375's ROAD TO BOSTON/ゴールは虹の彼方に

米国在住ランナーの究極目標「ボストンマラソン」とアメリカ50州制覇を目指す人生の旅日記。

デビュー21周年特別企画・「美奈子クラシック」の世界。

2006年04月26日 | 本田美奈子.記念館
 
「アヴェ・マリア」 (2003年5月21日発売) COCQ-83633

収録曲 ①流声 ②アヴェ・マリア ③私のお父さん ④タイム・トゥー・セイ・グッバイ ⑤美しい夕暮れ ⑥ヴォカリーズ ⑦グリーンスリーヴス ⑧ジュピター ⑨私を泣かせて下さい ⑩シシリアンヌ ⑪ニュー・シネマ・パラダイス ⑫タイスの瞑想曲 ⑬アメイジング・グレイス ⑭ベラ・ノッテ

 
「時」 (2004年11月25日発売) COCQ-83683

収録曲 ①すべての輝く朝に ②白鳥 ③誰も寝てはならぬ ④If I Loved You ⑤エデンの東 ⑥ゴッドファーザー ⑦風のくちづけ ⑧新世界 ⑨パッヘルベルのカノン ⑩人知れぬ涙 ⑪アリア ⑫ソルヴェイグの歌 ⑬時 -forever for ever- ⑭この素晴らしき世界

 
日本ゴールドディスク大賞<クラシック・アルバム・オブ・ザ・イヤー>受賞
「アメイジング・グレイス」 (2005年10月19日発売) COZQ-147~8

収録曲 ①アメイジング・グレイス ②タイスの瞑想曲 ③Time To Say Goodbye ④風のくちづけ ⑤この素晴らしき世界 ⑥ララバイ ~ミュージカル「十二夜」より(CD初収録)

映像DVD ①アメイジング・グレイス(ライブ映像) ②白鳥(プロモーション・ビデオ)
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日本の音楽界が、新しい持代を迎えようとしていた。

2003年、近年はミュージカル等で活躍していた本田美奈子が、クラシカル・クロスオーバー歌手としてのアルバム第1作「アヴェ・マリア」をリリースする。日本語の歌詞で、クラシックの名曲を歌うという斬新な試み。それは、かねてから彼女自身が抱き続けていた夢の実現であるとともに、日本の音楽界全体に新風を吹き込む、記念すべきプロローグでもあった。

2004年、ソプラノ歌手としてのアルバム第2作「時」をリリース。その年始めのコンサートで、彼女は次のように挨拶したという。「いろんなジャンルの歌に挑戦してきまして、昨年はじめてクラシックに挑戦しました、クラシックでは1年生です。マリリンのイメージから、クラシックという音楽の世界まで、幅広く奥深く…。私はまだ1年生!勉強せねばならないこといっぱいありますが、本田美奈子流で…。みなさん最後までお付き合いください!」

クラシック1年生。彼女が理想とする基準から見れば、今ようやく、スタートラインに立ったところだったのだ。

しかし2005年、デビュー20周年を迎え、さらなる飛躍を期していた矢先、思いもかけず、病に倒れる…。そして10ヶ月の闘病の末、彼女は天に召された。

それは、彼女自身の地上でのキャリアの終わりを意味するだけでなく、日本の音楽界そのもののが、再び夜の世界へ…、昇りかけた太陽を失ったかのような世界へ、迷い込んでゆくことを意味した。

その、おそるべき現実に気づいている人たちは思った。「このままで、終わらせてはいけない」と。 いったん昇りかけた太陽は、輝かせなければならない。残された、私たちの手で…。

わずか3年、実質的には2年足らずのうちに遺した彼女の歌声は、文字通り、最後のいのちを削って、磨き上げたものだった。1人でも多くの人に、歌の素晴らしさを伝えたいがために…、1人でも多くの人の心を、豊かにしたいがために…。

今あらためて、ここに収められた歌声を聴いてみると、ひとつひとつが、磨きぬかれた宝石のような輝きを放つ。一生そばに置いておきたいと願わずにはいられない、かけがえのない宝物だ。

そして、このような宝物を与えて頂いたからには、自分自身も、悔いのない、素晴らしい人生を歩まなければと思う。そのことが、彼女への恩返しにもなるのではないか。

現時点で唯一のクラシック・ライブ映像「アメイジング・グレイス」を見ても、その舞台姿の美しさ、気高さは、なんと表現したらいいだろうか。このようなオーラは、久しく見たことがなかった。自分も40年以上、いろいろな音楽を聴いているが、間違いなく、日本最高レベルの大歌手と断言できる。

ホルスト作曲の「ジュピター」に聴く、起伏に富んだドラマチックな迫力。モリコーネの名曲「ニューシネマ・パラダイス」に聴く、デリケートでノスタルジックな情感。岩谷時子作詞によるオリジナル曲「時 -forever for ever-」に聴く、永遠なるものへの憧れと、限りある命への慈しみ。そして、入院前の最後の録音となった「ララバイ~ミュージカル・十二夜よりに聴く、彼岸の世界を思わせる静けさ…。

どれもが、ワン・アンド・オンリーの「美奈子クラシック」とも呼ぶべき、至高の芸術である。

この最高度の評価を邪魔するものがあるとすれば、それは「元アイドル歌手」という先入観かもしれない。しかし、実際にあらためて当時の曲を聴いてみると、むしろロックを中心とした、本格的なシンガーとして活躍していたことがわかるし、歌唱力は当時から群を抜いていた。そして、常にチャレンジ精神を失わず、自己を磨き前進していく姿勢は、一貫して変わることがなかった。

日本が生んだ最強の歌姫・本田美奈子の伝説は、まだ始まったばかりだ


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (いしがき)
2006-04-26 12:58:15
こんにちは、MFWより来ました。



>日本が生んだ最強の歌姫・本田美奈子の伝説は、まだ始まったばかりだ。



同感です!!
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ようこそ。 (孤独なウルフ☆)
2006-04-27 11:09:40
いしがきさんと言えば、ギンギンのロック青年…ですよね?

これからも、よろしくです!

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いったん昇りかけた太陽は、輝かせなければならない。 (1610)
2006-05-30 15:08:30
孤独なウルフさん、はじめまして。



文章力のない私の想いを代弁してもらった気分です。

アーティスト本田美奈子をより多くの人に理解してもらいたいですね。
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Unknown (孤独なウルフ☆)
2006-05-31 10:44:59
1610さん、ご来店ようこそ。

今後一生をかけて、美奈子ファンの輪を広げていきたい気持ちです。



末永く、お付き合いのほどを!

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