アーメン、アミン、オーム、阿吽、南無、天( ama )、マーム(母)に共通したものは何か。それは至高概念だろうと以前から感じていた。
歴史的な変遷の解釈としてはヘブライ語のアーメンが方言でアミンとなり、インドではオームとなる。ヴェーダの聖典を読む前と後に唱える聖音となってそれが中国にわたって阿吽となった。
ヒンドゥ的解釈ではブラフマーは創造で“あ”ヴィシュヌは維持で“う”シヴァは“む”とaumの各音をヒンドゥ最高神に結び付ける。
南無は梵語namasから音を借りてきて南無となっている。信頼するとか尊敬するとかの意味で今日のインド語挨拶ナマステこんにちわはここからきている。だから一応アーメン、アミン、オーム、阿吽とは無関係だ。しかし口を開いて音を創造するnaと維持のma、sが終息ととれるので深いところではつながっている気がする。天( ama )、マーム(母)も同じように感じている。
空海は『吽字義』を表し四魔がおそうとも、吽字の一字で退散せざるものはなしとした。これもアーメン、アミン、オーム、阿吽が至高概念を指すのと同じことを述べている気がしている。