地上を旅する教会

私たちのすることは大海のたった一滴の水にすぎないかもしれません。
でもその一滴の水があつまって大海となるのです。

大海の一滴

2012-11-02 05:01:15 | 今日の御言葉
あなたがたのうちで、
父であるものは、
その子が魚を求めるのに、
魚の代りにへびを与えるだろうか。

卵を求めるのに、
さそりを与えるだろうか。

このように、
あなたがたは悪い者であっても、
自分の子供には、良い贈り物をすることを
知っているとすれば、


天の父はなおさら、
求めて来る者に
聖霊を下さらないことがあろうか


『 ルカによる福音書』 11章11-13 節
口語訳


私たちのすることは
大海のたった一滴の水に
すぎないかもしれません。

でもその一滴の水が
あつまって

大海となるのです。


マザーテレサ『愛の言葉』より


【離島防衛訓練中止 米・キャンベル国務次官補が強い不快感示す】


■フジテレビ系(FNN) 11月1日(木)12時27分配信



沖縄県の無人島で計画されていた自衛隊とアメリカ軍による離島防衛訓練が、日本の要請で中止されたことについて、先週来日したアメリカのキャンベル国務次官補が外務省幹部に、「理解しかねる」と強い不快感を示していたことがわかった。



日米両政府は11月、共同演習の一環として、初めて沖縄県の無人島で離島防衛訓練を行う計画だったが、沖縄県内の反発に加え、アメリカ軍兵士による女性暴行事件が起きたことなどを理由に、日本側の要請により、中止が決まった。



キャンベル次官補は、先週、外務省幹部との会談の中で、「日本が決めたなら、戻せとは言わないが、なぜ中止しないといけないのか理解しかねる」と強い不快感を示した。


外務省側は、中止の理由を「高度な政治判断」と説明し、尖閣諸島をめぐり、対立が激化している中国への配慮を示唆したということで、アメリカ外交筋は「中国をけん制するための訓練なのに、本末転倒だ」と疑問を投げかけている。

(フジテレビ系(FNN) 11月1日(木)12時27分配信)



【野田首相、あなたもか…日米共同演習 無神経な突然中止】


日米共同統合演習で、米空母「ジョージワシントン」に着艦する海上自衛隊のヘリコプター=平成22年12月、沖縄東方の海域(代表撮影)


■産経新聞 2012年11月1日 12:31

 【宮家邦彦のWorld Watch】

 先週、ワシントンと東京の米国人の友人から相次いで連絡があった。11月のキーン・ソードで実施予定だった日米共同水陸両用演習が突然中止になったというが、日本は一体どうなっているんだ! いつもは温厚な連中だが、今回はちょっと語気が荒い。

 「キーン・ソード」とは米軍用語、毎年恒例の日米共同統合演習のことだ。実施時期は確か11月か12月。今年も九州、南西諸島方面を中心に実施され、沖縄県の無人島・入砂島では陸上自衛隊・米海兵隊共同で離島「奪還」訓練が行われる「はず」だった。



 陸自と米海兵隊の共同訓練は年中行事。だが、離島への日米共同上陸演習を日本で実施するのは初めてだろう。日本国内だけでなく、日米間でも議論があって不思議はない。それでも10月19日まで、米側はこれを実施するつもりで内部調整を進めていたらしい。


稲田朋美衆議院議員(自民 福井1区)
http://wellbetogether.iza.ne.jp/blog/entry/1833672/



 それが突然、一転して「入砂島での実施中止」、「他の島での実施を模索」となり、最終的には離島上陸演習そのものが中止となった。米側にとっては文字通り「寝耳に水」、しかも、野田佳彦首相「本人の決断」と報じられた。米側関係者はさぞ当惑したに違いない。


また、再び漁船団(海上民兵)がやってきたら!?


 当然だろう。これは日米共同統合演習だ。米側は過去半年以上準備を重ねてきた。「米側は事前に何も知らされていない。誤った対中メッセージにならないか」。詳細を知る由もない筆者にまで、こんな話が漏れ聞こえてくる。今の日米安保関係はちょっと異様だ。


 なぜこんなことが起こるのか。報道には、日本の防衛省・米国防総省が実施に前向きだったのに対し、外務省・国務省は慎重だったとある。だが、筆者の知る限り、日米とも、訓練中止を求めた事務方はいない。


鳩山元首相(現民主党最高顧問)の発言に苦笑いの石破茂自民党政調会長(当時)


 それでは、野田首相自身のイニシアチブだったのか。どうもそうではなさそうだ。最終的に実施を断念したのは10月22日、防衛省政務三役だったとの報道もある。されば同19日から22日までに首相官邸内で何かが起こったのだろうか。



 ここで「犯人捜し」をする気はない。また、今回の結論が絶対に間違いだったというつもりもない。筆者がより懸念するのは、安全保障分野で民主党官邸と米国政府の信頼関係が再び崩れかねないこと、さらに、それを日本側があまりに軽く考えているらしいことだ。

 平成21年の鳩山政権誕生時から変わらない疑問が再び頭を過ぎる。野田政権になってから民主党は随分良くなった、と一瞬でも考えたことを心から恥じた。やはり、彼らにこの国の運営を任せたのは間違いだったようだ。



 この3年間で一体何が変わったというのだろう。この期に及んでも、彼らは評論家の如(ごと)く振る舞い、同盟を戦略的に考えず、秘密を守らない。組織的に動くことはないし、官僚やプロフェッショナルは信じない。要するに、いまだ国家統治の体を成していないのだ。



 権限のない省庁の政務三役が政府全体の意向とは異なる情報を垂れ流す。政権の中枢にいながら、変化する時々の政治状況に右往左往する。大局的、戦略的考慮を欠いたまま、政治主導の名の下、無責任な判断を無神経に下す。

 民主党代表の中で野田首相だけは「統治」ができる政治家だと思っていた。懸案だった消費税法案は通したが、安全保障はチームになっていない。今からでも遅くはない。近くの「素人政治家」だけでなく、遠くの「プロフェッショナル」の声にも耳を傾けてほしい。



 【プロフィル】宮家邦彦(みやけ・くにひこ) 昭和28(1953)年、神奈川県出身。栄光学園高、東京大学法学部卒。53年外務省入省。中東1課長、在中国大使館公使、中東アフリカ局参事官などを歴任し、平成17年退官。安倍内閣では、首相公邸連絡調整官を務めた。現在、立命館大学客員教授、キヤノングローバル戦略研究所研究主幹。

(産経新聞 2012年11月1日)