14~15日にかけて、発達した南岸低気圧の影響で関東甲信地方は再び記録的な大雪に。
14日16:30ころ、東京都日野市内の様子。この時点で積雪はすでに20㌢超え。
私は、群馬県みなかみ町の土合山の家周辺で予定していた東京都山岳連盟・遭難対策委員会主催の「冬山セルフレスキュー」講座へ行くため、同日23:00前、同行者の車で出発。
すでに大雪の影響で圏央道や関越道などの高速道が通行止めとなっていたため、積雪で路面状態が悪い一般道をひたすら走り…
15日 7:00前に同県伊勢崎市内まで到達。しかし、ここから先は渋滞で車がまったく動かず…。
受講生の方も、電車やバスなどの公共交通機関が軒並み止まり都内から出られない状態のため、講習中止の判断をしました。受講生の方には、大変なご迷惑をおかけしました。
後でわかったことですが…この先の前橋市で観測史上最高の73㌢の積雪を記録。
東京への帰路も、スリップして動けなくなったトラックや乗用車があちらこちらで道を塞ぎ、国道17号などの幹線道路は軒並みストップ。抜け道を探しながら、群馬県を脱出?するのに10時間以上を要しました。日野への帰宅は16日未明、所要17時間!
今回は南岸低気圧が「想定外」(気象庁)に発達。15日9:00の実況天気図では、関東甲信地方を覆い尽くすほどの大きさに。低気圧の中心が関東南部沿岸まで北上した進路、大陸の高気圧から吹き出す寒気なども加わり、太平洋側から日本海側まで広い範囲で記録的な大雪になったようです。
今回私が同乗させてもらった車は四輪駆動車だったため、路面状態が多少悪くても突破することができました。が、それでも数回雪にはまる場面も。幸い、同行の4名全員が雪山用のスノーショベルを持っていたため、除雪をして脱出。
国道17号の高架橋では「朝から9時間止まったまま」(現地にいたスノボーダーの話)の渋滞に掴まったものの…
上下線を分ける縁石が切れた箇所(写真真ん中辺り)をスノーショベルで切り開き、反対車線に方向転換をして何とか逃れました。
今回の大雪で学んだこと…
・大雪が予想される場合にはできるだけ車に乗らない
?たとえ自分は大丈夫でも、他の車が道を塞ぐと、立ち往生の列に巻き込まれ身動きができなくなる(今回も、多くの人が車中泊を余儀なくされた)
・車に乗らざるを得ない場合は、雪用タイヤは当然だが、できるだけ四輪駆動車で。スノーショベルも必携
?いくらかの水と食料、防寒具、女性は携帯トイレも準備を(私たちは雪山装備に救われた)
・高架道路や坂道は可能な限り避ける
?トラックなどがスリップして立ち往生しやすく、特に高架道路は逃げ道がない
本日付の読売新聞によると、今回の大雪による死者は全国で19人、負傷者も1573人に上り、東京都西多摩郡檜原村を含む7都県では3200世帯6900人が孤立状態に。同村では現在、自衛隊などが出動して除雪作業に当たっているとのこと。少しでも早い復旧をお祈りするばかりです。
ウチの車にも、通年、ショベルを積んでありますが、一人で道を作るのは大変。 家の周りの雪かきですら、ヒーヒー言ってますから…
しかしながら、14日の23時の時点で、中止決定ですよ~!
その時点で、地下鉄以外は 動かなくなりましたからね。
現地集合型ツアーって、現地に行くまでは「自己責任」ってうたっていますが、あまりにも中止決定が遅いと、損害賠償請求されることがありますよ~♪(大手旅行会社に勤務していた友人の話)
今回は、ツアーではなく講習会です。これが登山ツアーであれば、雪崩などを避ける意味で前日夜時点での中止は当然かと思います。が、講習会の場合は、現地(この場合は土合山の家)まで入ってしまえば、多少の悪天候でも行えますし、これまでも行ってきました。
ただこの度は、観測史上最高の事態。気象庁も予想できないほど低気圧の勢力が強まり、その影響が翌日まで長引いただけに、読み切れない面がありました。とは言え、中止判断がもう少し早くできていたら…と反省。今後の課題の一つになりました。
ツアーでなく講習なんだから現地に入れば大丈夫 ってところの判断が難しいんですよね。
現地に行く途中あるいは帰り道で万一のことがあったら、参加費に含まれた保険でカバーできるんでしたっけ?
スミマセン。 どうしても教育関係に従事しているので、重箱の隅をつつくような質問をしてしまいました。 例えば、学校の部活動で試合会場の近くの駅で集合な~んていう場合は、物見遊山ではなく学校教育活動の一環だろ! って、言われちゃうんでね。 まぁ、何事も「安全第一」ですけどね…
早く、檜原・奥多摩・青梅の孤立が解消されて、安全で安心な生活に戻ることを祈りましょう。
もちろん、当該保険は往路復路にも適用されますよ。
ご意見アドバイスありがとうございました。