自分の句は昨日紹介させていただきました・今日は俳句部のみなさんの句を紹介いたします。
まずは 人選となったみなさんの句から・・・
菰編みは狐火談に終始せり ツユマメさん
菰を編みながら 村の女たちが「私は見たよ」とか「あのへんにでるらしい」など狐火の話で盛り上がっている。この句は、俳句部の勉強会で一番お気に入りの句でした。狐火というのはなにか不思議でちょっとおそろしいものというイメージがありますが、ここでは生活感あふれていて、村の女たちの生き生きとしたおしゃべりの様子が浮かんできたからです。不可思議なものと現実とその相反するものが句に同居していて好きでした。勉強会のあと、私もリアルな生活感のある句を作ってみたいと挑戦しましたが そちらの句はボツでした。
狐火や水木しげるの仕事部屋 ツユマメ末っ子くん
水木しげるさんの仕事部屋になら狐火が飛んでいてもおかしくない気がします。見事な取り合わせです。
狐火やひとさし舞えば土香る まこさん
狐火の下、優雅に舞をひとさし・・・夢幻の舞ではあるが・・・もともと野山に生きる獣の舞、土の香りが強くしてくる。
夢の中に引きづりこまれそうだったけれど、土の香りでふと我に返った。
狐火の下の妖しい美しさと 野生とのコントラスが見事です。
続いてはおしくも並選だったみなさんの句を紹介させていただきます。
ほんとほんとと狐火をみたはなし ⑦パパさん
不思議な不思議な狐火のお話…それはほんとうなんだろうか?ほんと?と聞かれればほんとと答える。信じたくもあり、信じたくなくもあり?真実ははっきりしないまま、話だけが盛り上がっていく。こういうお話はみんなが大好き。真実かどうかなんか関係なく、盛り上げっている様子が目に浮かびます。
障子を指で開けて覗く狐火 Dr.でぶさん
障子のむこうがぼんやり明るくて、何だろうと不思議に思う。ひょっとして狐火??でも障子をあけて確かめることが怖くて 障子に穴をあけて覗いてみる・・・
どんな狐火が見えたんでしょうねえ・・狐火だったんでしょうか?それとも?正体がはっきりしないんで 怖いです。
狐火や微妙だったわ死化粧 かたちゃん
すでに死んで幽霊となった私、狐火と一緒におしゃべりしながら野山を歩く。狐火のいうことには「あんたの死化粧…いまいちだったわね」と、だからわたしも「そうそう、私もそう思う、微妙に私の好みとちがうのよね。
口紅の色、ピンク系にしてほしかったわ。」・・軽快な感じのかたちゃんの句からこんなおしゃべりを想像してみました。
明日に続く・・・