まさおレポート

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旅のリスク ボリビア・ウユニで高山病 ボリビアのビジャソンからウユニに列車で行った

2007-04-04 | 紀行 マチュピチュ・ボリビア・ペルー

2008年7月13日追記

昨日 パラグアイで日本人誘拐事件がおきた。まだ解決していない。それどころか身代金を30万ドルに引き上げてきたそうだ。
先月中旬まで南米を旅してきた身としては切実感のあるなんとも心配な事件だ。
私達はパラグアイには行かなかったが、ボリビアやペルーは訪れた。最大限の注意を払っていたつもりだが、今となって冷静に考えると、自ら払った注意と自らに災厄が降りかかるかどうかは余り関係がないのかもしれないとも思う。

確かに、夜はほとんど歩き回らなかったし、人通りの少ないところも極力避けた。しかし旅をしている以上、避けて通れないリスクもある。

その1 ボリビアのビジャソンからウユニに列車で行った。列車は途中までは快調に走ったが深夜に突然なんのアナウンスもなく停車した。山中で人気のない駅にいつとも無く村の若者らしき連中がうろうろとし出す。何の目的でうろうろしているのだろう。こんな時間に土産物を売りに来たり食料を売りに来ているのでもない。窓越しに乗客の寝ている姿をのぞき込んではうろうろしている。2時間ほどして列車はようやく動き出した。このアクシデントでウユニ到着は大幅に遅れ、夜中の2時着となった。要注意地帯を旅するときは夜10時以前に到着することが鉄則だとよく聞く。なのに午前2時とは。しかも宿は予約していない。

到着と同時に私たちの乗っている最後部車両から先頭車両まで疲れた体を叱咤して急ぎ、預けたスーツケース2個を受け取る。降り立った客も真っ暗な山中の駅が不気味で急ぎ足だ。駅をでると重いスーツケース2つを引きずって石畳のがたがた道のなか、ホテルを探さなければならない。目当てのホテルは道を隔てて見えるが電気を消して静まりかえっている。とにかくホテルを見つけなければと考えていると、ホテルの呼び込みの女性が声をかけてきた。ホテルを選んでいる余裕はない。ともかくこの女性についていくことにした。

100メートルも歩かないところに小さなホテルがあった。爺さんが一人で対応しているため、遅れて到着した客で猫の額ほどのロビーはごった返しているが一向にはけない。私たちの部屋は2階だがエレベーターはない。スーツケースは一個30kgが2個でその他7つほどのバゲッジを抱えている。爺さんはこれを運んでくれるのだろうか。ここウユニは標高が3700メートルくらいか。私は高山病症候群で、思いスーツケースなどを運んできただけで、深夜の移動も手伝って心臓はバクバクしている。とても2階まで運べない。だめもとで頼んでみると、爺さんは一個は運んでくれた。後はなんとか2階まで引きずるように運ぶ。

部屋でホットシャワーがでない。爺さんに頼むと夜遅いからだめだと言う。なんとか頼み込んでホットシャワーを浴び、寝床に入るが、心臓が悲鳴を上げているのがわかる。高山病に悩まされること3日目だ。それと深夜の移動、重いスーツケースの運搬が重なっている。体が対応し切れていないのだ。脈拍を測ってみると120もある。普段は60ちょいなので倍の心拍数だ。そのため、寝つくどころではない。苦しく不安な状態が2時間近く続いた。

ボリビアのウユニで容態が悪化してもおそらく近辺にしっかりした病院などない。人口千人いるかどうかの小さな小さな、高い山々で隔絶された村だ。高山病はとにかく低地に行くしか対処法がないのだが、ここから2000メートル級の低地の村といっても10時間以上は優にかかるだろう。救急車の手配など及びもつかない。スペイン語がさっぱりわからない我々が緊急事態を伝えることすら難しいだろう。重いスーツケースを抱えてどうやって移動するのかなど不安が不安を呼ぶ。そうなったら荷物を預けていくしかあるまいなどと考えているうちに幸い、2時間ほどしたら体が少し楽になった。脈は90台に戻っている。やがて眠りに落ちた。朝には体が楽になっていた。思わず感謝の念が沸いてくる。思い返しても苦しくてリスキーな夜であった。


2 コメント

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高山病について (フカヤ)
2007-04-07 10:14:34
 いつも奥様の楽しいブログを読ませてもらっていま
す。 世界一周旅行は私の憧れですが、何せ最低限の英語さえ話せない身なので、皆さんのブログをうらやましく拝見しているだけです。 高山病ですが、2006年9月にチベットに行って来ましたが、やはり50代の体力なので、体調を崩してしまいました。成都から飛行機で一気にラサまで標高差3千m(確か)キツカッタです。熟睡出来ないなのです、いつもはふとんに入ったら起きるまで爆睡なのですが、1時間毎に目が覚めるので、睡眠不足に成ってしまい、それで体調を崩してしまったのではと思っています。これからも楽しいブロク待ってます。
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高山病 (MASAO)
2007-04-07 16:13:14
フカヤさま
一気に3000Mですか。それは、50代でなくてもきついですよ。旅先でであった卒業旅行の学生たちのなかにも高山病でばてている人がけっこういましたよ。
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