余白のメモ

詩と短歌と好きな本
指の上で四季はほほえむ

ゆりかごバンビ

2022-03-11 23:58:24 | 写真の扉の詩
ブランコにバンビ
雨が優しく降り続く
雨に包まれたブランコ
ブランコにバンビ
白いブランコが静かにゆれて
ゆらゆらバンビ
ブランコにバンビ
通り雨だった優しいしずく
虹とブランコとバンビ
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雷光

2022-03-11 23:57:11 | 写真の扉の詩
神経が刺激される
雷光のとぐろが
ざくざくと雨音と合致され
唸りをあげる

ひかる
なりひびく
ぎろろろろ
がろろろろ
ざざざざざ

色をなくす
目を奪われる
雨音と雷光の
瞬間に現われる
確かにいたあの龍に
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無重力

2022-03-11 23:55:25 | 水声の詩
目を閉じると
周りの景色が回転する
するどい速さで
やがてゆるやかに流れる景色
中に自身の存在を認識すると
一つ一つの感覚が自然のリズムで
染み込んでいく
音から
匂いから
肌から
色彩から
光が姿を再認識させ
酸素や二酸化炭素や窒素
そんなリズムまでも体内に入る
一人勝手に
指先がなでる
空気の粒を
つまんで食べた
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アイダ

2022-03-11 23:49:05 | 水声の詩
何かを知るということは
とても痛いことでした
痛みに耐えられるだけの
強さもなく
非力な僕は
夜明けに寒さで泣き崩れそうでした
伸びすぎた髪が泪を隠して
よりそえる
よりかかれる人はもういない
あの人は今何をしているのだろう
ふとうかんで
そしてまたコールドがおそってくる
とても寒い夜明けでした
青と白の間
そして間にいる僕
痛いからやっぱり泣く
知る後悔はありません
ただ赤く泣くだけです
ああ 朝が来る
すこしだけ朝を呪ってしまいました
秋と冬の間のことでした
僕は永遠をすこしだけ知り
あの人の名前を口にしてみました
胸の痛さをうずかせて
負けずに泣きました
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我はまた

2022-03-11 23:38:38 | 綾取りの塔(短歌)
我はまた
知らないことが
多かりき
おーやあーを
どんどん貯めていく
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