まさおレポート

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ヴェネツィアングラスの記憶

2024-08-11 | 紀行 イタリア・スペイン 

 

イタリア紀行の思い出の中にベネツィアのグラスがある。当時買い求めたものの一つはグリーンの取っ手がついた素敵なものだったが取っ手が折れてしまった。どうやって折れたものか記憶にないのだが、どうも都合の悪い記憶は遠くなるものらしい。

ムラーノ島に渡り工房で手品のような吹きガラスの技を見せられた。


中世のベネツィア共和国は、ガラス製造の技術が非常に貴重であったため、ムラーノ島にすべてのガラス工房を集中させた。ガラス職人たちは島から出ることを禁じられており、技術の流出を防ぐために厳重な管理が行われた。まるで鍋島の陶器みたいだ。

職人たちは事実上、島に閉じ込められていたが、その技術を持つ者は高い地位を与えられ、家族にも特権が与えられたが技術を外部に持ち出そうとした者は厳しく処罰された。このため、ムラーノ島は「秘密の島」として知られるようになり、そこで作られるガラス製品は特別な価値を持つと考えられた。

ムラーノ島で作られるガラス製品には特別な力があると信じられていた。特に、ムラーノガラスで作られた鏡は、真実を映し出す魔法の鏡だと言われていた。

裁判の場や商取引の際に使用されることもあったらしい。伝説によれば、ムラーノガラスの魔法の鏡に映る自分の姿を見ると、その人の心の真実が現れ、正直でない者はその鏡に映ることができなかったとも。


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