茶の湯 徒然日記

茶の湯との出会いと軌跡、お稽古のこと

大炉 初炭

2020-03-14 00:49:23 | 茶道マメ知識
 もう3月も中旬になろうとしているので、今更ですが来年の為に。

 今年は大炉の炭とじっくり向き合う時間がありました。
 大炉は通常の炉よりも大きく、炉に向かって右手前寄りに五徳を据えて、その反対の左向こうの隅を釜に合わせて雪輪瓦で区切りをします。
 雪輪瓦の内側は火気で灰が乾いていますが、外側はしめし灰を盛って、灰匙をさしておきます。
 初炭点前では、このしめし灰をすくって、炉中にまくのが大炉の独特の部分です。
 客の中立ちの間に、雪輪瓦の外側、しめし灰のあとに後炭のために必要なだけの炭をかざります。
 初炭、後炭ともになんとも趣のある炭手前です。

 まずは初炭。今年は準備から全て、ご指導頂き、とてもいい勉強になりました。
 通常の炉の初炭と異なる部分を整理しつつ、気づいたことを書き留めておきます。

 まず、雪輪瓦の外側にしめし灰を盛る、灰匙をさす。
 この灰の量、灰匙の向き、今までは準備されたものでお手前していたので気づきませんでしたが、やってみるとなるほど~です。特に、灰匙の向きは手なり、自分が着物で手を伸ばした時に取りやすいさし方となります。お恥ずかしながら私は灰匙は雪輪瓦と平行にさすのだとこの時まで思っていたし、教科書を見ると写真では平行になっているように見えるのですが、これだと灰をまく際にとりずらい。

 炭の組み方は本勝手と同様。羽箒も左羽。
 組み方は大炉、炉共に変わらず。

 紙釜敷はわさのほうを外に懐中する。
 紙釜敷は通常の炉ではわさを内にして懐中する。釜を動かす方向を考えれば理解できる。

 灰器は使わない。
 灰は雪輪瓦の外側にしこんであるので灰器は不要。

 初掃きは10回で。中掃きは6回で。後掃きは6回で。”ト、ロ、ロ”と覚える。
 通常の炉では初掃きは8回、中掃きは11回、後掃きは8回(初掃きと一緒)。

 灰まきは5回で。
 1.雪輪瓦、2.3で五徳の爪の外側をハの字に、4で灰を掬ったら持ち替えて手前の爪外側に、5で胴炭が入るところへ。
 通常の炉では5回で同じ。左向こう、左前、右向こう、右前、胴炭が入るところへ。 

 大炉は炉が大きいので、釜の上げ下げの際に炉壇にぶつけないよう特に注意。


 初炭が終わり、久しぶりに続きお薄のお稽古をしました。問答は夜咄を想定して。
 この日の香合は信楽焼。今年の干支、俵にのっかるねずみ。色合いといい、ねずみの表情といい、素朴でかわいらしく、じっとお稽古を見つめておりました。


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2 コメント

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拝見したい! (春旦)
2020-03-15 08:19:39
客になって拝見したいですねぇ~!
イメ~ジはするのですが、なかなか文章だけでは流派がちがえば理解できませんね。
でもきっと理にかなった手順だとおもいます。
覚える時や指導するとき理屈で覚えると理解できるし、指導するときもお弟子さんもよく心に残ってる。
香合・・・子金が貯まりそう・・・笑
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Unknown (m-tamago)
2020-03-17 23:40:04
春旦さん、言葉だけだとなかなか伝わらないですよね。映像化していれば~。

理屈で覚えると理解できる、はまさにそうですね。最初はとりあえず形として学んだものもあとで理屈として繋がったりして、私は理屈を聞いてなるほど~と感動ばかりしています。茶道のお点前よくできています。納得すると覚えやすいですしね。

香合、私のところにも小金届けて・・・(笑)
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