紺青小鉢

ミニマムな和の空間で、日本の伝統文化を再発見

気まぐれ画号「卍」の汚い部屋

2014年09月17日 | 美術館・博物館
約5万点に及ぶボストン美術館の浮世絵コレクション。そのほとんどが近年まで未公開だったため、保存状態が良好な作品ばかり。そのボストン美術館の浮世絵名品展が、いま上野の森美術館で開催されています。
北斎の代表作『冨嶽三十六景』は何度か見たことありますが、ボストン美術館の所蔵作品を見ていると、やはり色合いが鮮やかといった印象を受けます。特に『凱風快晴』の赤く染まる富士の姿は必見でしょう。『神奈川沖浪裏』は背景の雲が見えないというか...今まで雲だと思ってたのはシミだったんでしょうか!? その他の展示作品でもちょこちょこ見たことあるモノが出てきますけど、抜群に摺り状態が良いってのがわかります。古けりゃ良いってことじゃなくて、その当時のまま今みえるってのが、大変価値のあることなんでしょうね...。
『花の兄』という題の狂歌本は、コンパクトサイズなのに細かな彫りと鮮やかな色彩が表現されています。これも必見。展覧会場の最後には北斎の娘、お栄の肉筆画が。これまた見事。
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