玉川学園に住みだして16年ほどになる。振り返ってみるとこれまでで最も長く住んだ事になる。当然小田急線を利用してからも同じ年月が経つ。お隣の駅が鶴川で、その駅も降り立ったことはほんの数回だが、いつも通勤電車内から気になっていたことがある。「こどもの国方面」との大きな標識看板がかかっていることで、このなんだか不思議なネーミング「こどもの国」とはいったいなんだろうかという疑問であった。
昨今のディズニーランド風の遊園地にしては看板がいまいちさえない。
「いなかの寂れた遊園地でもあるのか」といった風情だ。しかし気になるのでタクシー乗車のついでなどに運転手さんに尋ねてみると「結構面白いですよ」と言う人も多い。それではと娘、孫、甥っ子など乳児2名幼児2名を引き連れていってみることにした。もちろん連れ合いや長女、甥っ子の母も一緒だ。その際に「中はあまり食べるところがないので、お弁当なども持っていったほうがいいですよ」とも忠告を受けたことを思い出し、新米のおにぎりをたくさん作っていった。
行ってみると自宅からえらく近いところにあるではないか。TBS緑山スタディオをこえるとすぐに「こどもの国」についた。行きしなにタクシーの運転手にさらに予備知識を仕入れていった。「やたら広いところで、行き先を決めていかないとくたびれてしまいますよ。」との忠告も仕入れていく。
着いてみると、秋晴れの下で緑の丘陵が広がり、ディズニーランドのように派手さはないが、アメリカで見た市民公園のようにのんびりとしていて、中学生のブラスバンドがボランティアで演奏をしており、なかなかいい雰囲気だ。こんなところが残っているのも大変嬉しい。
一体経営が成り立つのだろうかと余計な心配をしてホームページを除いてみると、福祉法人が経営主体で財源は現天皇が成婚された折の寄付金で運営されているとのことであった。「なるほど、なるほど」しかしアメリカならきっとフリーにするだろうなとも思った。かつてシカゴの郊外の公園にジャズを聴きに行ったことがあり、公園の雰囲気がここと近いものがあった。もちろんジャズもごく廉価で聴け、入園料もフリーであった。
30万坪の敷地にところどころメンテナンスの行き届いた滑り台や子供用SL、小さな動物園がある。草地もごみがなく、ペットは連れて入れないため、犬の糞なども無いので乳児幼児を安心して遊ばせることができた。これはこれで又不満のある人も居そうだが。
しかし、先週の上野動物園と、今回のこどもの国と連続で一日中わが子を抱っこ紐で抱っこして歩き続けたが体重は一向に減らない。一体どうなっているのか。