ
どう?
着心地が悪くなって
僕はやっぱり裸になった
高く
高く
より高く
真空宇宙の膨張の
孤高の渇きより高く
20才 僕は狂気を身に宿す
自身との闘いが幕をあげた
いや違う
殻ごもり
惨めに血をたらりと落とす
30才 流れは止まらない
不穏な耳障りは鳴り止まない
焦燥感という奴だ
名付けるならそう呼ぶ
しかして流れは灰色涙
27才 空白の時の流れだ
白になった
暗闇と呼べるだろうか
音もなし
18才 得意科目は?
残酷だ
小さかった
雨は降らなかった
7月7日 憧れる
恋に
詩に
太陽に
訪れる月
世紀末の詩人は愛を語る
即興詩人は童謡を紡ぐ
ロマン派詩人は悲恋を刻む
革命詩人は空を見る
新進気鋭は発破する
エセ詩人は腹がへる
詩人きどりは詩を檻にした
忘却詩人は詩を神秘化した