まさおレポート

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パタゴニア紀行 3

2016-09-26 | 紀行 チリ・アルゼンチン

 

 

プエルト・ナタレス 

カラファテで翌日のチリ国プエルト・ナタレス行きのバスチケットを購入する。アルゼンチンからチリへと国境を超える旅になる。今度はトイレ付きのバスだ。長距離バスでプエルト・ナタレスへ5時間の旅。

 

4泊したホステル・ケルタを出発する。外観はピンクで趣味ではないが高台にあって景色は最高だった。遠くからでも、このピンクはよく目立って道に迷わずにすんだ。

 

朝8時30分にバスが出発。座席指定で一番前の席がとれていたのでご機嫌だ。こんなゴツゴツした感じの風景を見ながら進む。

 

目覚めると、グアナコを発見する。体は鹿で顔はラクダのグアナコはパタゴニア地方にしかいない。やはりパタゴニアに生息するリャマの先祖ともいわれるラクダ科の動物だ。身長は1.6mほどで体重は48~96kg。二重の厚い毛をまとっている。

「グアナコの鳴き声は赤ん坊が泣き声を上げようとして、すぐにくしゃみをしたときのような音だ。」ブルース・チャトウィン パタゴニアより。

国境に到着する。これはアルゼンチン側の国境で全員バスから降りて出国の手続きをする。乗客全員の手続きが終わるのに1時間ぐらいかかる。このあと、チリ側の入国手続きのため、また別の場所で再度バスから降りる。ここでもまた1時間近く手続きにかかる。

 

道路の両脇に素朴で小さな花が咲いていて気持ちがいい。道路は、滑らかなところと、アスファルトもない石ころのゴツゴツ道と交互に現れる。石ころ道はけっこう揺れガタガタ道が続くと体は相当疲れる。8時30分にカラファテを出発してプエルト・ナタレスの町に到着したのは2時半過ぎで6時間もかかる。途中の出国&入国で2時間とられたので4時間はバスに乗っていた。

今回はホテルを決めずに出発したがバスを降りるとホテルから呼び込みの人たちが迎えている。その中からダブルルーム、プライベートバス、朝食付きで45USドル、デイツアーの手配も可能だと言うはじめに声かけてきたおばさんについていくことした。車で到着すると、ごく普通の民宿と言った感じでとりあえず、2泊することにする。

この宿がパイネ国立公園のデイツアーもやっているので参加することにした。国立公園内のロッジに泊まり、翌日周辺をトレッキングして戻ってくるというオプションが可能かと尋ねるとロッジはフルであきらめようとしたところ、おばさんからの提案で国立公園からは少し外れているが新しいロッジでまだあまり人に知られてなくて静かなところがあるという。1泊220USドル、45ドルの宿に泊まっているのに、いきなり1泊で220ドルだが国立公園が魅力的なのでロッジ滞在を決定する。

 

パイネ国立公園のデイツアーの手配が済んだので街の探索に出かける。周り一面に雲と切り立った山脈が見える。

 

宿からすぐのところにあったウルティマ・エスペランサ湾の周りは遊歩道になっている。現地の子供たちは海で遊ぶが我々には寒すぎる。スペイン語でウルティマは究極とか最高のいみだ。

 

夕方、湖の杭の上にカモメなど水鳥が宿っている。

 

暮れなずむ山と湖そして雲。これも気に入っている。

 

夕暮れの太陽に染まる湖と水鳥。

 

刻々と変化する夕暮れの湖。

パイネ国立公園

チリのプエルト・ナタレスからNIKKOトラベル会社の小型バスでパイネ周辺に出かける。パイネ国立公園を1週間かけてキャンプしながら行く人たちもたくさんいるのだが我々は1日ツアーで朝7時半に宿を出発する。パイネはアンデス山脈の一部で、パイネは先住民の古語で青」を意味する。

トーレス・デル・パイネ国立公園はチリの首都サンティアゴから約3,000キロ南に位置する。1959年、2,400平方キロにわたって山・氷河・森林・湖などが広がる豊かな自然が評価され国立公園となった。公園内の最高峰は標高3050mのパイネ・グランデで、セロ・トーレのアゴスティン峰が2850mで2位となる。トレッキングなどを目的とした観光客は年間10万人を超える。国境線沿いにあり、アルゼンチンのロス・グラシアレス国立公園とは一部が接している。ウィキペディア。

 

途中でミロドンの洞窟による。洞窟の入り口に約1万年前に絶滅したといわれるミロドンつまり巨大なナマケモノのぬいぐるみがおいてある。

 

アマルガ湖のフラミンゴの群れに出会う。薄いピンクに紅が入りクチバシと羽根の一部が漆黒だ。フタミンゴはマレーシアなどアジアでもみたがアマルガ湖のは色がことのほか清潔だ。鳥動物園ではなくて大自然の中でみるからだろう。アルゼンチンには3種類のフラミンゴがいてパタゴニアエリアのフラミンゴはその一つだ。

途中で休憩したところからはパイネらしい山波がみえる。右の方に青白く輝く氷が見える。これも流氷というのだろうか。モレノ氷河と同じ色調の氷だ。太陽が雲に入ると急に湖はシルバー色に変わっていく。荘厳な一瞬。

ダーウィン・レアは現地語でニャンドーと呼ばれる。人を恐れることなく周りにやってくる。ダチョウよりかなり小ぶりだ。目を見てください。実にきれいな可愛い目をしています。羽根も全く汚れていない。

90-100cmの背丈をもち時速60km。パタゴニアやアンデス高原に生息するが絶滅寸前であるという。 

湖の反対側を望むと定規でなぞったような二等辺三角形の山が。こんなに整った三角は初めてで不思議な造形をみるのも旅の楽しみだ。

ノルデンスコールド湖。枯草に囲まれた湖で水の色も異なる。近くにあっても水質も異なるのか全く異なるたたずまい。先ほどはクールな美しさ。これは枯草のせいか暖かい印象を受ける。

 

ノルデンスコールド湖とぺウェ湖の間にあるパイネ大滝、サルト・グランデという。高さはないが水の量が多いので迫力がある。うっすらと虹が出ている。

 

後ろに見えるのが角のように聳えるのでクエルノス・デル・パイネ(Cuernos del Paine パイネの角)と呼ばれる。真ん中の高い山セントラル(2,600m)左のノルテ(2,400m)と右のエステ(2,260m)からなる。約1,200万年前に地下から白い花崗岩が隆起し、その上にあった堆積岩や粘板岩が乗っかりそのために黒く見える。

 

フルで予約が取れなかったロッジ。ペオエ湖の中に浮かぶペオエ・ホテル。後ろに控えるのはパイネ・グランデ。クエルノス・デル・パイネは右に隠れている。

 

ピンゴ川の吊り橋を渡ってファイナルスポットのグレイ湖へ。つり橋には1度に6人までしか乗れない。けっこう揺れる、揺れる。係の人のサインで渡る。グレイ湖に向かう。吊り橋は同時に6人までしか渡れない。

 

グレイ湖からパイネ・グランデの最高峰クンブル・プリンシパル(3,050m)が見える。グレイ氷河から流されてきた氷山がグレイ湖に浮かぶ。氷河は南パタゴニア氷原に続いている。氷河を見ながらランチタイムで自作のサンドウィッチ&ピクルス&リンゴを食べる。

 

空に夕暮れの気配が立ちこめる。

 

入り組んだノルデンスコールド湖と峰。

 

グレイ湖からパイネ・グランデを望む。花崗岩の白と堆積岩の黒が鮮やかに見える。

 

 朝7時半スタートですべて見終わったのは夕方4時半だ。ツアーの同乗者は、アイルランド人のカップル、アメリカ人の女子大生2人組、イギリス人の一人旅の女性と我々でアイルランド人カップルとアメリカ女子大生たちが私たちと同じように世界旅行中だった。2組とも、まだ旅をはじめたばかりでどこの国が面白かったかと話を聞きたがった。 

パイネ国立公園のアマルガ湖でフラミンゴをみた後に公園の中にあるロッジに向かった。公園内はホテルの乗り合いの小型バスでの移動でロッジに泊まるのは我々だけだ。行けども行けどもロッジらしいものは見えてこない。ただひたすら草原を走るのみだ。うまく連れて行ってくれるのか不安でガイドに何度も念を押すがニコニコして、この先の三本道のかどで降ろすからそこで待てばロッジからの迎えの車が来ているという。


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