トルコのエルドアン大統領は23日サウジアラビア総領事館で死亡したサウジ人記者ジャマル・カショギ氏に関し、事前に計画された「残忍な殺人の被害者だ」と明言した。
トランプ米大統領は23日、サウジアラビア政府を批判してきたサウジ人記者ジャマル・カショギ氏の死亡事件で、「史上最悪のもみ消しだ」と強く非難した。
これでようやく主要な意見表明が出揃ったことになる。さて孫正義氏はこれらの事態にどうでるかが注目されている。
孫正義氏は人を信じて惚れたらまっしぐらの人柄で、それが相手から信頼され彼のビジネスを成功させる原動力になってきた。惚れた相手を世間の動向で切ることはしない。ニケシュの例があるではないかとの反論が聞こえて来そうだが、少なくとも巨額の退職金を払うという礼儀をもって丁寧にお引取り願っている。
サウジアラビア皇太子に対する惚れ様はニケシュ以上であると見える。だから「事前に計画された残忍な殺人」の黒幕といわれていても意に介さないだろう。株価が下がろうとますます自己の信念を貫くだろう。かつて15年前に株価が低迷していたときも「俺は株価の日々の上下など考えたことはない」と述べたことがあったが、おそらく本質は今も変わっていないだろう。従ってFIIの講演こそ取りやめたものの出席はするだろうと予測する。
シンギュラリティーの招来のためには民主主義を否定する独裁者MBSとも組む、シンギュラリティーの招来で少女の笑顔が見られるならばすべてが帳消しになる、そんなふうに考えていると推測する。
しかしながら孫正義氏は竜馬を信奉し「いろは丸事件」をお手本にするしたたかな現実主義者でもある。「いろは丸事件」は竜馬率いる亀山社中が積んでもいない武器や金が沈んだといいつのり、紀州藩から巨額の補償を手に入れた事件で、司馬遼太郎の「竜馬がゆく」の竜馬観を訂正させ、したたかさを印象づけた。孫正義氏はこの双方の竜馬像を矛盾なく受け入れていると思われる。
今回の事件はしたたかさだけで収まる問題ではなさそうだ、孫正義氏の投資眼ではなく文明史観を問われることになる初めての経験ではなかろうか。
トルコのエルドアン大統領は23日、首都アンカラで開かれた与党・公正発展党(AKP)の会合で演説し、イスタンブールのサウジアラビア総領事館で死亡したサウジ人記者ジャマル・カショギ氏に関し、事前に計画された「残忍な殺人の被害者だ」と明言した。サウジが先に発表した「口論の末の過失」という見解を真っ向から否定するもので、サウジの威信が大きく傷つくのは避けられない状況だ。
事件をめぐっては、トルコ当局が容疑者と見なす人物の中にムハンマド・サウジ皇太子に近い人物が含まれており、皇太子の指示があったかが焦点となっている。エルドアン大統領は皇太子の関与について言及しなかったが、イスタンブールに渡航してきたサウジ人の容疑者が「誰の命令で来たのか」と問い掛け、事件を主導した黒幕がいるとの認識を示した。
大統領は演説で、サウジ側が事前に総領事館の監視システムを作動しないようにしていたことなどを指摘し、殺人は「計画された作戦」だったとの見方を示した。その上で、サウジが指導部の関与を認めていないことを念頭に「責任を一部の治安、情報要員に負わせることについて、われわれや国際社会は納得しない」と訴えた。https://www.jiji.com/jc/article?k=2018102301055&g=int
トルコ祖国党のペリンチェクはロシアの通信社「スプートニク」に対して、「イスタンブール治安当局の信頼できる筋から、カショギの遺体の一部がサウジ総領事公邸の庭にある井戸から発見されたと連絡があった」と話した。
また、消息筋が「スカイニュース」に語ったところによれば、遺体の一部から、カショギは「バラバラにされ」、顔は「原形をとどめていなかった」ことが判明したという。
エルドアン大統領がサウジ当局に対し「殺害されたと公式に認められた人物の遺体がいまだ見つかっていないのは、どういうわけだ?」とに語っている。
エルドアンによれば、サウジ総領事館の外にある監視カメラのハードディスクが、殺害があったとされる時間の数時間前に抜き取られていたという。また、カショギが総領事館を訪れる予定時刻の直前、軍幹部を含む「諜報、安保、法医学」関連のサウジ国籍の職員15人が総領事館に入り、数時間後に立ち去ったのち、直ちに飛行機でサウジアラビアのリヤドに戻ったという。
エルドアンは、館内で口論になり誤って殺されたとするサウジ側の説明は信用できないと述べ、サウジに対し、この「残忍」で「計画的」な殺人の詳細を明らかにするよう求めた。
エルドアンは、カショギの死亡時の音声記録に言及しなかった。
殺害を実行したのは、サウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子の指揮下にあると言われる暗殺部隊「タイガー部隊」だと、「ミドル・イースト・アイ」は報じている。
消息筋は「ミドル・イースト・アイ」に対して、「皇太子は日ごろから、自分を批判した記者全員の指を切断してやると言っている」と語る。https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/10/post-11163.php