茶道具売り場で見た楽しいお道具たち
沢山並んでいるだけでワクワクします。
水指 「浅黄 末広草花波紋」 中村翠嵐
鮮やかで、賑やかなのに爽やかで、目を惹きました。
このブルー、なんともいえず美しい。
鵬雲斎大宗匠好み 建水 「鳳来」 清雲
銀製だそうで。
「鳳来麟現」と彫られています。
鳳凰が来て、麒麟も現れる、という瑞兆を表したことば。
色は渋いのですが、力強く、豪華な建水でした。
茶碗 「百合に枇杷」 中村翠嵐
こちら、この間、素敵だなと思ったお茶碗の柄と形違いでした。
私はこの間の「木槿に鷺草」のお茶碗の方が好みです。
夏の茶道具 茶箱 美術画廊散歩
https://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/e139d6b9c0fb7ffdca28e98c2cf206d0
茶碗 「青楓」 山岡善昇
びっしりと楓。金色の楓は光を反射しているかのよう。涼やか。
茶碗 「聖筒」 園部玄哉
飴色の美しい筒茶碗。どこが正面なんでしょうね~。
お酒でも入っていて注げそうな。
羽根 各種
様々な羽根が飾られていましたが、お道具屋さん曰く、
自然保護の観点から、これからはこういう羽根のものは希少になっていくでしょうね、
特にシマフクロウなんかは、ということでした。
灰器 玄々斎好み 鶴と亀 萬福堂楽入作
鶴亀という組み合わせと、玄々斎好みというところでじっくり拝見。
亀は確かに六角だからわかるけれど、鶴は、、、、亀とセットで、言ってもらわないと分からないかも。
炭斗 圓能斎好み 「蛍籠炭斗」
朱色の枠に鳳凰が描かれた布が張り巡らされた炭斗。
炭がうっすら透けて見えるのだろうなあ。
蛍がこの中で光ったら幻想的だなあ。。。と想像したところで、
現実的で未熟な私は、周囲に炭がつかないようにしなくては、とか、
火箸で穴をあけない様にしなくては、と余計な心配をして。
鉄瓶 荷葉 般若勘渓
渋く味わいがありつつ、持ち手のところに、雫を散らしたような細工があるのがおしゃれ。
蓮の葉の上にしずくが揺れている風情でしょうか。
さて、何度か会場を巡って、気に入った作品は二度見三度見した後、
お道具屋さんとしばし立ち話させて頂きました。
デパートでは故人の作品は扱わないそうです。
何故か。
本人が作ったと裏付けのあるもののみ扱う規定があるから。
古くていいものは沢山あるが、本人に確認が取れない限り、新品かどうかは確証がない。
デパートでは中古は売らないので、確証がないものを扱うことはしないということだそう。
なるほどと思いました。
古くていいものは古道具屋さんに行くのがよい、というわけです。
でも、だから、実際に作家さんにお会いできて、お話を伺えるという利点がありますね。
今年の初めに眞龍さんのお道具を沢山拝見させて頂いたとお話したら、
近いうちに杉田祥平の名を継がれるので、眞龍の印があるお道具は貴重になりますよ。
僕はあの印、格好良くてすごく好きなんです、と。
杉田眞龍&木村英昭 二人展
https://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/ee89c5ad0059d911de1050c1ad7ffe09
茶盌 Cathedrale Notre Dame
https://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/5c7fa73adcf1ce78c65c1f32546c584c
売り場の広さは限られているので、気になるものがあれば聞いてほしい。
裏にしまってあるいいものもまだ沢山ありますと。
他にも伺ったのですが、オープンにはできないこともあるので、これ位で。
一緒にお道具を見て丁寧に説明して下さった職員の方に心から感謝。
とても勉強になりました。
美術画廊には、もう一つ特集「西洋と東洋 名窯の競演」として
日本の山岡善高さんの作品 と イタリアのミルタモリッジさんのマヨリカ焼
が飾られていました。
長くなってしまったので、こちらについてはまた。