平日のショッピングセンター

今日近所のショッピングセンターに行ったら、
店内のベンチで女子中学生がチュウしてた。


たぶん中学生。幼い顔してたし。
平日の真っ昼間に、しかもショッピングセンターのベンチで中学生がチュウしまくってるというのも十分不謹慎な話だが、
それよりも驚愕すべきことはふたりとも女の子だったってこと。
目撃の瞬間は我が目を疑ったが、ふたりともまぎれもない女の子。
平日のショッピングセンター内に、突如現れた背徳の光景。
本来ならあるまじき光景。しかし、己の瞳に映る不条理になす術もなくたたずむ人僕含めて数名。

ジジババの腫れ物をさわるよな視線にも彼女たちはおかまいなし。
手を互いの首に回してはチュウチュウチュウである。











……美しい。
ただ、ひたすらに美しい。
モラルがどうのこうのと、そんなことどうでもいい。
ただ僕の瞳に映る二人の姿が眩しくて眩しくて……。
平日のショッピングセンターという、何の変哲もないありふれた空間の中に自分たちの居場所を探し、
ありふれた日常の川で流れ漂い、それが平和だ正義だと謳う人々の、
侮蔑の視線をも憚ることなく二人だけの世界を築き上げたのだ彼女らは。
しかも中学生（たぶん）という幼さで、だ。
僕は思う。
耽溺という言葉は彼女達の為にあるのだ、と。
そして、流される事に慣れてしまった大人たちより、
もがきながらも日々居場所を探し回ってる彼女たちの方が、十分「大人」のような気がして。
もちろん僕も流される事に慣れてしまった大人なんだが。
僕は踵を返し、家路を急いだ。













で、急いで家帰って思い出してなにかしたのかって？




さすがに中学生では……。