まさおレポート

当ブログへようこそ。広範囲を記事にしていますので右欄のカテゴリー分類から入ると関連記事へのアクセスに便利です。 

原発事故 危機管理に問題はなかったのか

2011-03-16 | 日常の風景・ニュース

現在進行形の原子力発電所の大事故ニュースをみていて、過去に福島原発についてどのような議論が国会でなされていたのかが気になり、国会会議録検索システムで検索してみた。平成22年05月14日当時の担当大臣・中井洽のこういう過度に安心しきっている認識が今回の事故に結びついている可能性はないのか、との疑問がわいた。彼は当時、内閣府特命担当大臣(防災担当)の職にあって柏崎刈羽原発事故も発生しているのに、結果的にこんな間違った過度の信頼感を持っていたわけだ。

(2007年7月16日午前10時13分ごろ中越沖地震が起き,地震の揺れによって稼働中の柏崎刈羽原発2号炉、3号炉、4号炉、7号炉4基が自動停止した。2号炉は定期検査の最終段階の調整運転のために原子炉を起動中だった。他は定期検査中で原子炉を停止していた。)

「日本中が大変な状況になる大きな地震でもまだ大丈夫だというような、念には念を入れた設計と建設をやっているんだということは、私は若いときから承知をいたしております。」 [002/018] 174 - 参 - 決算委員会 - 9号 平成22年05月14日

上記の発言を含む、国会会議録速記録の上記質疑を含む引用は次の通りです。

○国務大臣(中井洽君) 「私どもは、そういう対策本部を設置されるということについては相談を受けて、対策本部がつくられたときに、こういう時間で出てきて、津波の場合ですね、この間の、それで総理以下そろってどういう形での会議をやる、これは時間があったからでしょう、そういう形で運用された、私どもはそのとおり指示に従って出た。そして出た後、私どもは、大変恐縮ですが、役所の指示だけじゃなしに、政治家としてのいろんな指示をしながら夜八時過ぎまで対応をさせていただいたと考えております。

 また、原子力発電等の問題につきましても、一つ一つ、地域の会社、地域、それぞれ安全ということについて十分配慮をした設計、そして建設、点検というものが行われておりまして、私は世界一安全な原子力発電所を造っていただいていると常々感謝を申し上げております。しかし、柏崎のような事件もありますし、いろんな点検ミスというようなこともありますから、常々それは、保安院も含めまして、国が責任を持って原子力の安全ということには常に心しているわけでございます。

 しかし、私どもの担当しています安全委員会におきまして、五弱の地震で心配をするような原子力発電というのは設置していない。また、そのような活断層の上に原子力発電を造るというようなことはあり得ないわけであります。したがって、三で原子力は危ない、五で危ないと言っていたら、それはもう原子力発電が造れなくなる。また、お造りをいただいている地域の方は本当に御心配だろうと僕は思っております。日本中が大変な状況になる大きな地震でもまだ大丈夫だというような、念には念を入れた設計と建設をやっているんだということは、私は若いときから承知をいたしております。」

次々に不安材料が勃発する大事故の中継をみるにつけ、既に柏崎原発事故が起きた後にもかかわらずこんな発言をしていた危機管理に未熟な大臣を任命していた政権の責任は大きいと思うのだが。もちろんこの政権を選んだ我々国民に跳ね返ってくることをわかった上での話だが。これが政治指導と言うのなら御免こうむりたい。

 


 

 

 


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。