まさおレポート

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紀野一義の研究 8 「ええなあ!という人生―肯定、肯定、絶対肯定して生きる」メモ

2021-03-01 | 紀野一義 仏教研究含む

氏はこの本を75歳の頃に書いている。つまり黄金時代の真っただ中で書かれてる。この書でも氏の宗派や団体に極めて寛大な態度が一層明らかになる。これが絶対肯定ということを体現していることになるのだろう。

それでも私たちはやはり、生涯、愛する人の名を呼び、お念仏し、お題目して生きてゆくしかないのですね。 p94

75歳でも朝5時に冷水をかぶり、就寝前にも又冷水をかぶる。イクサ人としての自覚がそうさせるのだという。いつでも戦闘服に身を固めて日本刀を閂差しにして疾走する自分を原点においている。

いつなんどきでも聖地を訪れることができる体を維持しているのか、あるいは安穏な生活を自ら戒めるためか。(氏は75歳で50代よりも健康であると述べている。)

柴山師がアメリカへたびたび出かけたことが氏の寿命を短くしたと考えている。尊敬している師への非難ではなく残念がっている。

氏の甥っ子が山で遭難したことも。人生はいいことばかりではない、それらを含めて全肯定で生きよと説いている。

出征前に婚約したかった女性と50年ぶりに電話した話。氏の妻もお会いなさいと進めるが、会う気はないという。そしてそれでいいのだと言い聞かせている。

宮沢賢治も修羅の人生を36歳の最後まで引きずった人であった。聖と俗が付きまとう人であり陰の人でもある宮沢賢治への肯定はどこか水上勉へともつながる、つまり供養を意味していると思えてくる。

氏は天理教の総本部へ講演に行っている。驚くべき寛容性だ。

わたしは二十一歳で絶望的な戦況のフィリピンのレイテ戦場に送られ、何十回も死にかけましたが、ついに死なないで終戦を迎えました。死ななかった最大の理由は、私自身がツイていたからです。どうしてツイていたかというと、どんな絶望的な状態の時にも、「私が死ぬはずがない、仏さまが守っていて下さる。」と信じて疑わなかったからです。ツキは、陽気で、楽天的で、絶対肯定して生きている人間に来るのだと、今でも信じています。

これは講演でも聞いたが最高の言葉のプレゼントではなかろうか。あるブログでは氏がなくなる2年前の思い出を語っている。ここでも氏は運を独占する世故い料簡は持ち合わせていない。ついていない人は私から運をもらって行きなさいと。

私は運の強い人間ですから、ついていない人は私から運をもらって行きなさい、きっといいことがあるからね、と最後まで集まった人を気遣われていました。https://ameblo.jp/inochi-shiawase/entry-11909575532.html

なんといっても法華経が一番好きなのです。それに法華経の肯定肯定絶対肯定する精神が、この人生を生き抜く最高の力だと思います。・・・ p4

法華経が大好きで最高と言いながら禅の柴山師との出会いをかたる、宗派にこだわりのない寛容さである。つまり氏には宗派や宗教団体などはどうでもよいのだ。

長唄のお話を聞きながら、法華経のことも、禅のことも、あの世のことも、良寛様のことも、ついでに自分のことも、すっかりわかってしまったのです。・・・回心のない宗教はありません。 p19

寛容さといえば次の言葉も。

三乗もいいし、大乗もいいのです。三乗がなければ、大乗もないのです。p26

私は苦行のことを人間のロマンだと思い、笛を吹くことだと思っています。笛を吹くことがどうしてロマンなのかは、いつか申し上げるつもりですが・・・p28

利口な者は

こんな割の合わぬ仕事はやらない

しかし利口な者は

人を幸せにできない

願いを持った人間のほうが人を幸せにするのだと

p21

人がこの世に生きるということは

いつも空しさにつながっている

愛もうつろい

美しさもたちまちにおとろえる

しかし ようよく考えてみれば

人はその空しさを通して

空という大らかな世界に至るのだ

p62

諸天撃天鼓について シルバー・パーチは「人間は死ぬと、この世界が非常に美しく見える。・・・それは高いところに行くに従って、どんどん美しくなってゆく」 p30

そういえば榎木孝明の眼はインド人に似ていますね。静かで、澄んでいて、透明で、限りなくやさしい。インドの聖者や菩薩たちは、みんな、あんな眼をしていた様な気がします。 p78

それでも私たちはやはり、生涯、愛する人の名を呼び、お念仏し、お題目して生きてゆくしかないのですね。 p94

自分がにせものであり

罪深い者であることを

痛切にかんじるはず

この「痛みの自覚」のない人は

ついに・・・p105

 

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