2006/6/11-6/15
ヴェネツィア、ヴェネチア、ベネツィア、ベネチア、ヴェニス、ベニスと6通りもの表記があるこのヴェネツィアはアドリア海のヴェネツィア湾にできた長い歴史を持つ都市国家で、ラグーナつまり潟の上に築かれた運河が縦横に走る。ラグーナという言葉を聴いたのは2回目で、一回目は南米アルゼンチンのニメス湖でアルヘンティナ湖のラグナだった。いずれも湾の入り口が極端に狭くて外海と遮断に近い状態の湾だ。
干潟に建物を建てるために大量の丸太の杭を打ち込みそれを建物の土台とした。今はボートの舫に使われているがこうした杭が無数に打たれて土台を作り、その上に石を置いていく。水平をどうやって保ったのかその技術に興味を覚える。
このような巨大な石造建築物を下の木の杭で支える。1400年間、木も腐らず、石も沈まないのか。最近では地盤沈下が問題になっているらしいが、それにしても1400年間持ちこたえた。塩野七生氏『ローマ人の物語』では『木は水中では腐らない。ローマ軍は橋建設の土台に木を使った』との記述が幾度となく出てくるそうだ。こうしてみると、木は海水に強いと言うことは古代から知られていたと云うことか。なぜ海中で木は腐らないのか。海中では腐敗菌が存在しないことが第一の理由で、次いで海中ではシロアリなどの食害がないことがあげられる。
鉄さびた門にたびたびお目にかかるが、この家のボートの発着場だ。
巨大なカモメが飛ぶ。537年のローマの長官カシオドルスは人々は船で滑走するさまを海鳥のように暮らしていると記した。
よく見ると老朽化が進んでいるのだが窓辺の花で装う。ヴェネツィアはイタリアでもっとも物価が高いという。そして高齢者の割合が最も高い。エアコン、エレベータがほとんどない、夜の街もない等のためか年々若者が流出している。それでもにぎわって見えるのはイタリアで2番目に観光客が多いからだろう。
防水壁を作り、4m直径20センチのオーク材やカラマツの杭が9本/平米打たれ、上部に梁がとカラマツ材が2層置かれ、その上にセメントが流され床が完成する。
犬を乗せたボート。塀のレンガはどのようにして積んだのか。青く藻がこびりついていることで水位の変化がわかる。 グランシニョーネのボートかもしれない。
イタリアらしい青のゴンドラ。一階の窓は用心のために鉄格子が多い。
下層はレンガがむき出しで上層は漆喰などで化粧されていることが多い。杭の青の螺旋は何かの職業を表すのだろうか。高潮で漆喰がはげている。
地元の人たちがボートで行く。
盆栽風の植栽が並ぶ窓辺。
レオナルド・ダ・ヴィンチ展の美術館。重量を減らすために薄い石板を使う。
話し込むママを待つ坊や。
ゴンドラとボートが行きかう。モータボートが波を作りそれが建物の基礎を破壊する。モトオンドと呼ばれる被害だ。水上バスヴァポレットが見える。
待機中のゴンドラ。昼飯でも食っているのだろう。
細かいレリーフの施された大理石で装われている。
ドーリア風の装飾がある。これも重量を減らすためと間がえられる。
リベルタ橋はへの字型。30年前に訪れたときは橋の右側にある小さなホテルに泊まった。初老の女性がきりもりをしていた。
運河沿いにある無数のホテル。
無線を発明したマルコーニの名前がホテルに。
リアルト橋。リアルト橋はカナル・グランデの4つの橋の一つで「白い巨象」と呼ばれる。ヴェネツィアで早く商業の中心地となった。
巨大なプードル風船。
マンションの駐車場ならぬ駐船場。
杭を4本束ねてある水上バス停。
老いさらばえてもかくしゃくとした建物。
客街のゴンドラ。
運河沿いのレストラン。
大潮、低気圧、そしてアドリア海の東南から吹く風「シロッコ (scirocco)」の3つの要因が重なると、「アックア・アルタ(acqua alta、高水の意)」と呼ばれる高潮がヴェネツィア湾で起こる。このとき、ヴェネツィアの街中まで水が入り込み、特に一番低い「サン・マルコ広場」は水没する。
制限速度表示。
白い花で飾った窓辺。
そういえばモータボートのエンジンにヤマハを見ない。
白い花のレストラン。
意味不明の斜め線。窓から下界を見る犬。
鋳物の橋。
洗濯物、落書き、しょぼい花。
一階は鉄格子。ヴェネツイア暮らしも楽じゃなさそう。
大理石の石板を貼った建築。
ゴンドラと呼ばれる手漕ぎの舟がヴェネツィアでは有名だが、現在では一部の渡し船を除き観光用途で運航されている。橋の袂で客待ちする。入ってみたくなるレストラン。
ヴェネツィアは、他地域への人口流出、水害や地盤沈下、大気や水の汚染、建造物の老朽化など多くの問題に直面している。
リアルト橋欄干から土産物店を見る。
ヴェネツィア本島は大きな魚のような形をしており、本島全体が小さな島々からできている。その真ん中を全長約3kmにおよぶ逆S字形の「カナル・グランデ(Canal Grande、大運河)」がヴェネツィアの北西から南東へ、市街を2つに分けながら湾曲して流れる。ゴンドラ 、水上バス、フェリーが利用されている。
ドカーレ宮殿右側の小運河。嘆きの橋を挟んで牢獄。刑を宣告された囚人がこの橋を渡って牢獄に向かうとき、この橋からみるのがこの世の見納めとなる。
ゴンドラに乗船、赤いリボン帽子の小粋な船頭。
島内や島同士の連絡には水上バス(ヴァポレット、vaporetto)が用いられている。
しっかりした石組み床のレストラン。
ベネチアは何故木の杭の上なのに沈まないのか
ヴェネツィア紀行2 有翼の獅子 - 団塊亭日常 - Gooブログ
ヴェネツィア紀行3 ぶらり街歩き - 団塊亭日常 - Gooブログ