ここで、マニラでの交通事情を紹介しましょう。
マニラ市内を走る鉄道は3路線あります。
高架鉄道LRT1号線、LRT2号線、
首都圏鉄道MRT3号線。
LRTは、マニラ・ライトレール・トランジット・システム
(Manila Light Rail Transit System)の略称。
MRTは、マニラ・メトロレール・トランジット・システム
(Metro Manila Rail Transit System) の略称。
ベルギーや日本の支援によって建造されました。
LRT1号線は、1984年から運航開始。
MRTは、1999年から運行開始。
LRT2号線は、2003年に全区間の運航開始。
3つの路線は、
3か所の駅において接しており、
そこで乗換えが可能。
今回のホテルを選んだのは、
エドサ駅とタフト駅に挟まれた場所で、便利だから。
入口は、いつも行列。
荷物検査があります。
チャージ式のSUICAのようなものと、
片道乗車券が発売されています。
窓口で行先を告げて、
料金を支払うと、
その都度、キーボードを操作して、
カードを発行してくれます。
自動券売機もあります。
乗る時はカードをかざし、
降りる時はカードが回収されます。
行先別に料金が異なり、
MRTは、最低13ペソ(35円)から、
LRTは最低15ペソ(40円)から。
料金が安いからか、
いつも混んでいます。
着くとエスカレーターで上へ。
今回の旅行期間、5回お世話になりました。
大型乗り合いバスは、
エアコンバスは初乗り12ペソ(32円)から、
エアコン付でない通常のバスは10ペソ(27円)から。
乗客を乗り降りさせるバス停は決められてはいますが、
遵守されないことが多く、
どこでも乗せて、どこでも下ろす営業形態。
市民の足になっているのは、ジープニー。
第二次世界大戦後に在比米軍が払い下げたジープが元となった
いわゆる乗合タクシーで、
天井が低いので、
体をかがめて乗ります。
ジープニーは、決まったルートを走行します。
初乗り:子供7ペソ(19円)、大人8ペソ50(23円)。
16人乗りのものが多いです。
マニラにおいては
幹線を路線バスが受け持ち、
ジープニーはその他のルートを受け持つ形を取っています。
各ジープニーは決まったルート(路線)を往復し、
車体にそのルートの出発地・主な経由地・終点が掲示されています。
時刻表はなく、始発地において
ある程度乗客が集まり次第発車、
走行中も、天井を叩いて運転手に知らせれば
希望の場所で降車することができます。
公式な路線図は存在しません。
運賃は運転手に直接支払いますが、
満席等で直接手が届かないときは
運転席寄りの乗客にお金を渡し、
手から手へと運転手までリレーされ、
釣りがある場合には逆のルートできちんと返ってきます。
切符もありませんので、
運転手がネコババしないかと思いましたら、
ほとんどのジープニーには
車両のオーナーがおり、
運転手はオーナーに決まった車両借用料を支払い、
客から受け取った運賃は自分の取り分となる、という仕組みだそうです。
運転手が少しでも稼ぎを増やそうとするために客の争奪戦になりやすく、
運転マナーは決して良くなく、
車線を無視した走行・無理な割り込み、
道路の中央で停車するなどの行為が多く見られ、
渋滞や事故の原因となっています。
何らかの規制を加えようという動きもありますが、
ジープニーに関わる就業人口が多いため容易ではないようです。
2017年、フィリピン政府は
旧型車両の廃止などを盛り込んだジープニー近代化計画を策定しましたが、
抵抗する運転手たちが1週間に及ぶストライキを画策し、
政府は計画の見直しを表明してストライキの早期収束に至りました。
つまり、何も変わらない。
トライシクルというのも、沢山走っており、
三輪のものや、
オートバイにサイドカーを付けたものなど、
料金交渉制の簡易タクシーで、
庶民の交通機関としての役割を担っています。
初乗り15ペソ(40円)。
タクシーもありますが、
メーターは付いているものの、
メーターを使わず、
数倍相当額をボッタクリ要求したり、
敢えて遠回りして高額の料金を請求するタクシーが多いそうです。
私は3回乗りましたが、
3回ともメーターは使わず、
料金は交渉。
300ペソ(810円)や400ペソ(1080円)でした。
タクシー会社の売り上げ管理はどうなっているのでしょうか。
日本との違いは、
大抵ラジオが大音量でかかっていて、
ドライバーが一緒に歌ったりしています。
日本では考えられませんね。
始めの数日、フィリピンのSimカードがうまく機能せず、
4日目になってようやく開通し、
それ以降はGrabを使うようになりました。
これは、アメリカでのUberと同じ方式で、
行先を入れると、
料金を自動計算、
近所に存在する契約車(タクシーや白タク)が名乗りをあげて、
やってきます。
乗り場所はGPSが自動検出。
あと何分という表示も正確で乗り場所に到着。
利点は料金が事前に決まっているので、
面倒な料金交渉する必要がなく、
カード決済なので、
金銭のやり取りもない点。
これを使ってみると、
300ペソや400ペソというのが、
大体倍でボッたくられていることが判明しました。
運転手さんは、スマホで常に情報を入手。
時々外と会話もします。
それと、多いのがバイク。
そういうわけで、観光バス、大型バス、タクシー、
ジープニー、トライシクル、バイク、自転車と混在して、
いつも渋滞。
相当な経済的損失だと思います。
インドみたいに、牛がいないだけましでしょうか。
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