★広々としたシカゴマラソンのEXPO会場 @マコーミック・コンヴェンションセンター
10月11日(日)、ワールドメジャー3つ目の大会、シカゴマラソンに初参加。
30℃を超える異常気象が過去2年続いたせいもあって、今年はスタート時間が30分早くなった。しかし蓋をあけてみれば、あわや氷点下になりそうな低温。まぁ暑いのだけは勘弁してほしいと思っていたので、まずは望み通りのコンディションとなった。
そうなると、問題は自分の体調のみ。どこが悪いというわけではないのだが、ここ1~2ヶ月間、なぜかランの調子が今一つ。平坦コースとは言え、実際どのくらいで走れるのか、走ってみなければわからないという状態だったので、正直言って、サブ4を死守できれば御の字と思っていた。
午前7時30分、スタートの号砲が鳴る。北京五輪の金メダリスト、サミュエル・ワンジルをはじめとするエリートランナー、コラルABC、オープンの順にスタート。今回、自分はコラルCからのスタートとなった。
01mile 8分36秒
02mile 8分31秒 (17分07秒)
03mile 8分23秒 (25分30秒)
04mile 8分23秒 (33分53秒)
05mile 8分29秒 (42分22秒)
06mile 8分34秒 (50分56秒)
まずは序盤の6マイルで様子見。マラソンを走る時はいつもそうなのだが、あらかじめ頭に入れておいたコースマップを思い出しながら、具体的な位置関係をイメージする。グラント・パークを出発し、コロンバス・ドライヴを北上、グランド・アヴェニューを左に折れてしばらくすると1マイル地点。ステート・ストリートを南下、ジャクソン・ブルバードを右折すると2マイル地点。ラサール・ストリートを北上、ループを抜けたところが3マイル地点。ここまで、ほとんど途切れることのない盛大な応援を浴びながら、大都会シカゴの摩天楼の真っただ中を走る。ある意味、ニューヨークを遥かに上回る贅沢な序盤戦だ(ニューヨークの場合、16マイル地点でようやくマンハッタンに入る)。
ここからリヴァーノース地区→オールドタウンを経て、リンカーン・パークを抜けたあたりが10km地点。ここまで、ほぼマイル8分30秒平均。悪くないペースだ。疲れもなく、ようやく春先の調子が戻ってきたことを実感する。
07mile 8分22秒 (59分18秒)
08mile 8分21秒 (1時間07分39秒)
09mile 8分20秒 (1時間15分59秒)
10mile 8分20秒 (1時間24分19秒)
11mile 8分14秒 (1時間32分33秒)
12mile 8分20秒 (1時間40分53秒)
13mile 8分14秒 (1時間49分07秒)
賑やかな下町リグレーヴィルに入ると、ここが7マイル地点。シカゴ・カブスの本拠地として有名なリグレー・フィールドが数ブロック離れたところにあるはずだが、視界には入ってこなかった。このあたりの区間で、久しぶりにランナーズ・ハイを体感。気持が高揚し、走るのが俄然楽しくなってくる。それなら行けるところまで行ってしまえ、というわけで、調子が良ければやろうと思っていた「逃げ馬作戦」を強行することにした。
「逃げ馬作戦」とは、オーバーペースにならないギリギリの速度で一気にハーフまで行ってしまうというもの。競馬の「逃げ馬」をイメージして、先行逃げ切りのアドヴァンテージを勝ち取る戦法である。自分の性格からして、人のあとを追いかけるよりも、先行するほうが気分的に乗ってくる。仮想ライヴァルを引き離し、精神的に余裕が出たところで、あとはマイペースでのランを楽しむというわけだ。
コースは最北端のリグレーヴィルからほぼ真っ直ぐに南下。オールドタウン→リヴァーノース地区に戻ると、はるか遠くにシアーズタワーが見えてくる。12マイル地点を過ぎて、再びループに突入。今度はアダムス・ストリートを西に進み、ギリシャ人街を経て、ウェストループ地区へ抜けていく。このあたりのコース・レイアウトもニューヨーク以上(ニューヨークではマンハッタンの中心部、いわゆるミッドタウンは通らない)。実にポイントをよく押さえている。
ハーフの通過タイムは1時間49分57秒。
なんと、2週間前のハーフマラソンより速い。前半に関しては100点満点の出来だ。
14mile 8分05秒 (1時間57分12秒)
15mile 8分13秒 (2時間05分25秒)
16mile 8分20秒 (2時間13分45秒)
17mile 8分27秒 (2時間22分12秒)
18mile 8分33秒 (2時間30分45秒)
19mile 8分29秒 (2時間39分14秒)
20mile 8分31秒 (2時間47分45秒)
ハーフを過ぎてからの第3クウォーター。たいてい20マイル地点までの走り具合で、レースの大勢はほぼ決定すると言っても過言ではない。いつも課題になるのは17~18マイルの区間。自分ばかりではなく、ほかのランナーにとっても、このあたりがエネルギーの切れてくる正念場で、実際ほとんどの大会では、ここでパワージェルが配られる。ここでの失速を最小限に抑えれば、あとは22マイルくらいまではどうにかなる、というのが今までの経験だ。
その点、今回は上出来のペース。20マイルを2時間47分台で通過するのは、今までのマラソンで最高だ。この時点で、最終的に3時間45分以内でのゴールは間違いない、と計算できる。自己ベスト更新の可能性が大きく膨らんできた。
21mile 8分25秒 (2時間56分10秒)
22mile 8分27秒 (3時間04分37秒)
23mile 8分37秒 (3時間13分14秒)
24mile 8分40秒 (3時間21分55秒)
25mile 8分57秒 (3時間30分52秒)
26mile 8分58秒 (3時間39分50秒)
20マイル過ぎのラスト・クウォーター。終盤に入っても、とにかく逃げられるところまで逃げるという戦法で、ギリギリまで突き進む。21マイル地点からはチャイナタウンに突入。ここもすごい応援だ。23マイル地点を過ぎたところがコース最南端。ここからは、ミシガン・アヴェニューを北上する最後の直線コースだ。
24マイル地点くらいまでは3時間40分の表示をつけたペーサー軍団と追いつ追われつの死闘を繰り広げるが、さすがに最後の2マイルは疲れてきた。ややペースが落ちてきたものの、どうにかマイル8分台に踏みとどまる。大応援にも後押しされ、全力を振り絞っての激走。あと少しだ!
やがてグラント・パークの南端にたどり着き、右に折れると、26マイルの表示。ここだけが上り坂。その後すぐ左に折れ、最後の力を振り絞ってゴールゲイトに飛び込んだ。
3時間41分36秒(8:27/mile)。
な・なんと自己ベストを3分07秒短縮!
スタート前には予想もしなかった結果に、しばし呆然としながら、こみあげてくる感動に酔いしれた。
やはりワールドメジャーと呼ばれるだけのことはある、素晴らしい大会。
熱く萌えたシカゴ!
これ以上考えられないパーフェクトなレースだった。
★スタートエリアへの出発前、宿泊ホテルのロビーでミシガン・ランナーズの面々と記念撮影。
★コラルCで一緒のスタートのあざらしさんと1枚。
★ゴールゲイトに続々と飛び込んでくるランナーたち。
★フィニッシュエリアから見た「黒い摩天楼」シアーズタワー。
★ホテルのロビーに居合わせた応援団の女の子(?)と記念の1枚。
★おみやげのテクニカル・シャツと完走メダル。Bank of Americaのマークが目立ち過ぎ?
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素晴らしい大会になりましたね。
全てがパーフェクトのマラソンなんて
なかなか出来るものではありません
そんなパフォーマンスが出来るのが「シカゴ」
の魅力でしょう。
20余年走り続けている私でも、シカゴへ到着してからの全てが感動の連続でした。
マラソンの期間はいたる所でランナーの姿を
見かけましたし、応援の多さには(1人のランナーに4・5人の応援・家族や)驚きました
当日のホテルは元よりレストラン・バー至る所でメダルを架けている歓談してる姿が
素敵でした。そのほか紹介したい事は
山ほどありますが
ランナー冥利に尽きる大会に異論は
無いでしょう
私も、もう一度参加した~い。
満を持してエントリーしたシカゴマラソン。
予想を超えたタイム、そして最高の舞台を体験した感動に酔っています。
コースのレイアウトが最高ですね。
総合的に見て、ここが世界一のマラソン大会かもしれないと思いました。
これだけ全てがうまく行くと、当然「2匹目のどじょう」を狙いたくなるのが人情で、また必ず走ると思います。
もしかしたら、シカゴのレース会場でご一緒できる日が来るかもしれませんね。