彷徨う普代村民

普代村の一村民、
彷徨う村からの貧民の呻き声

住民から報酬半額の要望

2012年10月14日 | Weblog
行政ではいま、村政懇談会が各地区で開かれている。
ある地区で「議員報酬を半額にしてもらいたい」と言う意見が出たようだ。このことが12日の議員全員協議会終了後に議論となった。


<以下は議論の内容ではなく、私見です>

報酬はどれぐらいが適正か?というのは立場によって判断が分かれる。

出す側としては少なければ少ないほどいい。

もらう側としては多いほどいい。 しかし、そんな単純な話ではない。

なぜ議員が存在しているのか? それによってどう住民が影響されるのか?

ここが住民にも議員にもわかっていないと、議員の存在意義はない。

民間企業の雇用主と雇用される側と同じだが、企業は損益分岐店というのがあるのでまだ基準がわかり安い。

議員の仕事は、村にとってどれぐらい役に立っているのか住民にはわかりづらい。

というより、「役に立っていない」と思っている人の方が多いのではないか?

 議員本人にしても、どれぐらい役だっているのか自信を持って言えるのだろうか?

少なくても自分自身は言えない。

多分、議員を何年かやって引退し、死ぬ間際に「俺は議員として精一杯やり満足だ」と思うことができれば、そのとき「役立った」と言えるのかも知れない。

ただ、「住民に役立っていない」と言われれば、判断は住民がするのでその言葉の方が正しい。

 個人的に言えば「報酬を下げろ」と住民に言われても仕方ないのかと思っている。

その「下げる根拠」は分からないので予想で判断するしかないが。

議員は役に立っていないのかも知れない。

自分でもそう思うことがある。 正しい意見であるかも知れない。


 東京に監査研修に行って聞いた講演で次のような話があった。

「仙台市(確か?)の監査役が月2日間で30万の月額報酬だという。
もらいすぎだと言うことで、仙台オンブズマンからこれまでの報酬の返還を求めた訴訟があったという。

地裁では返還すべきという判決でオンブズマンの勝訴。
ところが、高裁で逆転されてしまったという話だった。」

「日数で換算できる仕事内容でなく、その責任の重さから言って妥当な報酬である」
というような判決内容だった。

 議員もそうだというのではないが、時給とか日給で計りずらいことも確かだ。



 報酬の面で言えばもう一つの問題がある。

例えば報酬が今の半分だと手取りで7万5千円だ。

金と時間があり、働かなくてもやっていける人となる。

実質的に、自分の時間をいくらでも削れて、議員報酬はなくても生活できるぐらいの人でないと議員はできない。

時間と金のある余裕がある人となれば、普代村の65才前の人にどれぐらいいるかわからないが、議員の高齢化は避けられない。(町村の自治体議員は大概高齢化だが)

現役で仕事に付いている人、特に若いほど議員活動は無理である。

自分の事を言えば、そうなれば恐らく立候補は無理だ。

議会としての時間だけでなく、そのことで引き受ける役職、顔出しはすばらしく多い。
仕事には専念できないことを身をもって体験している。


 自分が思うには、もっと若い議員が増えなければ村の活性化にはなっていかない。

やる気のある人で、村の事を優先して考える人の報酬としては逆効果を招く。
名誉を重んじる人か、金と時間に余裕のある年金者だけになりはしないかと心配になる。

それが住民のためになり、議員の質が上がるのであれば話は別だが。

何が村と住民のためになる事なのか? という判断は慎重にしないと「結果」は住民に反作用として戻ってくることでもある。
 
 
 財政の緊縮と言うことであれば、定数を減らして報酬は同じかそれ以上の方がいい。
しかし、本当に議会活動を充実させようとするのであれば、現在の10名では足りないと感じている。充実させるのであれば・・・・

ある大学教授の講演では、「行政の財政改革として緊縮政策するのと、議員の報酬減・定数減は意味が違う」という話をしていた。

「例えば、いくら住民が定数削減を要求したからと言って、削減すれば逆に住民への背信行為になる。行政の住民サービスへの監視という意味で、低下する事になる」と言うものだった。

 目先の報酬を減らしても、村としての衰退とか、サービスの低下など住民に対するサービスの損失を招く事にもなる。という考えであると解釈した。

これも議員が「役に立っていれば」という前提ありだが。


 このような要望が村に出されることもいい事であるとは思う。
議会も避けていることに触れながら議論を深めることができる。
住民も議会に対して、ある意味で関心を持つきっかけにもなる。

村政懇談会でなく、議会に請願書を出せばもっと効果的だった。


















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