二条城 三十三間堂
子供の頃の修学旅行で出かけたことがあったのですが
大人になってからでかけてみると
また見方も変わって感慨深いものでした。
二条城は徳川家康が築城し400年
世界遺産にも登録されています。
うぐいす張りの廊下は歩くときゅっきゅっとなります。
でもこの日は耳を澄まさないと聞こえないぐらいの
かすかな鳴声。
人も少なかったのにな。
雨で床板が水分を含んで鳴かなかったのかな。
子供の頃はこのうぐいす張りの音だけに
興味をしめして
あとは何も見ていなかったような気がします。
この日、あらためて訪れて
二の丸御殿の部屋の格式に応じた豪華な造り
絵画や彫刻に目を奪われてしまいました。
内部は保護のために光があたらないように
暗くしてあって襖絵などの障壁画を
はっきりと確認はできなかったものの
遥か昔に描かれたものは光をあてたように
浮かび上がってくるような雰囲気を漂わせていました。
厚さ35センチのヒノキの一枚板を使った
欄間の彫刻も手彫りの豪華なもので
暗い中で幽かな陰影に重みをかんじます。
三十三間堂も同じく
子供の頃もさほど感動もなく眺めていただけだったのですが
巨像を中心に左右に500体
合計1001体のご本尊は等身立像で仏さまを身近に感じることができます。
そして一体一体お顔が違いますから
自分に似たお顔がないかと探してしまいました。
仏さまは横から斜めから真正面からみると
それぞれお顔の雰囲気が違って見えます。
斜め横からですと
少しやさしげな女性的なお顔に。。。
真正面は凛とした男性的なお顔…
仏さまをみていますと
「語られてきてくれるよう」とよく聞きますが
一体一体お顔をみていましたら
信心深いほうではない私でも
なんだか感動してこみあげるものがありました。
仏さまをみて
救いを求める。。。すこしだけわかったような気がしました。
仏さまは誰の目にも見えるものではないですし
目に見えるものは仏像であって人間の作り出した彫刻品なのでしょうけれど。
不思議ですね。。。
仏像を見て何かを感じるなんてね。
子供のころとは違った思いで拝観することができました。
二条城と三十三間堂
どちらも人が造ったものです。
どんな思いで造りだそうとしたのか
携わった人々や信仰してきた人々の思い
現代まで受け継がれ残されてきたものは
人々の思いがあるからだと思います。
まさかこういったものに落書きがされるとは
思わなかったのですが
二条城に三十三間堂、
どちらにも落書きがされていました。
二条城は唐門のそばで
三十三間堂では本堂の中で
驚きとともに
ひとりの観光者にすぎない私ですが
悔しさがこみ上げてきました。
彫られた落書きは
消すことができない。。。。
なんでこんなことできるのかな。
落書きした人は
何百年という長い歴史で
どれだけの人がどれだけの思いで関わってきたか
よく考え罪の重さを感じてほしいです。
そして一生をかけても償うことができないということを。