まさおレポート

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ブロックチェーンは富の偏在を救うか

2018-03-13 | 日常の風景・ニュース

ブロックチェーンは世界の富の偏在を救うかもしれないと期待している。ブロックチェーンの基本原則が「誰も信用しない」というのは言い換えれば世界の富者支配層を信用しない(現在のブロックチェーン・ベンチャーは、一攫千金を得て富者支配層になりえるから矛盾がのこるが)ということで、サトシ・ナカモトという謎の天才的な人物がシステムだけを残して姿を消したというのもなんだか救世主的で愉快だ。多数決の論理も素晴らしい。まあ、現実はそこまで能天気な話ではなく眉に唾をつけて聞けという意見やクラウドでデータベース共有すれば同じことができる、との意見も拝聴すべきだろう。

ちなみにアイデアそのものはおそらくネット開発者であれば夢想したこともあると思われる、コロンブスの卵的なもので、フェルマーの最終定理の証明みたいな一般人にとって手がとどかない深遠なものではない、しかし時代の技術的条件を見据えて、実際に作ってみせたのは実に偉大だと思う。 

ブロックチェーン・チェーンコードは大型サーバ無しでシステムを開発することが可能に見える。システム開発力は要だがそれさえあれば自力で大企業のネット販売と対抗することが可能になる。大型サーバなしでつまり大資本なしである種の協同組合形式でビジネスを始められる、一方、リアルタイム性が悪いがいずれ乗り越え、楽天やamazon等から見れば脅威で恐ろしい未来が垣間見えることになるだろう。すでに市場で出回っている製品との相互依存性や、顧客の意向を押し切って、最新の技術を展開できることは大きい。

楽天の三木谷会長は「通信事業は今までファーストムーブアドバンテージ(先行有利)といわれていたが、これからはレイトムーブアドバンテージになる。技術の世代が変わるので、過去のものを持っていないほうが強い」と携帯進出の理由を述べているが、このレイトムーブアドバンテージはそっくり自らのネット販売事業にブーメランのように跳ね返るかもしれない。

一方では電力を喰うとあり、結局は大規模サーバがいることになるのか、このあたりが私にはまだ見えてこない。技術的にクリアしなければならない課題、模索が続いているらしい。

ブロックチェーンはデータ構造に加えて、「分散型の台帳」をネットワークに参加している全てのユーザーに瞬時に全取引履歴の数百万の複製(既にBitcoinでは100 GB、Ethereumでは200 GB)が行われ共有されることで、情報の信ぴょう性を確保するが、ビットコインの場合は、取引が確定するまで基本は10分間、長い場合は1時間も待たされる、ここのところが今後の大規模化と矛盾するがこの非効率をどう克服するのだろうか。

Bitcoinブロックチェーンの取引は10分に1回しか記録されず、新しい取引が記録されてから50分以上待つのが一般的、サイズの大きなデータを保管しダウンロードと検証の処理が完了するまで決済や支払の受け取りに2、3日かかる、ちょっと実感できないが解決はみえているのだろうか。ブロックチェーンの寿命を10年に制限することで克服できるのか少し気にはなる。

又、Bitcoinの発案者サトシ・ナカモトたちが各要素をつなぎ合わせ、機能する仕組みを作り上げたのは2009年だが、920億BTCの不正流出を始めとした流出は明記すべきリスクで、この対策はどうするのだろう。

「51%攻撃」のリスクは、マイニングに使用されている計算能力の過半数を特定の人、プール「カルテル」が管理することになれば、特定の人、プール「カルテル」は取引履歴を改竄可能でこれは「51%攻撃」と呼ばれている。

特定の人、プール「カルテル」は中国に集中していて、全計算能力の50%以上が上位4グループというのも極めて危険だ。

すべての知り合いに、過去の履歴だけでなく、将来の取引も知られてしまう危険は現状、避けられないようだが、情報の中身は全部が誰でも見られるけれど「それが誰のどういう取引なのか」にたどり着くのは難しいという。 このあたりも今ひとつ明快な説明に出会わないので今後の過大なのだろう。

ブロックチェーンは「P2PネットワークとILP」や「コンセンサスアルゴリズム」「スマートコントラクト」「偽造防止・暗号化技術」の組み合わせで成り立つ。他の3はさておきやはり「コンセンサスアルゴリズム」が画期的なのだろう。

コンセンサスアルゴリズム 台帳情報をネットワーク上の全員で共有し、同時記録、相互監視し、多数決の論理で、過半のコンピューターが持つデータを「正しい」と認識する合意形成を行う。 

ILPは例えば、ビットコインのブロックチェーンと銀行口座システム同士でスムーズに送金が行えることを可能にするがインターオペラビリティ(相互運用性)議論は始まったばかり。

それにしてもマイニングの意味が下記のような説明を読んでもいまだに理解できない。

ビットコインのブロック作成作業を、金の採掘に見立てた呼び名。ビットコインでは、最初にブロックの作成に成功した人(マイナー)に対する報酬として、新たに発行されるビットコインが与えられる。ただし、報酬の額は約4年ごとに半減すると決められており、やがて0になる。ビットコインは発行上限があらかじめ決められた仮想通貨として設計された。


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