あなたの好きなもの
雨
僕の嫌いなもの
雨
これがふたりの接点
雨
窓の滴がながれる
あなたの好きな
僕の嫌いな
「川田絢音詩集」
川田絢音 著
ときどき詩を求めてしまう。
それは言葉を無性に求めているのかもしれない。
その一言その一文そのながれ。
言葉と言葉が合わさっていく。
その合わさりがまた特別な意味へと翻る。
川田絢音の詩は異邦という言葉が似合う。
たまに詩を音読してみる。
声が好き
君の目が好き
きみの鼻
きみのくちびる
姿にゆれる
静寂のなか
桃がころがり
ふれ
あなたの字さえ
鼓動を助ける