知らないうちに自分のパソコンが遠隔操作され悪用される。
現代では誰にでも起こりうる危険です。
今回判明した恐ろしい事実に「それを捜査する警察の実体」があります。
Yahooトピックスより
警視庁、ウイルス検査せず…発信元特定で逮捕
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121019-00000160-yom-soci
記事前半引用
「インターネット上でなりすましの犯行予告が相次いで書き込まれた事件で、
警視庁が今年9月、福岡市の無職男性(28)を逮捕する際、送信元の
IPアドレスが一致することなどを理由に、パソコンのウイルス検査など
必要な捜査をしていなかったことが同庁幹部への取材でわかった。」
呆れたことに、通信上のIPアドレスだけを証拠に逮捕。
容疑者(仮)のPCのウィルスチェックさえしていなかったとのこと。
なりすまし/踏み台/遠隔操作は昔からのハッカーの常套手段。
10年以上前の小説やらドラマやらにさえ頻繁にでてくること。
特に、IPアドレス偽装なんて真っ先にやるであろうこと。
インターネット犯罪での偽装の単純例を2つあげましょうか。
1.最近一般家庭でも設置が多くなっている無線LANの不正利用。
これで犯罪予告などされたとします。
IPアドレスしか確認しない捜査であれば、警察はその無線LANが設置されている家庭の住人を逮捕することになります。
まあ過去、真犯人が捕まった事例もありますが。
(他人の無線LANに接続して掲示板に無差別殺人予告 無職男逮捕)
しかし、この状況ですと迷宮入りになった案件がかなりありそうですね。
2.メール送信者(from)アドレスの偽装
郵便はがきと同じく、差出人のアドレスは簡単に偽装できます。
例えば迷惑メールですが、律儀に本アドレスで送信してくるなんて例もないでしょう。多くは実在しない偽アドレスか実在するアドレスの詐称です。
一部の迷惑メールは、ウィルス感染した一般人のパソコンをメール発信装置に仕立て上げる物もあります。
これも今回のような捜査方法では、一般人が犯人として逮捕される危険性がありますね。
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こんなことが当たり前すぎるほど溢れている現代で、しっかりとした確認もせずに「逮捕」を繰り返していたなんて。
警察は「事情聴取し、誤認逮捕だったと確認されれば、男性に謝罪する」とのことですがどんな謝罪なのやら。
無理やり犯人に仕立てられたであろう捜査で負った心の傷は?
大学やら仕事やらを辞めることになり人生を狂わされた人にどの償うのやら。
そもそもセキュリティ対策をしていない人は自業自得な面もあります。
しかしそれをやってあっても犯罪者に裏をかかれることはあるのです。
頻繁に国の関連機関のホームページ改竄を許すなど、日本のネット犯罪対策のあまりの低さに驚くほどです。