ランニングコースで娘と走っていたら、プールサイド・ペアレンツ(自分は見ているだけで、子どもにあれこれ指示をしてやらせる親?)がいて、頭から湯気を出していました。
「やる気あるのか。そんな、たらたら走っていたらだめだ。何のためにお前を連れてきたんだ!」
お父様はベンチに座って、息子の不甲斐なさに怒りを爆発させていました。
悪いことに、走っているんだか、歩いているんだかわからないような息子の横を、黙々とうちの娘が走っていて、それと比べて、さらに激昂している様子がうかがえました。
その息子は走りたくなんかないんだと思います。
「そんなことだから、コーチにも怒られるんだぞ」
父親はたしかにそう言いました。何かのチームに入っていて、そのチーム内でもその息子は不甲斐ないんでしょう。たしかに、スポーツではそうかもしれないけれど、息子さん、見た感じ、何かとってもおっとりしていていい性格っぽいんですよね。父親にそこまで言われているのに、反抗せず、我慢し、言われるままです。
その父親、あんまりぐちゅぐちゅ言うもんだから、
「お前がまずは走れ!その中年太りを何とかしてから、偉そうなことを言ったらどうだ」
と、私が言ってやれたらよかったんですが、そんなことを言えるはずもなく…。ちょっとだけ、あんた不愉快だよという視線を投げかけただけに終わりました(私は小市民です)。
自分はやらずに、子どもに無理を強いる光景は見苦しいのですが、親である以上、自分も見苦しい親サイドに立つことがあります。子どもにはやっぱり期待してしまうんです。その期待が膨らんで、ついつい親は白熱してしまうんです。
小さい頃、鈍くさかった息子に私もきついことを言っていました。初めて自転車に息子が乗った日、きっと息子ならばすぐに乗れるようになるわ!という期待をしてしまったんです。しかし、息子は自転車のペダルを回すことすらできない…。その時、私はその父親のように見苦しい状況に陥りました。
先日、スキー場で、幼稚園児くらいの息子に対し、スキーのはき方のことで、大激怒している母親を見かけました。
「お母さん、スキーのはき方のことで怒っているわけじゃないんだわ。今までの色々、積み重ねがあって、
スキーのはき方のところで爆発してしまったんだわ。多分、思ったより子どもがスキーをうまくできないことにいら立っているんだと思う。親は子どもに過大な期待をしちゃうんだよ。それに応えてくれないと、どうしようもなくて、あんな風にきれちゃうの」
子どもたちが、呆気にとられていたので、私は怒れる母の心情を説明しました。
「子育てって大変なんだね」
息子は苦笑。自分はそんな風に育てられなくてよかったという風な表情をしていました。
よかったあ~。記憶力の悪い息子は、自転車の件、覚えていなかったのね~。ほっとしました。
しかし、2歳の頃にお友達に噛まれたことを未だに覚えている娘の方は、にやっと笑った。「ママも同じだよね」といいたげに。彼女は覚えていた。♪ふくろうさん♪というピアノの曲がなかなかできなかった時、興奮した私の熱気にあたった日のことを…。
「やる気あるのか。そんな、たらたら走っていたらだめだ。何のためにお前を連れてきたんだ!」
お父様はベンチに座って、息子の不甲斐なさに怒りを爆発させていました。
悪いことに、走っているんだか、歩いているんだかわからないような息子の横を、黙々とうちの娘が走っていて、それと比べて、さらに激昂している様子がうかがえました。
その息子は走りたくなんかないんだと思います。
「そんなことだから、コーチにも怒られるんだぞ」
父親はたしかにそう言いました。何かのチームに入っていて、そのチーム内でもその息子は不甲斐ないんでしょう。たしかに、スポーツではそうかもしれないけれど、息子さん、見た感じ、何かとってもおっとりしていていい性格っぽいんですよね。父親にそこまで言われているのに、反抗せず、我慢し、言われるままです。
その父親、あんまりぐちゅぐちゅ言うもんだから、
「お前がまずは走れ!その中年太りを何とかしてから、偉そうなことを言ったらどうだ」
と、私が言ってやれたらよかったんですが、そんなことを言えるはずもなく…。ちょっとだけ、あんた不愉快だよという視線を投げかけただけに終わりました(私は小市民です)。
自分はやらずに、子どもに無理を強いる光景は見苦しいのですが、親である以上、自分も見苦しい親サイドに立つことがあります。子どもにはやっぱり期待してしまうんです。その期待が膨らんで、ついつい親は白熱してしまうんです。
小さい頃、鈍くさかった息子に私もきついことを言っていました。初めて自転車に息子が乗った日、きっと息子ならばすぐに乗れるようになるわ!という期待をしてしまったんです。しかし、息子は自転車のペダルを回すことすらできない…。その時、私はその父親のように見苦しい状況に陥りました。
先日、スキー場で、幼稚園児くらいの息子に対し、スキーのはき方のことで、大激怒している母親を見かけました。
「お母さん、スキーのはき方のことで怒っているわけじゃないんだわ。今までの色々、積み重ねがあって、
スキーのはき方のところで爆発してしまったんだわ。多分、思ったより子どもがスキーをうまくできないことにいら立っているんだと思う。親は子どもに過大な期待をしちゃうんだよ。それに応えてくれないと、どうしようもなくて、あんな風にきれちゃうの」
子どもたちが、呆気にとられていたので、私は怒れる母の心情を説明しました。
「子育てって大変なんだね」
息子は苦笑。自分はそんな風に育てられなくてよかったという風な表情をしていました。
よかったあ~。記憶力の悪い息子は、自転車の件、覚えていなかったのね~。ほっとしました。
しかし、2歳の頃にお友達に噛まれたことを未だに覚えている娘の方は、にやっと笑った。「ママも同じだよね」といいたげに。彼女は覚えていた。♪ふくろうさん♪というピアノの曲がなかなかできなかった時、興奮した私の熱気にあたった日のことを…。