十月二日
空気さわやか晴れ、西から雲がドンドン比叡山越えでやってくり。午前中は一時全く一片の雲なく、これは青空一辺倒と思っていたら。綾織るような鱗雲がやってきて。そして、エラくにぎやかな軍楽隊のようの雲が陽射しをあびて陽気に。おつぎは大陸移動説を照明するかのような雲。そうこうするうちに南の空にむくむくと入道雲とまではゆかないがそれなりにモクモク柔らかめではあるすこしマンガチックな雲がわき上がり。その上では無数の豆をこぼしたような鱗雲。こうなると「雲の算定師」を要請するコトに。手作りの怪し気ともいえる手回し計算機を使い迅速に。時折小片のサンプル雲を取り込み次々の書記に報告記入させてゆく手際のよさ。今宵も月とイッパイやるにふさわしい宵となるや。もちろん雲の美妓も要請する。