余白のメモ

詩と短歌と好きな本
指の上で四季はほほえむ

渦潮を

2021-06-21 23:41:14 | 青リンゴ(短歌)
渦潮を
見すぎていると
呑み込まれ
鼓膜をふさぐ
狂う恋しさ
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かたちだけの愛

2021-06-21 23:39:02 | マイブック(は)
「かたちだけの愛」
      平野啓一郎 著

主人公相良郁哉、あいらいくや。
どうしてもさがらと読んでしまう。
うーん。
出合った言葉を変えるのはむつかしい。

相良はデザイナー。
事故を目撃したところからはじまる。
女性の脚が車の下敷きになっていた。
女性は脚を切断することになる。
その女性の義足を作ることから
ふたりの関係性が育っていく。
育っていくことは育んでいくこと。
育む過程は巡る感情がうずまく。
怒涛の展開。

こんな言葉があったことを思いだす。
食べ物に好き嫌いがあるように、
人同士でもおなじようにどうしても嫌いな人がいて、
どうしても好きな人がいる。

時間を費やすということは果実である。
法外な時間をひとは想像する。
印象的な文章。
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清らかな毒

2021-06-20 00:16:14 | 花弁の詩
いつも鏡で見ていた自分
今日は違って見える
左右がアンバランスの不恰好
何を失ってしまったのだろう
毎日携えている鏡の中の顔は
切り崩されたステンドグラス
それでも光で色が映える
歪なもの
この顔は
どうせ誰にも愛されない
私は毒を塗る
頬に眉に鼻に唇に
舌に残る微かな色香は
最後に余った支え
別れの言葉を鏡におくる
思い出せる最高の
過去の私に毒の唇を交わして
幻に沈んでいく
私が私を望むために
清らかすぎる毒を飲む
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2021-06-20 00:10:56 | 十五の詩
桜に何を想い描く
花びらは鮮やかに咲き
恍惚を与えてくれる
幻想の入口
短くおえる
散っていく艶やかさ
色っぽいなで肩は
時空の針を少しだけずらし
あなたの姿が色をつけて
ソコニアル
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2021-06-20 00:07:44 | 写真の扉の詩
唇は
万有引力の法則でなりたっている
全ての物事、宇宙の有形
そして唇
引き合うものは互いを選び
結び
二つの位置は互い合わせ
遠くで見るハートの形態
万有引力の引き合う力
いつでもあなたに引かれ続けるのは
赤の魅惑のせい
青の温度と二つの灯りをは合わさり
再会する季節をぬらす
唇は万有引力によって
導かれていく
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