
もとあった神社付近



秋田の鳥海山登山口に、祓川神社という、小さな祠の神社がある。あるはずだった。
大祓の神である、瀬織津姫が御神体の神社だといあので、シークレット部隊が、勇んで向かったのだった。
山頂に一番近い駐車場に向かう車のなかで、私は一番後ろの席に座っていた。カーブの続く山道を登るにつれ、なんだか胸が、変。
何か入ったか???
と、思ってはいたが、しばらくして、運転手の私のヤコブ夫が、
エンジンが火を噴きそうだよ
すごく重いね
と、いう。
どうやら、車は行きたくない場所らしい。
今にも土砂降りになるのでは?という天候の不安もあるなか、やっと目的の駐車場についた。
虹がかすかにみえたから、少しはなごめた。
いつもなら、シークレット部隊隊長である、ホツマの先生が、先頭になって、先を歩くのだが、なぜか、この日は、私のヤコブ夫が先をいく。スタスタと。仕方なし私も急いで後を追う。
この時天から指令が夫にあったようだ。
お前が先に行け
こう言われたらしいから、納得。
そして、いざ、大祓神社にいくと、なんとなんと、
あるのは土台のみ。
近くに小屋があったから、鍵のしてある開かない扉の前で祝詞をあげさせてもらった。
祝詞をあげるまえに、不思議なことが。
さっきまでは、なかったはずが、小屋の扉の前に鍵が落ちていたのだ。
扉を開ける鍵なのかと、施錠されている鍵本体と合わせてみたが、違った。
なので、山荘の管理人に、拾った鍵を預けに行った。
そして、ついでにきいてみたのだ。
祠がないのはなぜなのか。
すると。管理人さんはこういう。
神社の持ち主のご自宅に、さげました。
神社は、ないといけないから、市の方で神社を作る計画がある、云々。
たしか、こんな感じだったかとおもう。
もしかして私の聞き間違いかもしれないから、確たることはいえないが、別当様は、なにか、よほど嫌な思いをされたようだ。
よほどのことがないと、このようなことはしない。
なにか、汚れた側の手が、伸びてきたから、しかたなし、ご自宅に祠を連れてきたのだろう。
私の勝手な思い過ごしかもしれないから強くは言えないけれど。
それにしても、祠がないのは由々しき事態。
この現状を早くヤコブ夫にしらせたかったのだろう