日毎の糧

聖書全巻を朝ごとに1章づつ通読し、学び、黙想しそこから与えられた霊想録である。

完璧主義

2007-10-29 | Weblog
   レビ記21章は祭司の聖別で、1-9節は一般祭司、10-11節は上位に立つ祭司=大祭司についてである。
  大祭司は、親族の葬儀に関して祭司の場合(1-4節)と比較し一段と厳しく父母であっても禁止される(11節)。
   17-21節には祭司の務めをする者は、身体的欠陥のあるを除外する。新共同訳は八、新改訳は九、口語訳は十二の障害が挙げられている。ヘブライ語の翻訳が難しいようだ。
 20節「背中にこぶのある者、目が弱く欠陥のある者」は、新改訳「 せむし、肺病でやせた者、目に星のある者」、口語訳「背中の曲がった者、背のごく低い者、目にきずのある者」となっている。症状が異なって訳される。肺病でやせた者と背のごく低い者とは違う。弱視・近視と片目の状態も違う。
  これらはすべて障害者差別である。
  祭司の血統には、このような身体的障害があってはならないという完璧主義が伺える。これらの症状は必ずしも生来的でない場合、誰が身体検査をし、判定するかはここには記されていない。
  8節、15節、23節にある通り、聖性の保持の為だが、別な見方をすれば祭司の務めに際し、人間の視聴覚、身体的誤りは厳禁ということだろう。

  ここから、主イエスの周囲に様々な障害を持った人々が集まった(マタイ15章29-31節)新しい共同体が一層鮮やかに浮かんでくる。
  神の国には何ら差別はない(ルカ14章21節)。