「真の謝罪を見込めない時の心の持ちよう」
なぜ仕返しに向かうのか、について
① 何と言っても加害者のしたことが許せないからです。相当酷いことをしたのでしょうね。恨みが深いのだと思います。
でもね、恨みって大事なものを失うことにもなります。自分の未来に落とし穴が出来たり、見晴らしが悪くなったりすることだと私は信じているのですね。安心して未来の道を歩けなくなると思うのです。だから自分の安心な未来のためにも恨みは手放すことを勧めたいです。
② ストローク不足である。
エリックバーンは人は何のために生きているか、それはストロークをもらう為である、と言いました。ストロークは人から人へのやり取り全てを言います。精神的なもの、身体的な物とあります。
ストローク不足になると、人は心理ゲームを始めます。つまり争いが始まるのです。
何故なら、心理ゲームはとても濃いストロークを簡単に手に入れることができるからです。
ストローク不足でイライラしていると、人に突っかかるようになります。
ゲームを引き起こし、ストローク不足の解消をするのです。
③ 愛着の問題がある
親からのストローク不足だったり、兄弟姉妹が多く、自分へのストローク不足だったり、親が攻撃的、若しくは立派すぎて、求められない、素直に求めにくいなどの関係性があった、などの下地にあると、自分に奉仕をしてくれる人に出会うと、一気に惹き付けられて手放せなくなります。舞台の主人公のような陶酔感が伴うので、舞台を降りることが難しくなるのです。
愛情以外に物欲で出る場合もあります。(相手をATM化するなど)愛情を物、お金で計るようになります。
④ 人生態度が第二~第四
交流分析に人生態度というジャンルがあります。
第一の立場の人…自分の存在OK、他者の存在OK
第二の立場の人…自分の存在はNOT OK、他者の存在OK
第三の立場の人…自分の存在はOK、他者の存在はNOT OK
第四の立場の人…自分も他者の存在もNOT OK
第一の立場の人はゲームを仕掛けられることはありますが、自分からゲームを仕掛けません。つまり仕返しはしません。
それぞれの立場は、生まれてから親が赤ちゃんとどう向き合ったかによります。
基本的には放っておかず、すぐ反応したか、になります。
つまり、第一の立場の人って、そうお見掛けしません。ほとんどいないといっても良いかもしれません。アルコール依存症家庭で育った私の場合、第四になります。仕返しをしたいエネルギーがもう備わっているのです。だからこそ、何のためにDVをパートナーにやめて欲しかったのか、家族が安心できるために何を忘れてはいけないのか、いつも自分に問いかけて欲しいのです。
⑤ 禁止令の存在
仕返しは禁止令で言う「正気であるな」になります。ここでは詳しく説明しませんが、日本に住んでいるだけで「正気であるな」は決断されやすくなります。やったらやり返せ、が自分にとって普通の考えになるという事です。
⑥ 加害者側の無理解
何と言っても、フラッシュバックが起きていることに向き合わない、難癖付ける、しつこいみたいに言う、弁解する、ちゃんと謝っていない(夫は謝っているつもり)、真の謝罪をしていない、などです。
真の謝罪はなかなかできるものではないので、過去のことは何度でも謝ることが大切になります。
女性側の心の傷ですが、しっかりケアをしましょう。放っておかないようにしましょう。インナーチェンジングセラピー、感情消化、傾聴カウンセリング、自分に合ったケアをすることが大切です。
女性側のケアを中心に書きましたが、男性がフラッシュバックを起こす場合ももちろんあります。
私からの提案は簡単です。
「相手の嫌がることはお互いにしない。お互いの自由と人格を尊重しあう。」
これのみです。相互DVになってしまった場合にはお互いの尊重を思い出してください。心理ゲームを終わらせ本当に安心な家庭を子ども達に与えてあげて欲しいのです。
「真の謝罪を見込めない時の心の持ちよう」の質問に応えているうちに大変長くなってしまいました。
どうか自分なりの答えを導き出していただけたらと思います。