街散策
ある施設に用事があったのでわざと遠くのPに停め、街をぶらぶら散歩してみました。ビルとビルを繋ぐ連絡通路の上から撮った写真ですが、随分様変わりしたものだと今更ながら感じた。そらそうだ、こうしてこの通路からの景も30年ぶりだったのである。
母も私もこの近くにある単線を利用して勤めていたことを思い出す。Mr.ドーナッツのフレンチクルーラーが好きで仕事帰りに立ち寄ったものだった。ささやかな贅沢だった。父の入院で身を粉にして働いていた母には悪いという思いもあった。今でも勿論そのドーナッツは定番になっている。今回は南瓜のポテリングも選んだ。
ちょっと剥がれているところがある。初めからこうだったのだけど、一番前に並んでいたのでその後ろのをわざわざ選んで取るということはmakoには出来ないのである。たまたまmakoに回ってきたものとして受け入れる、何でもそう。人生においてもそうだった気がする。もっと自分の意志というものを出せば人生も変わっていたかもしれないとドーナッツをいただきながら、ふと想ったりした。
ここには写っていないが、先にフレンチクルーラーを既にお腹に収めていた^^。コーヒーのお替りを勧めにきてくださったのでお言葉に甘えていただいた。昔はこんなことはなかったので嬉しい。ふと、外に目をやると、アンパンマンの絵のバスが丁度目の前で停まった。春の陽射しは眩しいくらいであった。
母のことを思い出していたら、懐かしい場所に行ってみたくなった。今でもあの店はあるだろうか。私が養女になって初めて母と買い物に出かけた洋品店であった。商業施設の入ったビルに囲まれるようにしてまだ営業をやっていた。こんな小さなお店だったのだろうか。母はこの店が好きで洋服といえばここで買って貰っていた。初めて買って貰ったのはパジャマだった。寝る時にパジャマに着替えるという習慣が無かった私には何だかハイソサエティーな感じがしたものだった。
更に、懐かしいアーケード街にも足を伸ばしてみた。この中に美容室もあって仕事帰りに立ち寄ることが出来て便利だった。今でもそのお店もありました。椅子が2台という小さな美容室。「寿がきや」というラーメン屋さんがあったのだがやはり今は跡形もない。
その反対側の居酒屋のような店にはこんな看板があった。良いわね~こんなレトロな看板。母は着物が似合う人だった。「日色ともゑ」さん似の母も丁度こんな色合いの着物を持っていた。「〇〇亭」という料理屋さんに勤めていたという母は、着物を早く着ないと叱られたものだと聞いていた。なるほど粋に着こなす母であったのもうなずける。
そして、もう一件懐かしい場所がある。ここも営業をしていた。スタッフは勿論違っていたし、調理をしている方も代替りしたものか、オーナー替りしたのか、知らない方であった。しかし、味は変わっていないように思った。意外にも若い客相がいたのには驚いた。高校を卒業したばかりのグループなのか、男女4人組であった。
しかし、それにしてもよく食べたものだった^^;
母とよく行った街がまだあるのでまだまだこれから繰り出そうと思って帰ったのであった。