9月16日(日曜日)、ロックンロール・フィラデルフィア・ハーフマラソンに参加。
このレースを走るのは3年連続5回目になるが、走るたびに思うのは、これこそ秋の開幕戦に最もふさわしい大会であるということ。
毎年のように好天に恵まれるし、コースも走りやすく、イベント的にも盛り上がる。何よりも運営がしっかりしているので、1万5千人が参加するマンモス大会にもかかわらず、混雑をまったく感じさせないのが素晴らしい。
今や「不動のトップバッター」の位置付けで、フルと同等の本命レース。7月のサンフランシスコマラソン終了後は、この大会1本に絞って走り込みを重ねてきた。目標は昨年のタイムを1分上回る1時間38分20秒。これを達成するためにはマイル平均7分30秒で走らなければならない。少し前の自分にとっては考えられないペースだが、今このコースを走れば不可能ではない気がした。
アメリカ国歌の斉唱が終わると、地元の英雄「ロッキー」のテーマ曲が高らかに鳴り渡る。毎度ながら、わくわくするようなオープニングだ。フィラデルフィア美術館前に伸びるBenjamin Franklin PKWYから朝日が昇るフィラデルフィア・ダウンタウンに向かってスタート。このコースに関しては、強気に攻めて先手を取ったほうがいい。まずは最初の1マイル、「1回の表」の攻撃に全神経を集中する。
Mile 01: 7分20秒
Mile 02: 7分33秒(14分54秒)
Mile 03: 7分32秒(22分26秒)
Mile 04: 7分26秒(29分52秒)
Mile 05: 7分41秒(37分33秒)
Mile 06: 7分25秒(44分58秒)
10K地点: (46分33秒)
全力疾走の8割強のスピードを意識しながら1マイルの表示を通過。7分20秒。昨年は7分30秒なので10秒速い。つまり、この時点で先制点を入れたという意味になり、精神的に優位に立った。ロケットスタート成功。もちろんこのペースでは押し切れないので、2マイル以降は多少抑え気味にする。4マイルでスタート地点に近いLogan Circleに戻り、フィラデルフィア美術館を通過。川沿いを上流に向かうコースとなる。5マイル地点の手前がやや上りになっていて、ここだけ7分40秒以上かかった。相手に1点取られたような形になったが、すかさず反撃に出る。6マイル目は気持ちのいい下り。ここで一気に引き離すべく、果敢に勝負に出る。蛇行するコースを直線で走るという裏ワザも使いながら、秒単位で小刻みに得点を稼いでいく。
やがて10Kの表示を通過。46分33秒。
な・なんと10Kレースの自己ベストより1秒遅いだけという、とんでもないペース。
今年も神風が吹き荒れている・・・そう実感しながら、後半戦に突入していく。
Mile 07: 7分30秒(52分28秒)
Mile 08: 7分30秒(59分58秒)
Mile 09: 7分25秒(1時間07分23秒)
Mile 10: 7分21秒(1時間14分44秒)
Mile 11: 7分13秒(1時間21分57秒)
Mile 12: 7分23秒(1時間29分20秒)
Mile 13: 7分21秒(1時間36分41秒)
風光明媚な川の流れを左手に見ながら、さらに上流に向かう7~8マイル。常識的に考えれば川の上流は「上り」になるはずなのだが、そうならないのがこのコースの不思議なところで、どう見ても下り勾配にしか見えない。正念場は9マイル目。途中で川の対岸へ左折する橋越えがあり、その手前が若干上りになっている。昨年まではここでペースが落ちたのだが、今年は意識して踏ん張り、逆にペースアップに成功した。これが大きなターニングポイントとなり、対岸の下流に向かうコースではさらにペースが上がることになった。
10マイルの通過タイム、1時間14分44秒。ここを1時間15分以内で通過することが重要なポイントだったので、かなり優位な展開になっていることを確信する。余程のことがない限り勝利は間違いないだろうという思いも出てきたが、もちろん油断はできない。試合終了まで気を抜かず、集中力を維持することが大切だ。
11マイル目は7分13秒の最速ラップを計時。意識して加速したわけではなく、自然にスピードが出たような感覚。このあたりも、やはり神秘的な追い風のなせる業かもしれない。中盤で思い切って勝負に出たこともあり、最後の2マイルは余力がほとんどなく、必死に脚を運んでいるだけの状態だったが、それでも7分20秒台を維持。最後まで失速することなく、フィラデルフィア美術館前の大観衆の声援を浴びて、ゴールゲイトを駆け抜けた。
Finish Time 1時間37分27秒(7:26/mile)。
自己歴代1位!
またもや信じられないドラマが生まれた。
な・なんと、今年2月にRock 'n' Roll St. Peteで樹立したばかりの自己ベスト(1:38:56)を1分30秒近く更新!
野球でいえば、序盤で先制点を上げ、中盤で追加点を入れ、終盤で突き放すという理想的なゲーム展開。
しかもこの球場特有の「異次元からの風」 にも助けられ、要所要所で打球の飛距離が異常に伸びるというミステリー。
やはりここには魔法使いが潜んでいるのか?
そもそも、マイル平均7分26秒とは、いったいどうなっているのだろう?
10Kの自己ベストでさえマイル7分30秒程度なのだから、10Kよりもハーフのほうが速いという逆転現象が生じていることになる・・・
1時間37分台というのは、実は来年の目標だったので、あと1年くらいハーフマラソンを走る必要はなさそうだ。
3月のNYCハーフはすでに不参加を決めている(好きなコースではないし、エントリー代も高すぎる)ので、もしかしたら次のハーフマラソンは来年のロックンロール・フィリーになるかもしれない。
★今や全米24都市、カナダ・欧州を含めると30都市を傘下に入れたロックンロール・シリーズのワールド・ツアー。
★美ジョガーをデザインしたロックンロール・シリーズのポスター。ロックンロールの大会(特に米国内のハーフ)では女性ランナーが半数以上を占める。
★13マイル過ぎ、ゴールに向かって最後の力走。コースの両側、橋の上からも大声援が聞こえる。
★地元フィラデルフィア在住「どららの相方さん」と記念撮影。
★ロックンロール・シリーズ定番の無料ビールで祝杯。
★女子総合5位入賞の吉田香織選手。後ろの方にプレゼンターを務めたハリド・ハヌーチ氏の顔も。
★またもやアイドルとの2ショット実現(笑)
★お土産のハイテクシャツと完走メダル。
★フィラデルフィアが誇る世界遺産「自由の鐘」をデザインしたメダル・コレクション。左の2つがPhiladelphia Distance Run(2006, 2007)、右の3つがRock 'n' Roll Philadelphia 1/2 Marathon(2010, 2011, 2012)のメダル。
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