地上を旅する教会

私たちのすることは大海のたった一滴の水にすぎないかもしれません。
でもその一滴の水があつまって大海となるのです。

諭し

2012-12-06 10:41:19 | 今日の御言葉
老人を叱ってはなりません。むしろ、
自分の父親と思って諭しなさい。
若い男は兄弟と思い、

年老いた婦人は母親と思い、
若い女性には常に清らかな心で
姉妹と思って諭しなさい。


『テモテへの手紙一』 / 5章 1-2節 新共同訳




神様は、一人ひとりに
その人にふさわしい
個性と幸せを与えておられます。

ですから、どう生きることが
私たちの幸せに通じる道なのか
それを探し求めていかなければなりません。

そして、私たちが幸せだと感じる時、
神様もその姿を見て
喜んでくださるのです。



▼風俗で不幸になる


ホストクラブで借金を背負った少女3人が売春を強要されていた「信太山新地」=大阪府和泉市


売り飛ばされた少女3人 派手な子は金を欲しがる理由が必ずある


■産経新聞 2012/11/17 18:07



 【衝撃事件の核心】
 北海道のホストクラブでツケを重ねた少女3人が連れて来られたのは、約40軒の“旅館”が並ぶ大阪府和泉市の「信太山(しのだやま)新地」だった。今年4~10月、3人に売春を強要したなどとして、旅館やホストクラブの経営者ら男女14人が大阪府警と北海道警に摘発された。旅館経営の男は日本各地の繁華街を訪ね、ホストクラブのツケで首が回らなくなった女性を探し、売春させる女性を“調達”していたという。男は逮捕後、捜査関係者にこう供述した。


「派手な子は金を欲しがる理由が必ずある」。


 ■15分7500円、格安で人気
 JR阪和線信太山駅から約200メートル。東西に100メートル、南北160メートルのエリアに約40店舗の旅館が所狭しとひしめいているのが、飛田新地(大阪市西成区)などと並ぶ旧遊郭として知られる信太山新地だ。
 ただ、女性が顔を見せる飛田新地などとシステムは違う。客の男性が旅館に立ち寄ると、従業員が好みのタイプを聞き、「スタンド」と呼ばれる女性の待機場所に連絡。その後、好みに合った女性が旅館を訪ね、客室内で行為に及ぶという手順だ。
 このため、事前に客と女性が顔を合わせることはなく、売春する女性にとっては知人にばれにくい利点がある。料金は15分で7500円。飛田新地など関西のほかの“新地”と比べて割安で、売上金は女性3500円、旅館2500円、スタンド1500円に分配される仕組みという。


 事件の舞台になったのは、新地内北側に建つ旅館「土佐」。府警によると、木造2階建てで10の客室がある。ここで少女3人はホストクラブ遊びの高すぎる代償を払わされていた。


 ■借金ある女性探し函館へ

 昨年6月、北海道函館市の繁華街のホストクラブにある男が訪れた。「土佐」の経営者、宮崎俊一被告(61)=売春防止法違反罪で公判中=だ。
 「売春ができる女の子いない?この店に未払い金を抱えている子でも構わない。肩代わりするから」
 宮崎被告は当時ホストだった男(38)=職業安定法違反罪で有罪判決= にこう持ちかけた。男はクラブ経営者の柏山大樹被告(35)=風営法違反罪で起訴=に相談したところ、店に10万円のツケがあった18歳の少女を紹介することにしたという。
 話を持ちかけられた少女は売春にためらい、すぐには承諾しなかった。だが、ホストの男は粘り強く説得。8月末、再び函館を訪れた宮崎被告が少女と直接会い、売春のシステムなどを告げた上で「1日で5万円もうかる」と強く勧誘したところ、金銭的に困窮していた少女は最終的に大阪行きに同意した。
 その後もホストの男が仲介する形で、店に約20~40万円の借金があった18歳と19歳の少女2人も、相次いで大阪に送り込まれることになった。


 ■売上金は“強制貯金”

 信太山新地で3人を待ち受けていたのは、厳しい管理生活だった。住居は宮崎被告が用意した新地近くのマンション。連日、午後2時半から午前0時ごろまでの長時間勤務を強いられ、休みは月に5日程度。待機場所のスタンドでは、私語は禁じられ、携帯電話の使用も認められなかった。
 徹底管理は金銭にも及んだ。売春の売上金を「貯金」と称し、ほとんどを強制的に徴収。少女らは食事代などとして1日約2千~5千円を手渡されるだけだった。少女が「お金を返して」と訴えても、「渡したら使うからダメだ」として聞き入れなかったという。
 18歳の少女は平成23年9~12月、77日間の勤務で計797回の売春を重ねた。1日の平均客は10人。別の18歳の少女も同年12月~今年4月に計715回売春。19歳の少女は今年4月の8日間だけの勤務だったが、計102回もの売春を強要されていた。


 ■ストレスで脱毛、自傷行為… 

 度重なる売春のストレスからか、18歳の少女は髪の毛が抜けたほか、無意識に自らの太ももを殴るといった自傷行為を繰り返すようになった。少女は今年1月、宮崎被告のマンションを抜け出し、新幹線を乗り継ぐなどして函館に逃亡。しかし、旅館側から連絡を受けた元ホストの男に見つけられ、説得の末、再び信太山新地で働くことに同意してしまったという。
 事件が表沙汰になったのは昨年12月上旬だ。別の18歳の少女が待機場所の従業員に退店をほのめかしたところ、「辞めたら殺すぞ」と脅されたため110番。府警と道警は、借金に窮した少女らをターゲットとした組織ぐるみの管理売春が行われているとみて実態解明に乗り出した。


 ■「派手な子は金を稼ぎたい」

 「見た目が派手な子に声を掛けるんです。そういう子には、金を稼ぎたい理由があると思うんです」
 今年4月に逮捕された宮崎被告。取り調べの中で、少女3人に対する管理売春を否認する一方で、各地で女性の勧誘活動を繰り返していたことを明かし、自らの“スカウト理論”についてこう語り始めたという。
 府警によると、宮崎被告は平成10年ごろから信太山新地で旅館を経営。地元・大阪だけでなく、「比較的美人が多い」(宮崎被告)という福岡や北海道、和歌山のキャバクラなどに足を運び、派手ないでたちの女性を狙って声を掛けていたという。
 「数は少ないが、勤務後に話を聞こうと喫茶店にまで来てくれる女の子もいる。でもいきなり本題には入らず、最初は現在の収入の相談などに乗る。ただ、あまりしつこく聞くとうっとうしいと思われてしまうのでほどほどにする」
 こうしたやりとりでターゲットの女性が金に困っていると見抜くと、本音を隠したまま交渉に入る。そして、再び会ったり電話したりして相手の信頼を勝ち取り、一気にたたみかけるのだ。
 「仲良くなってから信太山新地で旅館を経営していることを打ち明ける。ここで15分で3500円も稼げることも伝える」

 「声をかける女性は20~27歳に絞る。それ以上の年齢だと子供がいる可能性が高いから」

 宮崎被告は捜査関係者に長年の経験で裏打ちされた独自のスカウト理論を披露したという。
 捜査関係者は「宮崎被告からは『信太山新地を盛り上げたい』という信念を感じることもあった。売春宿経営という自分の商売に、強い誇りを持っているようだった」と印象を語ったうえで、こう指弾した。

 「思慮分別ができない未成年者を狙って風俗に誘い込む。あまりにも卑劣で悪質な犯行だ」


(産経新聞 2012/11/17 18:07)