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コリニアアンテナのダウンチルト角測定・他

2021-02-12 14:00:00 | アンテナ

同軸コリニアアンテナ研究会様のご厚意で、430MHz用同軸コリニアノーマルタイプとダウンチルトタイプを借用できました。貴重なサンプル品をご提供くださりありがとうございます。

一般的に山岳運用の時は、垂直ビーム幅が狭いと近距離側に不感ゾーンが発生する。これを無くすためにビームを下側チルトさせ目的ゾーンをカバーするのがチルトアンテナだ。商用利用ではビーム幅とチルト角の組み合わせて目的エリアのみにサービスし、このセクタを複数合わせ広域設計を行ったりする。

アマ無運用時、特にコンテスト時、これら角度と距離の関係を知っておくことはとても重要なことだ。そんなわけでアマ無用にダウンチルト設計を実現されている上記研究会様のサンプル品(ダウンチルト版)をモデルに、ビームと伝搬距離についていくつかの検討を行ってみた。目的は以下、

・チルト角を把握する

・半値幅を把握する

・メーカー製GPと比較する

・ビームアンテナの伝搬距離特性を一般化する

なんかいっぱいあるけど、がんばる。こーゆーアプローチはネットになかったのでネタとしていじって頂ければ幸い。

メーカー品をお使いで、そんなのカタログゲインと大体のパターンが分かれば熟練の体感でいくわーとか、電波が目で見える方は、以下不要です。

まず、ダウンチルトを確認するために独自に工夫したドローンによる測定を行った。ドローン計測法は別記事を見てね。

1dbステップのアッテネータ増減で受信強度を一定にする手法で計測した。受信機IC-705のSメータの直線性は優秀で、その中でも直線誤差最小だったS7をサンプル強度とした。0.5db単位があるのはどっちつかずで中間値を採用した。空白値があるのは目的に必要外なので計測せず(ドローンの下げすぎもちょい心配だった)。また、おまけに第一サイドローブを計測したのはヌル点の把握。結果、チルト角は約5度。半値幅は約10度となった。グラフにするとこんな感じ。

いやー綺麗なカーブですねえ。距離200mでも試験しましたがほぼ同じカーブになります。計測はこの滝知山の前に相模川河川敷でも行いチルトは確認できたのですがマイナス高度が5m限界、地表反射もあるのでボツ、地元消防パトの冷たい視線が怖かった。

新手法ドローン計測の利点は、アンテナを動かさないので、リアルな環境をそのまま反映できるところ。従来の一般的手法の弱点は信号源を固定しアンテナを動かしたので、電波暗室でもない限りアンテナに対する地表や周囲の関係が変化し厳密性に欠けちゃうところ。ドローンは3次元計測が可能なのでやってて楽しい。機種によっては測量アプリが使え、アンテナの周りに測定ポイントをプロットすると順番に自動巡回してくれたりします(小生のは手動)。調子こいてHFで軽量アンテナ線40mを垂直に引っ張り上げエンドフェッドで整合とった運用実験もやったりしてます。重量限界的にギリ2倍の80m垂直エレメントまではいけそうで悪巧みが絶えません。昔は風船や凧でやったようですね。

閑話休題。

次に、メーカー製ダイヤモンドX6000と実際の交信で比較した。通信相手は目前の駿河湾を越えた清水局と藤枝局計3局(50~80Km)、直線見通し内。結果、有意差はほぼ無くS差0.5以内。ゲインがほぼ同等のアンテナなのでスペック通りだ。また、X6000の垂直パターンもドローン計測したが10段コリニアよりやや広く、この距離ではどちらもビーム半値幅外にもならないのであまり意味がない。

なので、ビーム半値幅と伝搬距離の関係を理論式から算出し、一般化してみた。

長くなったので、別タイトルでupしまーす

※ご注意※

本記事の測定データは本ブログ開設者による独自資料です。サンプルアンテナ提供者様が本データを保証するものではありません。

 

 



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